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街
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『そう、一角獣のユニコーンが現れた。それが天界の王子』
「確かに変化した姿はそうだけど、体は人だよ?」
『それでも我等の中では伝説であった。そのものが現れた時には、全力でお守りするようにと。我等一族での口伝だが……まさか本当に現れるとは思ってもみなかった』
「それだけで長が出てくるはずが無いと思うのですが?」
「ノア……」
『そのものはかなり頭が切れるようだ。我等は何度もここの木の中に侵入しようとした。他の動物達も飢えてしまうから……だが、どの力を持っても入る事は出来ず、夜ひっそりと川へと行き水を飲み、魚や木ノ実などを食べてきた。だが元々が肉食。同胞の中にも不満が漏れだしたところで、あの変な虫や羽のものに刺されたものが村の家畜を襲うようになった……その残りを我らも少しずつ分けていたのだが、刺されたものはどんどんと死んでいく。これ以上仲間が死ぬのは見たくなかった。その時に王子が来た……』
「ぐ、偶然だけど。でもここの中は危ないよ?俺の魔力が戻ったらすぐ壊すから、もう少しだけ待ってくれないかな?」
「奏太様!」
「ノア、彼も嘘はついてないんだから、俺達もちゃんと話すべきだよ」
『我は森を出てそなたと共に行く』
「は?」
「他の方々はどうするのです?」
『既に次の長は決まっておる。それに、私にも事情がある』
「えーっと、事情って?」
『また後で話すが……共に連れて行ってはくれぬか?』
「でも俺は人間界とここを行き来するし、連れていくってどこに?」
『そなたの側仕えとして付いていく』
「はぁ?急に言われてもさ……」
「いいんじゃないか?」と急にポケットから声が聞こえたので出すと、結月は面白そうなことがある時独特の顔で勝手なことを言う。
「そこの王子の姉でな、幻界の女王をしている結月と言う」
すると低く低頭をし、『我は森の鎮守の長スフィロスと申す。女王陛下の弟君にお仕えしたく参った所存』
「あー、堅苦しいのはいい。お前達種族のことは知っている。前に会ったか?」
『遠くからではございますが、王宮の近くにて』
「東屋か……」
『はい』
「側づきになるという事は、私の配下ともなる。魔界のルーカス王子、お付のニコル・ユーリ、その他犬とケリーが1種ずつ。その下になるが良いのか?」
『構いませぬ』
「意味わかんないんだけど!」
「馬鹿奏太。お前の血を1滴飲ませろと言うより舐めさせろ。ノアのもな」
「今からですか?」
「当たり前だ。水晶越しにもわかる。このス……ス……」
「スフィロス!」
「それだ。かなりの戦力だし、魔力は相当なものだ。地域によって違うが、そいつは多分なんでもできる万能型だろうな」
『ククク……ご明察。水・氷・火・雷・風はなんなく。地のものは無理ですが』
「地のもの?」
「ユーリがよく使う植物系だ。仲間にしておけば損は無いし、お前達2人の血で強力に契約される。ス……なんとか!後で幻界と魔界とも契約してもらうが良いか?」
『御意』
「早くせんか!」
そう言われ、ナイフで少し指に傷をつけ舐めさせる。ノアも同じことをした後に一つ気付く。
「人間界に狼居ないから連れていけないじゃん!」
『山深くにはまだおりますが、今はいないのであれば姿を変えましょう』
「なら大型犬のゴールデンレトリバーとか?」
『???』
「後でいいよ。通信切るよ?」
はいはいと通信が切れ、どうしようと頭を抱える。
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