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カラーエブリデイ その4
75色 天海藍の観察日記3
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わたしの名前は天海藍。 どこにでもいる普通の魔導学生だ。 今日も今日とて玄関を抜けて姉の研究所の前を過ぎようとしたところ聞き覚えのない声が聞こえてきてわたしは入口から中を覗く。
「あっちゃん、おかわりもらってもいい?」
「いい飲みっぷりだねーはーちゃん」
「別にお酒を飲んでるわけじゃないよ」
(あれって誰だ?)
黄緑色のショートカットでエメラルド色の瞳のかわいい女性がおねえちゃんに紅茶のおかわりをもらっていた。
「へい、お待ち。 そして、こちらはあちらのお客様達からです」
おねえちゃんは紅茶の隣にフレッシュとガムシロップをおくと、少し離れた場所に座っている二人を指す。 そこには、アカリさんとクウタくんが中指と人差し指をくっつけるポーズをしてキメ顔をしていた。
「あ、わざわざ御親切にありがとうございます~」
女性は二人に会釈をすると、もらったフレッシュとガムシロップを入れてスプーンで混ぜる。
「何やってるんだい? 君達」
その謎の光景を見ていたニシキさんが二人に聞く。
「なにって見ればわかるでしょー?」
「見て分からないから聞いているんだが?」
「『マスターあちらの方からですごっこ』だよ」
「聞いても分からないんだが?」
「ええ~かっこいいのにね~ねぇ、クロロン」
「そうそう」
「おや? 僕がおかしいのかな?」
二人の返しにニシキさんはガチ困惑する。
「もぉ~メガネくんはお堅いね~こういうのはノリだよノリ」
紅茶を飲んでた女性がニシキさんの肩に手をおきながらいう。
(あれ? ということはアカリさんたちの知り合い?)
「こっちに戻ってきてからしばらく経つけど慣れた?」
席に戻ってもう一度腰をかける女性におねえちゃんは聞く。
「うん、まあまだ慣れてないことはあるけど、あっちゃんやクウくんそれにみっくんに再会できたのが大きかったかな」
『再会』ってことはおねえちゃんたちの昔の知り合い? それにおねえちゃんの呼び方が『シーニ』じゃないのも気になる。 大体の人がおねえちゃんのことを『シーニ』と呼ぶのに。
「でも、あっちゃんがまさかすごい人になってたなんてびっくりだよ」
「そんなことないよ。 わたしはただ大切な家族や友人の役に立つものを造りたかっただけだからね」
「ですが、そのおかげでわたくしは助けられましたわね」
おねえちゃんたちの会話に優雅に紅茶を飲んでたキノセさんが話しに入る。
「え? そうなの? フウちゃん?」
「はい、ワタクシが今着けているポーチは数ヶ月前シーニさんがくれたモノですわ。 試作品とのことですが、今のところ不自由なく使わせてもらってますわ」
「そのポーチってただのポーチかと思ってたけど違うの?」
「はい、空中に浮かぶ魔法卵の魔力を使いちょっとした身体強化が出来る品物ですわ」
「へぇーすごいね」
キノセさんの説明に女性は感嘆の声をだす。
「ですが、こちらは少々デメリットがあるんですの」
「デメリット?」
「使うと筋肉痛がすごいらしいですわ」
「地味にいやだね。 あれ? でも『らしい』ってフウちゃん使ってるんじゃないの?」
「たまに使わせてもらってますわ。 ですが、ワタクシの場合は鍛えてますので、筋肉痛はしないですわ」
「さすが、フウちゃんだね」
二人は楽しそうに会話をしている近くでおにいちゃんはあくびをしながらぼーっとしていた。
「ねぇシアン、シアンも『マスターあちらの方からですごっこ』しよう」
「まだ、やってるのかい?」
「……ん」
おにいちゃんは一言返すと立ち上がり。 ニシキさんの前に立つと握り拳にしていた手を開き、フレッシュとガムシロップ、そして、レモンポーションを指と指の間に挟んだ状態で出す。
「手品か」
どこからか出したそれに、ニシキさんがツッコム。
「なにそれ!? かっこいい!」
「すごいシアン! どうやってやったの!?」
ニシキさんをよそにそれをみたアカリさんとクウタくんは目を輝かせる。
「……これを、こうしてこうするとこうなる」
「なるほどなるほど」
「本当に理解しているかい?」
「まあ、慣れるまで練習だね」
おにいちゃんの説明を受けて、二人は見様見真似で練習をする。
「あちらは相変わらず、変わったノリで盛り上がってますわね」
三人の会話を見ていたキノセさんが紅茶を飲みながらいう。
「楽しそうで何よりだけどね」
「ところであっちゃん、らんちゃんはどうしてる?」
(え!? わたし!?)
驚くわたしを知ってか知らずか、おねえちゃんはこちらを指差す。
「ああ、ランなら今もあそこでこっちを見てるよ」
「え?」
おねえちゃんの言葉に女性とキノセさんはこちらをみた。 すると、女性と目が合ったわたしは思い出した。その人の顔を。 誰なのかを。
彼女の名前は守目葉月さん。 10年程前に遠くに引っ越してしまったおにいちゃん達の幼馴染だ。 わたしもたまに遊んでもらっていた。 顔が昔より大人びていたから気付かなかった。 それとおねえちゃんの研究所に飾ってある写真に写っていたことも今思い出した。
「あ、らんちゃん! 久しぶり!」
はづきさんはわたしに手を振ってくる。
わたしは会釈をするとその場を離れる。
「あれ? 行っちゃった」
「ごめんね、ランはちょっとシャイだから」
「天海さんの妹さんたまにこちらを見ていますわね」
「フウムちゃん気付いてたんだ」
「ええ、まあ、視線を感じてはいたので」
「そうなんだ、なら、今度機会があれば仲良くしてほしいな」
「はい、もちろんですわ」
「じゃあ、今度なに話すか考えとかないとね。 らんちゃんって確かマジカルガールシリーズが好きじゃなかった?」
「今はどうだろうね」
三人の会話を背後に聞きながらわたしは自分の部屋に入る。
「色んな人が集まったな……」
ここ数ヶ月でおねえちゃんとおにいちゃんの周りの環境が大きく変わった気がする。 これも『あの人』の影響なのだろうか? それともたまたま?
人生の転換があったとするならとてもいいことだと思う。 だけど、わたしの知らないことがいくつか起こっている気がする。 その変化にわたしはついて行けるのかな。 わたしの日常は何か変わったのかな。 家族の変化にわたしは少し不満を持っているのかもしれない。
「あっちゃん、おかわりもらってもいい?」
「いい飲みっぷりだねーはーちゃん」
「別にお酒を飲んでるわけじゃないよ」
(あれって誰だ?)
黄緑色のショートカットでエメラルド色の瞳のかわいい女性がおねえちゃんに紅茶のおかわりをもらっていた。
「へい、お待ち。 そして、こちらはあちらのお客様達からです」
おねえちゃんは紅茶の隣にフレッシュとガムシロップをおくと、少し離れた場所に座っている二人を指す。 そこには、アカリさんとクウタくんが中指と人差し指をくっつけるポーズをしてキメ顔をしていた。
「あ、わざわざ御親切にありがとうございます~」
女性は二人に会釈をすると、もらったフレッシュとガムシロップを入れてスプーンで混ぜる。
「何やってるんだい? 君達」
その謎の光景を見ていたニシキさんが二人に聞く。
「なにって見ればわかるでしょー?」
「見て分からないから聞いているんだが?」
「『マスターあちらの方からですごっこ』だよ」
「聞いても分からないんだが?」
「ええ~かっこいいのにね~ねぇ、クロロン」
「そうそう」
「おや? 僕がおかしいのかな?」
二人の返しにニシキさんはガチ困惑する。
「もぉ~メガネくんはお堅いね~こういうのはノリだよノリ」
紅茶を飲んでた女性がニシキさんの肩に手をおきながらいう。
(あれ? ということはアカリさんたちの知り合い?)
「こっちに戻ってきてからしばらく経つけど慣れた?」
席に戻ってもう一度腰をかける女性におねえちゃんは聞く。
「うん、まあまだ慣れてないことはあるけど、あっちゃんやクウくんそれにみっくんに再会できたのが大きかったかな」
『再会』ってことはおねえちゃんたちの昔の知り合い? それにおねえちゃんの呼び方が『シーニ』じゃないのも気になる。 大体の人がおねえちゃんのことを『シーニ』と呼ぶのに。
「でも、あっちゃんがまさかすごい人になってたなんてびっくりだよ」
「そんなことないよ。 わたしはただ大切な家族や友人の役に立つものを造りたかっただけだからね」
「ですが、そのおかげでわたくしは助けられましたわね」
おねえちゃんたちの会話に優雅に紅茶を飲んでたキノセさんが話しに入る。
「え? そうなの? フウちゃん?」
「はい、ワタクシが今着けているポーチは数ヶ月前シーニさんがくれたモノですわ。 試作品とのことですが、今のところ不自由なく使わせてもらってますわ」
「そのポーチってただのポーチかと思ってたけど違うの?」
「はい、空中に浮かぶ魔法卵の魔力を使いちょっとした身体強化が出来る品物ですわ」
「へぇーすごいね」
キノセさんの説明に女性は感嘆の声をだす。
「ですが、こちらは少々デメリットがあるんですの」
「デメリット?」
「使うと筋肉痛がすごいらしいですわ」
「地味にいやだね。 あれ? でも『らしい』ってフウちゃん使ってるんじゃないの?」
「たまに使わせてもらってますわ。 ですが、ワタクシの場合は鍛えてますので、筋肉痛はしないですわ」
「さすが、フウちゃんだね」
二人は楽しそうに会話をしている近くでおにいちゃんはあくびをしながらぼーっとしていた。
「ねぇシアン、シアンも『マスターあちらの方からですごっこ』しよう」
「まだ、やってるのかい?」
「……ん」
おにいちゃんは一言返すと立ち上がり。 ニシキさんの前に立つと握り拳にしていた手を開き、フレッシュとガムシロップ、そして、レモンポーションを指と指の間に挟んだ状態で出す。
「手品か」
どこからか出したそれに、ニシキさんがツッコム。
「なにそれ!? かっこいい!」
「すごいシアン! どうやってやったの!?」
ニシキさんをよそにそれをみたアカリさんとクウタくんは目を輝かせる。
「……これを、こうしてこうするとこうなる」
「なるほどなるほど」
「本当に理解しているかい?」
「まあ、慣れるまで練習だね」
おにいちゃんの説明を受けて、二人は見様見真似で練習をする。
「あちらは相変わらず、変わったノリで盛り上がってますわね」
三人の会話を見ていたキノセさんが紅茶を飲みながらいう。
「楽しそうで何よりだけどね」
「ところであっちゃん、らんちゃんはどうしてる?」
(え!? わたし!?)
驚くわたしを知ってか知らずか、おねえちゃんはこちらを指差す。
「ああ、ランなら今もあそこでこっちを見てるよ」
「え?」
おねえちゃんの言葉に女性とキノセさんはこちらをみた。 すると、女性と目が合ったわたしは思い出した。その人の顔を。 誰なのかを。
彼女の名前は守目葉月さん。 10年程前に遠くに引っ越してしまったおにいちゃん達の幼馴染だ。 わたしもたまに遊んでもらっていた。 顔が昔より大人びていたから気付かなかった。 それとおねえちゃんの研究所に飾ってある写真に写っていたことも今思い出した。
「あ、らんちゃん! 久しぶり!」
はづきさんはわたしに手を振ってくる。
わたしは会釈をするとその場を離れる。
「あれ? 行っちゃった」
「ごめんね、ランはちょっとシャイだから」
「天海さんの妹さんたまにこちらを見ていますわね」
「フウムちゃん気付いてたんだ」
「ええ、まあ、視線を感じてはいたので」
「そうなんだ、なら、今度機会があれば仲良くしてほしいな」
「はい、もちろんですわ」
「じゃあ、今度なに話すか考えとかないとね。 らんちゃんって確かマジカルガールシリーズが好きじゃなかった?」
「今はどうだろうね」
三人の会話を背後に聞きながらわたしは自分の部屋に入る。
「色んな人が集まったな……」
ここ数ヶ月でおねえちゃんとおにいちゃんの周りの環境が大きく変わった気がする。 これも『あの人』の影響なのだろうか? それともたまたま?
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