天満堂へようこそ 6

浅井 ことは

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兵を二人連れて噴水前まで行き、周りの花畑を見る。
まっすぐと言っていたが、蛍のように綺麗に所々点滅しているので、それが家なのか兵に聞くと「直答は……」と言うので、普通に喋ってくれとたのみ、知っていることを教えてもらう。

「我々はこの城の奥の宿舎にいますので、見たことがないのです。が、いつも綺麗に掃除が行き届いているのは、彼等のお陰だと思い、みんなが牛乳やパン、チーズ等食べ物やたまに布や糸など、隅に置く場所を作っておいているのですが、いつの間にかなくなっているので持って行っていると思うのですが」

「それで生活してるのかな?この花壇て入ってもいいの?」

「所々に通路がありますのでそこをお通り下さい。土ですのでお気をつけて」

そっと足を踏み入れると、パッとついていた明かりが消えたので警戒されてるのかなと思い、「おはよう」と声をかけてみる。

ガサガサ……

どこから音がするのか分からなかったのでぐるっと一回り見ると、コンクリートの一部が扉になっているのを見つけ、ツンツンとノックのようにつついて見る。

そーっと開いた扉から覗く顔は、アニメで出てくるような可愛い顔をした髭を生やした小さいおじさんの様で、掌ほどの大きさだった。

「あの……おはようございます」

「……」

「俺、奏太って言います」

「……!!!」

小さな話し声が聞こえたと思ったら、マッチ棒のような杖をついたおじいさんが出てきて伏礼をしてくるので、やめて欲しいと頼み、手のひらに乗せて土をそっと払う。

「えっと、普通に話してください。話すのに許可とかいらないと思ってるので……」

「王子様……」

「あ、はい。そうなっちゃいました……奏太でいいですよ?」

「その様なことを申されては成りませぬ」

「え?」

「次期王と成られる御方なのですから」と嗄れ声で老人が話す。

「あ、うん、分かったよ。ここにみんな住んでるの?」

「他の花畑にも居りますが、一族の長老が私ですので姿をお見せしました。ここの花畑の入口から入り、地下にて暮らしております」

「ん?太陽がダメとか?」

「そのような事は御座いません。夏は涼しく冬は暖かいので、その様に。ほとんどのものがもう仕事に出かけておりますが……」

「一日中働いてないよね?お休みあるんでしょ?」

「王のご厚意により、当番で休みを頂いております。後、交代で仕事をしておりますので皆元気でございます」

「そっか。部屋、暖かくしてくれてありがとう。いきなり来てごめんね、ビックリさせちゃって……」

「大丈夫でございます。すぐ、王子が来られたことは広まりますので、皆姿を見せるやも知れませんが……」

「うん、構わないよ」

「あの……」

「何?」

「リアム様の事なのでございますが……」

「うん」

「我々の事は良く思っておられなかったようで、良く花畑を水浸しにされたりして、中の家が水没したりしておりました」

「酷い……」
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