天満堂へようこそ 6

浅井 ことは

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決断

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「そう……」

「お前なら引き取ると言うと思ったんだが?」

「全員引き取ってたらみんな俺のところに連れてくるじゃん。そんなに面倒見れないよ」

「その通りだ。こっちには一応施設もある。働ける年の15までは面倒見れるし、その中で文字や計算などの勉強もできる。そこに連れていこうと思うんだが」

「うん。親が戻ってきてくれるといいんだけど」

「この幻界でも勿論天界でもこのような事はある。人間界でそのような施設があることを知って広めたのは私なんだが?」

「え?でもさ、最近の話?」

「そうでもないぞ?外国では日本よりも早くこのようなシステムがあったが、こちらの世界ではまだまだできないことの方が多い。っと、もういいぞ」

「あ、うん」

「そこ治してみろ」

言われるまま手を当てて意識を集中するとすぐに血も止まり、赤みもなくなった。

「これが基本だ。腹が痛い時なんかでも役に立つから覚えておいて損は無い。あの禁書の本のところに、まだお前の知りたいことなど書かれてるだろう。ここにいる間は好きに読んだらいいが、ちゃんと元の場所に戻せよ」

分かったと返事をしてニコルを見る。
頬にうっすらと赤みも戻ってきていて、いつ起きてもおかしくないように見える。

「奏太様、どうかされましたか?」

「ニコルさん起きないかなって。見てると健康そうにさえ見えるんだけどな」

「大丈夫です。必ず起きますよ」

「そうだよね」

エマと入れ違いに部屋を出て、本を読みに行く。ルーカスも暇だからとついてきて、懐かしいなと何冊か手に取っている。

「お前達、あの本読んだのか?」

「どの本?」

「各界の掟とか、罪人のの処分とか……」

「見た……あれ拷問だよね?刑も残酷と言うか……」

「天界でもあるんだ。同じ事が……」

「え?」

「お前の頭の中は天国は幸せなところとか思ってるだろうが、何処の界に行っても悪いことをするやつはいる。それはわかるよな?」

「うん、でも白状するまで攻めるなんて思ってなかったし」

「あれは極悪人ぐらいだ。で、リアムの件が前回甘かったのは読んでわかっただろう?」

「狭間のことが書かれていなかった」

「そう、狭間も極刑の一つなんだが今回はリアムに仲間がいたこと、リアムの魔力が高かったこと、そして知識が多かった事などが挙げられる」

「なんで俺にそんなこと……」

「お前は知っておかないといけないからだ」

「ルーカス様、まだ早いのでは?」

「ノア、お前も甘やかしすぎだ!知りませんでしたじゃ済まないことを王子として知っておかなければいけない。王子には王子の役割がある。今回の件でかなりもめたが、リアムは魔法処刑となる」

「え?」

急いで本を出して、書いてないか調べる。

「あった」

氷魔法で固め、粉砕。その際周りに飛び散らないように盾を張り、粉砕されたものを炎の魔法で蒸発させ跡形もなく消し去る。

「これ……」

「そうだ。俺が炎、結月が氷、奏太が盾」

「そんな……お、俺出来ないよ」

「いいから覚えておいてくれ。ノアそれ迄奏太の事頼むぞ?あと、この本は2人とも読んでおいた方がいい」と一冊の大きな本を机においてルーカスが出ていった。

「ノア……俺、自分は何もしなくていいと思ってた」

「はい、私も王がするのだと。ですが決定には逆らえませんし、私もこれが一番かと思います」
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