天満堂へようこそ 6

浅井 ことは

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正月

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「ノアさん、正月明けにまた鍛錬に付き合ってください」

「喜んで」

「剣バカがいたの忘れてた……病み上がりなんだから無理しないでよ?俺がエマさんに怒られちゃうよ」

「平気ですよ。それに今日は人外パーティでしょう?昨日のこと聞きましたので、また来たら奏太様は奥の部屋に逃げてください。珍しくバカなりに魔法陣を書いたとのことですので、気配は消せます」

「バカバカ言うな!」

「昨日の人なんだったの?怖い感じはしなかったけど」

「あの女追いかけてるんだと。詳しい話は結月にすると言っていたが、どうもその本のところの研究室?とか言うところの生き残りがどうのと言ってたな。見つけたら捕まえてくれって。今日、俺もバーに出るから、来たら捕まえてやる」

「来るかな?」

「昨日の男は客に紛れてくるって言ってたから、来るんじゃないか?一つのことに執着するって言ってたから、来なかったらお年玉奮発してやるよ」

「来ませんように……」

ニコルも戻ってみんなでバーへと行き準備を始める。買っておいた食材を出して温め、奥から酒を補充していたらあっという間に開店の時間になってしまった。

まだ時間も早いというのにお客は途絶えることがなく、予約の確認だけでかなりの時間が取られ、飲み物や食べ物を出すだけで四人で動いても間に合わないくらいの満員ぶり。

「坊主、久し振りだな!」

「あ、ガマ……親分?」

「うむ、元気にしておったか?」

「はい。ガマ親分は足の方はどうですか?」

「かなりいい。やはりここの薬は良く効く。年明けに儂の里にでも遊びに来るか?」

「あらやだ、親分。この坊やはあちきの所に来るのが先さね。親分もたまには店に顔を出しておくれよ」

「ははは!そうか!坊主は人気だな」

「いえ。あ、椅子も用意してあるので座ってください。飲み物などはカウンターまで」

そう言って逃げる。

その後も見たことのあるお客さんには声をかけられ、注文を持っていったりしている中でどんどん二日酔いの薬も売れていく。

「ねえ、ニコルさん。何で薬も置いてるの?」

「宴会などの時には必ず置くように言われているんです。皆さんかなり飲みますから売れるんですよ」

「結月さんらしいな。ちょっと落ち着いてきたから座ってていいよ?まだ疲れるでしょ」

「すいません。次の予約の方が来るまで少しだけ」

そう言って奥の部屋に行くので、ノアにゆっくりさせてあげようと言い、予約表を見る。

「5人?もう満員だよ?」

「開店と同時に来たお客様の予約時間が終わるので問題ないかと思います」

「声かけた方がいいのかな?」

「そろそろですから私が行きましょうか?」

「いい、俺行ってくる」

奥の席で飲んでる狸の一行にお時間ですと告げると、かなり酔っているのか、そんなものは知らん!と言われてしまったが、時間は時間だからと説明する。
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