天満堂へようこそ 6

浅井 ことは

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正月

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結月が帰って、幻界での調査の返事を待つものの、やはり忙しいのだろう。こちらは待つと決め、邪魔しないように連絡をするのはやめておいた。

一週間の間にムーもすっかり元気になり、ブランの羽も綺麗に生えてきて、赤みもすっかり引いて元気に毎日遊んでいる。

「ねぇ、バーの……何やってんの?」

一階のリビングに行くと、無言で針と糸を持って何かを縫っているノアが居たので、思わず持っていた紙を落としそうになってしまった。

「あの、これはその……」

「雑巾?」

「姉に言われまして」

「それにしても、ガタガタじゃん。ちょっと貸して」と取り上げ、少し解いてチクチクと縫う。

「ほら!」

「お上手ですね」

「だって、一人暮らし長かったし、学校でもやらされたから」

テーブルに古くなったタオルが置いてあり、すべて縫うように言われたらしく、手分けして縫おうと半分受け持つ。

「ノア出来た?……ええ?奏太様、やめてください!それは下々の仕事ですから」

「いいよ?たまには楽しいし。それに、半分にしたのにノア遅いんだもん。はいこれ、そんなに綺麗にはできてないけど」

「ありがとうございます。もう、ノアは剣ばっかりで家の仕事サボるから出来ないのよ!」

「すいません」

「得手不得手はあるんだから仕方ないよ。他に仕事ある?」

「いえ」

「じゃあ、ノア借りるね」

ゆっくり話せた方がいいと仕事部屋まで行き、年末のバーのパーティの買い出しとメニューを決め、買い出しを今日して置きたいと言う。

「そうですね。冷凍できるものはしておかないと間に合わないかも知れません」

まだ昼前だったので、エールラも誘って買い出しへと行く。

ガレージへ行き小さくても荷物は結構乗るのでと、ミニクーパーで買出しに出かける。

街にあまり出たことのないエールラは、車に乗るのも初めてで、勝手に動くと後ろでキャーキャー言っていた。

「お、お願い静かにして?俺、試験の後車運転するの初めてなんだから!」

「奏太様、やはり変わりましょうか?」

「慣れだって聞いてるからもう少し頑張るよ。それにもうスーパーつくし」

何とか駐車場に止めるも、近くなのにものすごく疲れたと笑いながらノアに言い、スーパーの中に入る。

「これ、買い物リスト。二手に分かれる?」

「そうですね。姉さんはお菓子と食材どちらが見たいですか?」

「食材かな?あちらとは違うから、果物とか興味があるの」

「じゃあ、俺と回ろう。ノア、お菓子多めにお願いね」

カートを引いて二手に分かれて野菜コーナーへと行くと、すぐに苺の香りに惹かれたのかフワフワと寄っていく。

「なんて甘い香り……それに可愛い」

「1パック買おうか?この練乳とか、砂糖つけて食べても美味しいんだよ」と買い物カゴに入れる。
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