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平穏な日々
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自転車を止めて玄関から入ると、「あらあら、大国様いらっしゃい」と祖母の嬉しそうな声。
「久しぶりだな。変わりはないか?」
「みんな元気にしていますよ。今日は……あら、駄菓子屋さんに寄ったんですか?」
「翔平が買ってくれたんだ」と袋を見せびらかしている。
俺共々、手洗いうがいをさせられ居間に行くと、祖父と迦具土も大国さんを見て驚いてはいたが、テーブルに並べたお菓子自慢を散々聞かされ、「俺は食ったことがない!」と迦具土が拗ねた。
拗ねるなよ!
「園児姿で学校まで来られたら買うよ? 俺、駄菓子屋の婆ちゃんに、『優しいお兄ちゃん』て言われてるからっ」と少し意地悪を言う。
食べたそうに見てくる大国さんだったが、匂いで今日は肉じゃがだとわかったので伝えると、ゴソゴソと袋に戻している。
素直すぎるところがなんだか怖いが、落ち込んでいるようにも見えるので、こちらが心配になる。
「源三郎、ちょっと話がある」
そう言って祖父の部屋に二人が行ったので、机に突っ伏し、「なんか疲れた」と言うと、「俺も疲れたわ!」と迦具土もお茶を飲みながら何やらブツブツと言っている。
「久しぶりだな。変わりはないか?」
「みんな元気にしていますよ。今日は……あら、駄菓子屋さんに寄ったんですか?」
「翔平が買ってくれたんだ」と袋を見せびらかしている。
俺共々、手洗いうがいをさせられ居間に行くと、祖父と迦具土も大国さんを見て驚いてはいたが、テーブルに並べたお菓子自慢を散々聞かされ、「俺は食ったことがない!」と迦具土が拗ねた。
拗ねるなよ!
「園児姿で学校まで来られたら買うよ? 俺、駄菓子屋の婆ちゃんに、『優しいお兄ちゃん』て言われてるからっ」と少し意地悪を言う。
食べたそうに見てくる大国さんだったが、匂いで今日は肉じゃがだとわかったので伝えると、ゴソゴソと袋に戻している。
素直すぎるところがなんだか怖いが、落ち込んでいるようにも見えるので、こちらが心配になる。
「源三郎、ちょっと話がある」
そう言って祖父の部屋に二人が行ったので、机に突っ伏し、「なんか疲れた」と言うと、「俺も疲れたわ!」と迦具土もお茶を飲みながら何やらブツブツと言っている。
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