95 / 102
全ての始まりと終わり
.
しおりを挟む
「そうですね。こちらに傷害で通報があれば調べることになりますし。優、出して!」
「はい、これだよね?」
「那智さんここに届けがあります。そして今私は印鑑も持っているので受理できます。どうされますか?」
ペンと紙を取り那智が記入していく。弁護士がコソッと「小野寺くん、ちょっと無理があるだろう?」と言っているのが聞こえたが、校長は顔を青ざめているだけだった。
「はい、結構です。証拠品として車椅子を預かりたいのですが、これと同等の車椅子が必要になります。レンタルの手続きは弁護士さんお願いしますね。私が判を押したら受理です」
校長の机の上に被害届を起き、ドンと判を押す。
女性なのにかっこいいと思い、寺内を見るとニヤッと笑い、そうだろ?と言った顔で見てくる。
「では、まず話し合いが必要でしょうから相手方の生徒と御両親を呼んでください。後、必要上生徒の記録を見せてください」
「わかりました……」
教頭と校長で四人の生徒の保護者を呼び、こちらも冬弥を呼ぶ。
レンタルの車椅子の手配をしてくれた弁護士が、少しランクは落ちるが、すぐにこちらに届くというのでそのまま待つことになった。
一時間ほど待つ間に、寺内は源さんという人に連れられて違うところに移動し、レンタルの車椅子も届き、小野寺からはジュースを貰った。
「頑張った御褒美よ。飲んじゃいなさい!」と言われたので、炭酸のジュースを少し飲む。
「美味しいでしょ?それお勧めよ?」
「覚えておきます」
ガチャっとドアが開き「雪翔!」と冬弥が駆け寄ってくる。
冬弥も書類にサインをし、手続きが終わったのでと校内放送で四人の生徒を会議室へと呼び出す。
「私たちも行きましょう」
連れていかれる時に那智にレンタルが早かった理由を聞く。
「買った時にかけた術はレンタルや修理でも優先的になるよう暗示をかけておいた」
簡単そうに言うが、普通なら考えられない事だ。
思った通り会議室に入るとチラッとだが睨まれ、それぞれ席につく。
「君たちに来てもらったのは──」と校長が話すと、「私達は助けただけなのに!」と委員長が反論している。
それぞれの親も到着し、細かい説明がされた後、校長室で面談が行われることになった。
その話の間に小野寺に連絡が来たらしく、「車椅子から指紋が検出されました。角度と位置から、押したのは女性。あなたね?」と委員長がみんなの前で言われる。
「はい、これだよね?」
「那智さんここに届けがあります。そして今私は印鑑も持っているので受理できます。どうされますか?」
ペンと紙を取り那智が記入していく。弁護士がコソッと「小野寺くん、ちょっと無理があるだろう?」と言っているのが聞こえたが、校長は顔を青ざめているだけだった。
「はい、結構です。証拠品として車椅子を預かりたいのですが、これと同等の車椅子が必要になります。レンタルの手続きは弁護士さんお願いしますね。私が判を押したら受理です」
校長の机の上に被害届を起き、ドンと判を押す。
女性なのにかっこいいと思い、寺内を見るとニヤッと笑い、そうだろ?と言った顔で見てくる。
「では、まず話し合いが必要でしょうから相手方の生徒と御両親を呼んでください。後、必要上生徒の記録を見せてください」
「わかりました……」
教頭と校長で四人の生徒の保護者を呼び、こちらも冬弥を呼ぶ。
レンタルの車椅子の手配をしてくれた弁護士が、少しランクは落ちるが、すぐにこちらに届くというのでそのまま待つことになった。
一時間ほど待つ間に、寺内は源さんという人に連れられて違うところに移動し、レンタルの車椅子も届き、小野寺からはジュースを貰った。
「頑張った御褒美よ。飲んじゃいなさい!」と言われたので、炭酸のジュースを少し飲む。
「美味しいでしょ?それお勧めよ?」
「覚えておきます」
ガチャっとドアが開き「雪翔!」と冬弥が駆け寄ってくる。
冬弥も書類にサインをし、手続きが終わったのでと校内放送で四人の生徒を会議室へと呼び出す。
「私たちも行きましょう」
連れていかれる時に那智にレンタルが早かった理由を聞く。
「買った時にかけた術はレンタルや修理でも優先的になるよう暗示をかけておいた」
簡単そうに言うが、普通なら考えられない事だ。
思った通り会議室に入るとチラッとだが睨まれ、それぞれ席につく。
「君たちに来てもらったのは──」と校長が話すと、「私達は助けただけなのに!」と委員長が反論している。
それぞれの親も到着し、細かい説明がされた後、校長室で面談が行われることになった。
その話の間に小野寺に連絡が来たらしく、「車椅子から指紋が検出されました。角度と位置から、押したのは女性。あなたね?」と委員長がみんなの前で言われる。
0
あなたにおすすめの小説
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
【完結】以上をもちまして、終了とさせていただきます
楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。
伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。
そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。
「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」
神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。
「お話はもうよろしいかしら?」
王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。
※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる