下宿屋 東風荘 7

浅井 ことは

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終章

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起きたら涙が出ており、見てくれていたのであろう紫狐がみんなを呼びに行き、ベッドの周りを囲まれてしまう。

「雪翔……無理をさせてしまいました……」

「頭の中にいろんなものが流れ込んできて……昔からあの場所で術を……その、いいものも悪いものも、なんて言うかしてたみたいで……」

「もう、終わりましたよ。全部確認してきましたから」

「そう……でも、十年に一度の地の結界がどうのって本にあったから、そのたびに行かないといけないんだよね?」

「私たちがついてますし、今回のように全てを発動させる訳では無いので」

「雪翔君、寝てて。今何か持ってくるから」

栞がみんなにまだ無理をさせたらダメだと部屋から追い出し、祖父は天狐に報告しないといけないからと少し話を聞かせてくれと言って残った。

「よく頑張ったの」

「みんなが居たから出来たんだよ?」

そのあとかいつまんで話をし、栞が持ってきてくれた卵がゆを食べてまた横になる。

丸一日横になっていろと言われたが、その後次々と昴や胡蝶、蘭などが労いに来てくれ、二日ベッドの上で過ごすしかなく、そのあとは京弥が幸と小雪一緒に来たので、侑弥は小雪と遊べて嬉しそうにはしゃぎ、祖父が宴じゃと言ったので、紫狐や翡翠がまたもフリフリダンスを披露し、賑やかに三日宴が続き、一人、また一人と社や狐の国に戻っていき、また日常に戻る。

相変わらずの車椅子生活だが、学校でも極力歩くようにして二年生も終わる頃、学校に行く時には侑弥も玄関まで見送りに来て、「にーにー」と手を振ってくれる。

今日は終業式。

春休みは祖父母のところに行って、冬の国を見て回るという楽しみと、またみんなに会える嬉しさで顔がにやけてしまうが、道路まで出て冬弥と栞。そして侑弥に手を振る。

また、誰かが見ていることなど全く気づかずに……

「行ってきまーす!」






(完)
※本作は一旦完結となります。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

海琉空
2025.06.23 海琉空

このシリーズは好きで何度も読み返してますが、エブリスタの方でも更新が止まってますよね?もぅ更新はしないのですか?どの作品も更新がストップしているのは何故ですか?更新がストップしている割には新しい小説をアップしているのが、更新を待っている人に期待だけを持たせているように思うのですが、何故ですか?

2025.06.25 浅井 ことは

下宿屋をお読みいたはだきありがとうございます。
この作品は一旦シリーズ7が完結となっております。
エブリスタの方ではいくつかストップさせている作品がありますが、現在病気療養中につき小説を書くのを休止しておりました。
新作の下宿屋の更新については今は未定の予定ですが、完結はさせたいと思っております。
申し訳ございませんでした🙇‍♀️

解除

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