天満堂へようこそ 6

浅井 ことは

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正月

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ごねる一行にどうしたらいいのかと思っていたら、「そこ、邪魔なんですけどねぇ……」と着流しの男性がボスと思われる狸に冷たい視線を送っている。

「狐風情が邪魔だ!俺たちゃまだ飲むんだ。お前が違う所にいけ!」

「時間は時間でしょう?ここのルールもわからずに来たのですか?やはり低能ですねぇ。少年が困っているでしょう?」

「知るか!」

「那智」

「仕方ないな……」

那智と言われた人は背の高いスーツ姿の人で、モデルのように格好良い。
その人が手を振った瞬間、何故か狸たちの体が浮き勝手に出口まで行ってしまう。

バタン!と戸が開いて、狸たちを外に放り投げた後、また勝手に戸が閉まる。

「あの、ありがとうございました。ご予約の方ですよね?」

「ええ、乱暴を働いてすいませんねぇ」

「いえ、助かりました。今片付けますね」

テーブルを片付け、本来ならばカウンターに飲み物を聞きに来てもらうのだが、その場で飲み物を聞き、日本酒と聞いて御猪口と酒を持っていく。

「ありがとうございました。このお酒は店からのお礼ですので」

「いえ、良いですよ?私も時間に来たので席を空けてもらっただけですし。でも、喧嘩ご法度のバーで力を使いましたからねぇ。那智が怒られてくださいね?」

「仕掛けたのはお前だ」

「はぁ……少年、お代は払うので内緒にしておいてくれませんか?」

「え?あ、はい……」

「あと、予約時に揚げ料理と言っておいたのでお願いできますか?」

「わかりました」

カウンターに行ってノアにいい、ニコルを呼んで話をすると、予約の人で前にも来たことがあると言い、店に出ると揚げを持ってその席の方へと行く。

「助けられちゃった」

「いろんな方がいますからね。それも種族関係ないですし」

「喧嘩ご法度って言ってたけど知ってた?」

「こういった場所は大抵そう言ったルールですよ?でないと、誰も来れませんから」

「それもそうだよね。それより、来た?昨日の人」

「見かけてませんけど、外にでもいるのでしょうか?」

「お年玉増えなくていいから来ないで欲しい……」

「疲れますからね」

「ムーも頑張ったけどさ、それこそ噛めって言いたかったよ」

「ですが、相手は女性ですよ?」

「そこなんだよなぁ。男なら言ってたよ俺……」

「奏太様、後一組で予約は終わりますけど奥に行かれますか?」

「二人では大変でしょ?ルーカスさんは魔界の人かな?そこで話してるし」

「姫様の代わりに挨拶回りですね。オバサマ相手より楽だと思いますよ?」

カランと音がしたので入口を見ると、大きな男性2人組がやってきた。

「あの方々で最後ですね。カウンターなので楽だと思います」

「誰?」

「えっとですね、日本の妖怪で鬼としか書いてませんね」

「鬼って……」

カウンターまでやって来て「予約したんだが」と言われたので座ってもらい、最後の予約のところにチェックを入れる。

「お飲み物は?」

「日本酒にしてくれ。瓶のままでいい、後グラスで」

「はい」

一升瓶とグラス二つ置いて、最初だけでも注ごうとおもったが、いいと言われたので、予約表に書いてある食べ物を出す。
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