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2巻
2-2
しおりを挟む「おい、石長がすでに術をかけている。だからすぐに俺が何かすることはできない。そこまではいいか?」
「う、うん」
「もし、お前の兄におかしな動きがあれば、今回の記憶を消すが、構わねーか?」
「一部ってこと?」
コクリと頷くので、「迦具土に任せるよ」と合意する。
それにしても石長さん、また口ごもっていたなぁ? 最近はだいぶ直ってきていたのに、などと考えながらお茶の用意をし、炬燵に置いてから台所を覗く。
「石長さん、お茶の用意ができましたけど」
「あ、あ、あと、後で行く。いや、違う。兄はそこにはおらぬのか?」
「いますよ? 嫌なら部屋に戻しますけど」
「いいいいい、嫌なわけ……違う。構わない」
「そうですか? それより、肌がだいぶ綺麗になりましたね。追加の薬があるので帰りに持っていってください」
そう言うと、頬に手を当てて「本当か? 本当に綺麗に治ってきておるのか?」と石長さんが目を輝かせる。その姿は、以前のツンとしていた頃からは想像もできない。神様なのにちょっと可愛いと感じてしまう。
「はい。あとはあまり触らないようにしていたらいいと思います。やっぱり神様は治りが早いのかな?」
「言われたことを続けていただけだ。朝と夜に薬をつけ、普段は化粧をせずにいた。とは言うても、よその神に会いに行く際に少しはしたが……」
「それでいいと思います。俺も治ってきて嬉しいです。じゃあ、あっちの部屋で待ってますね」
「わわわわ、わかった」
やっぱり、なんだかおかしいなぁ?
祖父も呼んでお茶を淹れ、お菓子を準備して祖母達が来るのを待つ。すると兄が声をかけてきた。
「なぁ、あの人、誰?」
「婆ちゃんのお華の生徒さん。俺も最近話すようになったばっかりだからよくわかんない」
そう誤魔化して迦具土を見ると、祖父と一緒ににやにやと笑っている。
確かに俺は嘘をつくのが下手だと自覚してはいるが、笑わなくても……
そう思っていたら、祖母と石長さんが来たので場所を空け、お茶を二人分淹れる。
コトンと置かれた皿の上には、煎り豆のようなものが載っていた。「これってさっきの木の実?」と聞くと、一旦軽く茹でたものをフライパンで煎ったと石長さんが答える。
ポリポリとした歯ごたえといい塩加減でお茶に合う。隣で兄も「すげぇ、これ美味いな」と遠慮なく食べている。
この図太い感じは婆ちゃん譲りだ!
そう心の底から実感し、「兄貴食いすぎ」と一言言うと、兄はごめんごめんと口にし、石長さんを見て、ニッコリと笑った。
くそぅ、このイケメンめ!
石長さんは赤くなって、祖母に何かを言ったと思ったら下を向きもじもじとしている。
まさか……
迦具土の方を見ると、なんだ? という顔をしていたので、これは気づいてないなと、次は祖父を見る。
祖父はニヤッと笑ったが、相手は神様だ。そして兄貴は人間。これはありなのか?
多分、石長さんは兄貴に〝一目惚れ〟している。どうしよう……
悩む弟にお構いなく、「ねえねえ、石長さんだっけ? ご実家は農家さんなの?」などとグイグイ聞く兄。
俺のこのハラハラ感を感じ取ってくれ!
「そそ、そうです。沢山取れたので持ってきまちた。あ、持ってきました」
カミカミで話す石長さんを可愛いと思いながらも、もう喋るなという視線を兄に送るが、全然気にする様子がない。
祖母も石長さんの好意に気づいたらしく、そろそろ帰るという石長さんを駅まで車で送ってあげなさいと兄に言う。
待って!
止めたいものの、話がどんどん進み、「お邪魔しました」と顔を赤らめたまま出ていく石長さん。
本当に最初よりも可愛く見えるよ。恋する乙女はなんちゃらってやつだよな?
そして玄関が閉まったあと、迦具土を含めた三人がクスクスと笑っているので、「もう、なんで止めないの?」と半ギレしてしまった。
我が家から駅までは車で十五分ほど。
そんなに時間はかからないはずなのに、全然帰ってこないので、夕飯を先にとろうということになって、お節を食べていたら、「ただいま」と兄が帰ってきた。
「いやー、外は寒いわ。婆ちゃん、俺、晩飯いらない。石長さんと食べてきた」
その一言に祖父はお箸を落とし、祖母はお茶を淹れる手を止め、俺に至っては口から数の子を落としてしまった。
「今……なんて?」
「だから、駅の近くにファミレスあるだろ? そこで飯食ってきたんだよ」
「じゅ、純平。その、年頃のお嬢さんをだな、軽はずみにこう……お誘いするのはどうかと思うぞ?」
「爺ちゃん、今は飯ぐらい普通だよ? 会社の子達とも居酒屋とか行くし、昼、一緒に定食屋行ったりするし」
人間相手ならそれでもいいのだが、相手は神様。でも、そんなことは言えるはずもなく、祖父母と兄の会話に耳を傾ける。
「純平、石長さんはファミレスとか行ったことがなかったかもしれないわよ?」
「あ、そう言ってた。俺はガッツリ食っちゃったけど、石長さんはホットケーキのセット頼んでたよ。生クリームとフルーツが一杯のやつで、メニュー見て目を丸くしてた」
いつから聞いていたのか、先にお風呂に入っていた迦具土が、タオルで頭を拭いながら「馬鹿か、お前は‼」と叫び、刑事ドラマのように尋問を始めた。
「何を話したんだ?」
そう迦具土が聞くと、兄は呑気に「最近冷えますよねって話から、普段はどんな仕事してるのかとか……」などと答える。
「仕事ぉ?」
まさか石長さん、神様やってますなんて言ってないよな?
「なんだったかな。神社で雑用をしてるって言ってたから、巫女さんなのかなー? って。ファミレスも知らない箱入り娘っぽいし、ナイフとフォークの使い方も危なっかしくてさぁ」と、兄はケラケラと笑っている。
ちょっと胸をなで下ろした時、兄が付け加えた。
「明日には自分の家に帰るって話したら、俺の会社の近くにいい神社があるって教えてくれた。相当、神社好きなんだな」
石長さん、あなたって人は……
初めて会ったにも拘らず、ファミレスに誘う兄も兄だが、それについていった石長さん……
きっと初恋だろうに、積極的!
じゃなくて、よく誤魔化せたものだと驚いていいのやら、呆れていいのやら……
「そうそう、今度俺がこっちに帰ってきたら、色々と案内する約束をしたぞ? 石長さん、元々は地方の人って言ってたから」
「な、なんだと! 断れ! 今すぐ断れー!」
そう言って騒ぐ迦具土の気持ちは、祖父母も俺もよくわかった。
「その、なんだ……お付き合いする気がないのであればだな……」
「大丈夫だって爺ちゃん。案内するだけだし、向こうからお友達になってくださいって言われたんだ」
「そ、そう。だったら石長さんを傷つけることだけはしないでちょうだいね?」
「婆ちゃん、わかってるってば。さ、風呂でも入ってこようっと」
その後、兄がお風呂に行っている間にみんながため息をつく。石長さんを見送った時は笑っていた三人だけど、まさかこんなスピード展開になるとは思ってもなかったらしい。
「石長さん、大胆だね」
そう言うと祖父が、「きっと勇気がいったことだろう。石長比売にやめておきなさいとも言えないし、これがいい経験になればいいと、今はそう思おう」と、仕方ないといった感じでお茶を啜る。
「だが、恋など無縁だったやつだぞ? 本気にでもなったらどうする?」
迦具土の言うことはよくわかる。
でも、これが初恋であれば余計に止めることはできない。
もしうまくいかなかったとしても、友達として接するのであればいい思い出にはなるだろうが……不安だけが残る。
次の日、道が混むといけないからと夕飯後に兄が帰った。神様達のことがなんとかばれなかったと、安堵のため息をつく。
あと二日で冬休みが終わる。今度はどんな神様を押し付けられるんだろうと心配になりながらも、残りの二日はのんびりと家で過ごすことができた。
菅原道真
冬休み明け、始業式の日。朝食の時に、「今日、神社に呼ばれてるんだけど、次は普通の、何も問題のない神様がいいなぁ」とポツリと言う。
すると迦具土が答えた。
「誰もがそう思っているから安心しろ」
「そう言われると余計に嫌な予感しかしないんだけど」
お味噌汁を飲みながら、「普通はここで神頼みをするのかもしれないけど、神様に押し付けられるんだから、神頼みも意味ないよね」と呟く。
それを聞いて祖父も口を開いた。
「翔平、どんな神様がいらっしゃっても、私達がすることは今までと同じ神様の使いだ。それさえ忘れなければどのような神様であってもなんとかなるものだ」
「まぁ……そうなんだけど」
「そんなことより、時間はいいのか?」
「あ、ヤバい。行ってきまーす」
マフラーをしっかりと巻いて、自転車に乗る。
学校に着いたら、今日は全体集会のあとにロングホームルームで終わり。友達と一緒に自転車を押して校門まで行くと、何故か女子が集まっていた。
「なんだろうね?」
「いい男でもいるんじゃないのか? 腹減ったから早くお好み焼き屋行こうぜ!」
幼馴染で理髪店の息子の重春が言うので、そうだなと通り過ぎようとした時、「おにいちゃーぁん」と可愛らしい子供の声が聞こえてきた。
おにいちゃん?
顔を横に向けると、大国さんがニコニコと笑顔で手を振っていた。
「知り合いの子か?」
重春に聞かれ、「う、うん。なんでいるんだろうね……」と誤魔化して、女子の輪の中心に入って大国さんの前に立つ。
何してんですかぁぁぁ‼
「あのね、僕、おにいちゃん待ってたんだ」
いつも小学生くらいの姿なのに、何故か園児服を着て、カバンを斜めにかけ、ニッコリと笑顔で手を繋いでくる。
女子は「やだー、可愛いー!」などと言っているが、可愛さなんてない!
「なんでここに来てるんですか! その姿もなんですか?」
「こちらの方がモテるんだ! で、今日の件で連絡があって来たのだが、友人と予定があるのか?」
「と、友達とご飯でもと思ってて……」
こそこそと話していたら、「おにいちゃーぁん、僕も行きたーい」と大国さんがオネダリを始める。でも、流石に連れていけない。
ううっ、ミックスのお好み焼きを大盛りにしようと思ってたのに……
「翔平?」
ため息をついていたら重春に声をかけられたので振り返る。
「あ、ごめん。迎えに来てくれたんだって」
「じゃあ、連れて帰ってやらないとな」
「悪いな。また今度誘ってくれ」
そうして自転車に大国さんを乗せて、俺は自転車を押しつつ歩いて帰ることになった。
「神社までですか?」と聞くと、「いや、お前の家」と我が家を指定。
「なんで?」
「実はな、来てもらおうと思って連絡をしたのはいいが、色々とあって今日は中止だ。で、暇だったからそのことを伝えに来たのと、ついでに昼飯を食わせてもらおうと思ってな」
「なんだ、せっかくみんなでお好み焼き食べに行こうとしてたのに!」
「すまんすまん。しかし、お好み焼きならば祖母殿に作ってもらえばいいではないか」
「そうなんですけどね? 友達と食べるからまた美味いんですって」
「そんなものか?」
「そんなものです。大国さんには友達いないんですか?」
しばらく何か考えていたようだが、「友ねぇ……おらんな!」と言い切ってしまう。神様事情は俺にはわからない。
「こう、馬鹿なことを言い合ったり、たまに喧嘩したり、仲直りしたり、くだらないことで笑い合えたりする人ですよ?」
「おらぬものは仕方ないだろう?」
「そうですけど……」
自転車を押して歩いたので、普段の倍の時間をかけてやっと家に辿り着き、祖母に大国さんが来たことと、お昼がまだだということを告げた。大国さんには祖父のいる炬燵で待っていてもらう。
着替えを済ませてから台所へ行くと、祖母が「私達はもう済ませたの。翔平が食べてくるって言ってたから」と冷蔵庫の中を見ている。
「大国さんもまだみたい。何かできない? お好み焼きとか……」
「できるわよ、ホットプレートで焼く?」
「うん。大国さん、多分見たことないと思うし」
「だったら、出してちょうだい。その間に支度するから」
ホットプレートを出し、冷たいお茶ポットとグラス、ソースにマヨネーズ、鰹節に青のりなどの準備を始める。すると、迦具土も炬燵の部屋にやってきた。
「あ、おかえり……って、おい、なんで大国主様がいるんだ! しかも縮んでるし!」
迦具土が驚くのも無理はない。あんな園児姿で校門に立っていられた俺だって驚いたんだから。
「校門にいたんだよ。まったく、幼稚園児の姿でもわかるってすごいよな」
「俺達は神気ですぐにわかる。でもなんで学校に? 今日は神社の日だろう?」
「今日は中止だって教えに来てくれたらしいんだけど、絶対口実だし、楽しんでるよな……」
「あぁ、楽しんでる……爺さんもなんか嬉しそうだけどな」
「うちの家族って変なのかなぁ? あ、今から俺達は昼飯にするんだけど、迦具土もお好み焼き食べる?」
もしかしたら祖父母ともう食べたかもしれないと思って聞いたのだが、「お好み焼き? なんだそれは」と興味津々だ。なので作ってみせた方が早いと思い、ホットプレートの前に座らせ、祖母から生地の入った大きいボウルを受け取る。
「大国さん、ミックスでいいですか?」
「みっくす?」
「あ、わからないか。じゃあ、ここに好きな具を入れてください」
小さいボウルにキャベツと卵を入れ、大きなボウルから出汁で小麦粉を溶いた液を注いだら、見本にとイカやエビを入れてまんべんなく混ぜる。
見よう見まねで大国さんと迦具土の二人も作って混ぜ、ホットプレートに全部流し入れ、丸い形に整えた。大きなホットプレートなので、小さめのものなら同時に三つは焼けるのだ。
最後に豚肉を載せ、しばらくじっと待つのだが……
「これで出来上がったのか? 生肉だぞ?」
大国さんにそう聞かれ、首を横に振る。
「いえ、この鉄のヘラでひっくり返します。大国さん、せめて小学生くらいの姿になってくれないと危ないですよ? ホットプレートを覗くのに立ってるじゃないですか」
「女子高生には受けたのに。仕方ないか」
ポンと音を立てていつもの姿に戻った大国さんが、ホットプレートをじーっと見て、まだか? まだか? と急かしてくる。
ちょうどいいかな? というところで、自分の分をヒョイッとひっくり返し、迦具土にヘラを渡す。すると、器用にひっくり返した。
そして大国さんはと言うと、何故かポイッと上に投げ、そして落とす。
もちろんひっくり返っていない。形も崩れ、丸ではなく半円に割れてしまっている。
「あぁぁぁぁ、何故だ!」
祖父は隣にいるのに、大きな声で源三郎ー! と叫ぶ大国さん。祖父がなんとか形を整え、次は頑張りましょうと元気づけている。
焼き上がったものに、ソース、青のり、鰹節をかけ、好みでマヨネーズも。そうしてお皿に取り、いただきまーすと一口。
「おお、熱い! でも……美味い!」
「ほほほ、火傷されますよ」
祖母が冷たい麦茶を大国さんに渡す。その隣から、祖父が次は何を入れますかな? と聞いている。
ミックスを食べ終え、次の分を作るためにタネを迦具土に渡すと、「なんで納豆があるんだ?」と不思議そうに聞かれた。入れてみたら? と言うと、疑わしげに納豆を入れ、混ぜ始める。
大国さんはチーズにイカとエビを入れ、先程のミックスのスペシャルバージョンを作るようだ。
「え? 大国さん、そんなに入れるの……?」
具がこんもりとなったタネをホットプレートの上に置いたので、祖父が慌てて形を整えて、まだひっくり返してはいけませんよと言い聞かせる。
そして迦具土はタネからはみ出た納豆を見て眉間に皺を寄せている。
「安心しろ! 絶対美味いから」と言ったものの、「白いご飯の上にかけた方が美味いだろう?」とまだ疑っている様子だ。
「卵焼きとかチャーハンに入れても美味いんだから、大丈夫だって。まぁ出来上がりを楽しみにって感じかな」
祖父の補助付きでお好み焼きをひっくり返すのに成功した大国さんが満足そうな顔をしていた。少し場所を譲ってもらい、自分のタネを流し込む。
次に俺が作るのは、すべての具をブレンドした翔平スペシャル!
多めのチーズが溶ける食感や、醤油マヨで食べる美味しさを思い出すと、焼いている間からヨダレが……
なんとか焼けた迦具土も一口食べて「美味い!」と絶賛している横で、自分の焼いたものにマヨネーズと醤油を混ぜたソースをせっせと塗る。「それも同じお好み焼きか?」と覗き込んできた大国さんと迦具土に、一口ずつ取られた。
「おおぉぉぉ‼ 美味い‼」
「なんだかお前だけずるい味がするぞ⁉」
翔平スペシャルです! と胸を張って主張している間にどんどん食べられ、結局、自分は食べられないまま、焼き係にさせられてしまった。俺のお好み焼き返せ!
やっと食べ終わったと思ったら、「さてと、翔平。ノートと鉛筆を持ってこい」と、大国さんに言われる。
本とともに持ってくると、机の上は片付けられていた。大国さんに、迦具土から神についてどこまで聞いたかと質問されたので、前にノートへ書いてもらった部分を見せる。
「ん? なんだこれは……まさかこれだけしか教えていないのか? 迦具土」
「その、色々ありまして……」
「色々じゃあない! 馬鹿もんが。今度の生徒には必要なことだ。翔平の知識が少ないときついかもしれん」
きついってどういう意味だ?
「あのぉ、次の神様って誰ですか?」
「すが……いや、まだやめておこう。会ってからの楽しみにしたいしな。今日と明日で覚えろよ。今回は一週間から十日ほど、毎日相手をしてもらわなければいかんからな」
「毎日って、そんなぁ……せめて休みの日が欲しいです」
元々、週二回という約束だ。いくら迦具土と一緒だと言っても、毎日となるとまた祖父母に負担をかけてしまうかもしれない。
「神様には休みがないんだぞ?」
「大国さん、今日、休みっぽいですけど?」
「それは……気にするな。祖母殿、馳走になった。また来る。迦具土、ちゃんと教えておけよ? でないとお前も後悔するからな」
大国さんはいつものようにパッと消えてしまった。迦具土が後悔するって、次の神様は本当に誰なのだろうか?
そう思って迦具土の顔を見るが、どうも知らない様子なので、ひとまず教えてよとノートを迦具土に渡す。
それから、民族信仰・陰陽道などについて説明を受けた。
「覚えろ。名前だけでも覚えろ! でないと俺が怒られる!」
その後、この日本で祀られているのは純粋な神だけではなく、人神といって死んだ人を祀ることもあると説明され、何人か知っている名前を聞いた。
「へぇ。聞いたことはあるけど、神様ってそこまで範囲が広いの?」
「アイスみたいに種類が多いと思え」
なんだよ、その例え……と突っ込む。ここまで色々と教えてもらったけれど、誰が来るのかさっぱりわからない。
「毎日ってのがちょっと引っかかるんだ。それに大国さんも何か焦っていたような気もするし。爺ちゃん、授業するの、夜だよね? 神社でかな?」
「多分そうだと思うぞ。毎日となるとやはり近所の目もあるしな……」
「えー! 学校終わってからずっと通うって、やだよー」
「そう言うな。大国主様がお困りになっているならお助けするのが私達の仕事だ」
この一月の寒空の下、自転車で夜道を神社から帰るのは、男といえども気味が悪い。かといって、いつまでもこの家で授業をするというわけにもいかないだろう。
「迦具土も一緒だよな?」
「まぁ……お前の補佐だし」
「どんな神様か、わかんないの?」
「聞いてないからわからん! 諦めろ……」
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