天満堂へようこそ

浅井 ことは

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魔界から幻界へ

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河原につき小さめの小石を集め袋に入れてからリュックにしまう。
その間に魔鳥の方の材料も集まり一応今回の目的の材料は揃った。
城に帰る途中に遭遇する悪魔どもも、ルーカスが居るからか手出しはしてこない。

「ゴブリンの銀のコップ取ったら怒るかな?」

「あいつらは執着心がすごいから人間界まで来るかもしれんぞ?」

「だろうな。ムーの水入れに良いと思っただけだ」

「普通の使えよ……」

「面白いと思っただけだ。それより、今日が満月じゃないのか?」と空を見上げる。

「そう見えるが明日だ。最近は城から一歩もでないから、親父も外なんて見てないんだろう。ここではあまり時間の感覚がないからな」

「出るように言え。あんな巨体では出るのも嫌だろうがな。いい加減継いだらどうだ?」

「まだ譲る気はないらしい。お陰で雑務は俺の仕事になりつつある」

話ながら歩いていると時間がたつのは早い。

帰り道でも色々採取し、戻ってからは城の中の図書室へと足を運ぶ。

城の図書室の本も殆ど読んでしまっていたが、
魔界での歴史なるものを読むのは面白かったので、来る度に読んでいる。

人間界から持ってきていたドッグフードをムーに食べさせ、そのまま宴まで図書室にいることにした。

読み漁っていると、ドガッドガッっと響く音が聞こえてくる。

魔王か……

デカイ体を小さくしながら近くに座られる。

ムーンは後ろに隠れているが、抱かせてくれと言われて断るわけにはいかない。
そのぐらいは分かっている。

扱いは思ったより丁寧で、人間界の事を聞かれ答える。

「来たかったらこればいいだけだろう?」

「行くのはいいのだが、700年も経てば大分変わっているだろう?」

「まぁな。電車や車、色んな便利なものができている」

どのようなものだと聞かれ簡単に説明する。

「そうか、そんなに変わったのか………
いや、全く知らぬわけではない。魔界のモニターで見ることもできるしな。実際見たことがないだけじゃ」

「来るのなら人間の格好してこい。体も大きすぎる。180センチぐらいで納めておけばいいだろう」  

「結月よ。女王は息災か?」

「なんだよ改まって。元気にしてるよ?しょっちゅう誰かが様子を見に来る……手紙をもってな」

「ならばいい。もうすぐ1000年の祝いだからのう」

「どちらに行くかは決めてない。行かないかもしれん。母が顔を出すだろう?」

「それで構わんよ。お前は、人間界にいるが、こちらに来てもよいのだぞ?」

「お断りだ。人間界が気に入っている」

「無理は言わぬ。だが……」

「そこまでだ。私の血に関してはタブーだろう?」

「そうであったな。まぁ、ゆっくりしていかれるがよい」

「そのつもりだ」
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