下宿屋 東風荘 2

浅井 ことは

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探し物

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「出てましたか?」

「城までプンプンとな!だから俺が遣わされた。体がだるくないか?」

「ええ、疲れからと思ってましたけど違うんですか?」

「気が漏れすぎてるからだ。で、俺は教育係!」

「はぁ……」

「いいか?俺達の気で仙か天狐かバレる。弱いやつだと気を当てられて気絶してしまうこともある。だから、常に抑えておかないといけない。ここまでいいか?」

「はい」

「このままだとお前もずっと妖力を使いっぱなし状態だ。それに家族にも影響が出る場合もある。だから、暫く抑える修行だ」

「いつまでです?」

「ちゃんと使えるまでだ!っても、コツさえわかれば問題は無い」と昴がニッと笑う。
そのまま風呂を後にして、家には仕事ですと書き置きをし、昴について行く。

城の周りにいくつか浮遊している岩があり、今までなんだろうと思っていたが、それが天狐の家になると言う。

「下じゃないんですね?」

「下の周りは仙の縄張りだからな。ここは俺の家。まぁ、寛いでくれ」

寛ぐと言われて出来るはずもなく、窓から見える景色に口が空いたりしまったりする。
下は崖で、落ちたら終わりにしか見えないだろうと、手すりから下を見ると雲海となっており、家の造りはどちらかと言うと朱色を基調とした、中国風の建物。

東屋も中のテーブルと椅子が石でできており、見ただけでもどれだけのお金がかかっているのかと思ってしまう。

「気に入ったか?」

「ビックリしてます」

「お前の家はあっちの東だから見えんが、城から一飛びで戻れる距離だし、城の奥に階段があって、しゅがかけてあるから一瞬でつく」

「ここに住まずとも使用人はいるのですよね?」

「下には戻せないからな」

「お給金は……」

「城から出るし、俺たちの分も出る」

「そうですか。これ、落ちたらどうなるんでしょう?」

「やって見るか?」

「辞めておきます」

「じゃあ本題だが、今いる狐全部出してくれ」

言われるまま全部だし、小狐二匹を見て昴が面白いの連れてるなと言う。

「影は東屋で寝転んでたらいい。冬弥、あの滝で無になる修行をする」

「打たれるんですか?」

「何も感じなくなったら終わりだ。意味わかるか?」

「何となくですが」

「よし、じゃあ脱げ!」

「温泉で温まった後なのに……」

そのまま滝の中に放り込まれ、冷たい・痛いと久々に文句を言うが、当の本人は呑気に酒を飲んで見学している。

無になる__

雑念を祓えとのことと思うのだが、今は信じて昴の言うとうりにするしかないと目を閉じて集中する。
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