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非日常
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「まぁ、状況はわからねーけど、後から航平を送り届けりゃいいんだろ?」
「玲さん、お願いね?」
「お、おう……大丈夫だ。心配すんな」
と玲に頭を撫でられ、秋彪と玲が道を繋いでくれると言うので任せていたら、狐の国まですぐに着いた。
「社から社ならば奴らでも簡単じゃろうが、狐の国までつなげる力が付いたか……それか冬弥の気が残ってたからそれを利用したかじゃな」
「お爺ちゃん、何があったのかな……また僕の……」
「雪翔は心配しすぎじゃ。冬弥達を信じてやれ」
「うん」
玄関の門を入ると、すぐに京弥と幸、周太郎が駆け付けてきた。
「早く入ってください。お部屋はそのままにしてありますからね」
「幸さん赤ちゃんは?」
「今寝てるの。後で遊んであげてね」
「うん。でも、京弥さん仕事は?」
「連絡を受けて帰ってきました。昴さんもそのうちくると思うんですけど」
「そんなに大事なの?もし、僕が関係してるなら、僕帰らなきゃ」
「待て待て。早るな……とにかく中に入って落ち着くんじゃ。周太郎、雪翔を連れてって行ってくれ。京弥、雪翔に付いててやってくれんか?」
「分かりました」
部屋に連れていかれ、とにかく落ち着けと言われる。
「何があったのかな?」
「連絡が来るまで待とう。なにか本でも読むかい?」
「そんな呑気に!」
「雪翔君、何もわからないのに動いて冬弥の邪魔になるのと、ここから出て足で纏いになるの。どっちが良い?」
「それは……」
「でしょ?ほら、この部屋の本棚にも何冊か増やしておいたんだ。こんなのどう?」
渡された本は陰陽師のマークについての本と書かれていた。
「ね?興味あるでしょ?」
「うん……まだないこと多くって探してたんだ」
「前にも言ってたから集めておいたんだ。私も読んだんだけど、その首にある痣との関係は分からなかったけど、雪翔君なら何かわかるかも知れないねぇ」
「はい……」
「四郎、周太郎にお茶を持ってきてくれるように言ってくれるかい?ここは大丈夫だから」
『畏まりました』
「え?居たんなら出てきてくれたらいいのに」
「基本的には陰から守ってくれる一族だからね。特別な時以外は許してやっておくれ」
その後は周太郎がお茶を二人分持ってきてくれ、いつもと同じように何かあったら呼んでくれと言われる。
本は五行の法則などが書いてあり、木火土金水で星のマークが描かれている。見たところでピンと来ないが、これは覚えておこうと頭に叩き込む。
その後、青龍・白虎・朱雀・玄武と東西南北と色が書いてあり、段々と頭の中がこんがらがってきたので、メモ用紙に書き留める。
「何か分かったかい?」
「いえ……この図形は僕の痣と同じで、この四種類の朱雀とかって洞窟で見たのと同じだから……書いておこうと思って。すぐに覚えられそうにないから」
「そうやって段々覚えていって、謎が解けるといいんだけどね」
「そうだけど、これだけじゃまだ何にも分からなくって」
「何でもすぐには分からないさ。学校の勉強でも繰り返しするだろう?それに近いんじゃないかな?」
「はい」
「焦ることは無いよ?」
「分かってるんですけど、どうして僕にあの人は執着するのかなって思って。それに本人は出てこないなんて卑怯だし」
「ほらほら、イライラしない!雪翔君がイライラすると、中の狐たちにも影響が出るよ?」
「玲さん、お願いね?」
「お、おう……大丈夫だ。心配すんな」
と玲に頭を撫でられ、秋彪と玲が道を繋いでくれると言うので任せていたら、狐の国まですぐに着いた。
「社から社ならば奴らでも簡単じゃろうが、狐の国までつなげる力が付いたか……それか冬弥の気が残ってたからそれを利用したかじゃな」
「お爺ちゃん、何があったのかな……また僕の……」
「雪翔は心配しすぎじゃ。冬弥達を信じてやれ」
「うん」
玄関の門を入ると、すぐに京弥と幸、周太郎が駆け付けてきた。
「早く入ってください。お部屋はそのままにしてありますからね」
「幸さん赤ちゃんは?」
「今寝てるの。後で遊んであげてね」
「うん。でも、京弥さん仕事は?」
「連絡を受けて帰ってきました。昴さんもそのうちくると思うんですけど」
「そんなに大事なの?もし、僕が関係してるなら、僕帰らなきゃ」
「待て待て。早るな……とにかく中に入って落ち着くんじゃ。周太郎、雪翔を連れてって行ってくれ。京弥、雪翔に付いててやってくれんか?」
「分かりました」
部屋に連れていかれ、とにかく落ち着けと言われる。
「何があったのかな?」
「連絡が来るまで待とう。なにか本でも読むかい?」
「そんな呑気に!」
「雪翔君、何もわからないのに動いて冬弥の邪魔になるのと、ここから出て足で纏いになるの。どっちが良い?」
「それは……」
「でしょ?ほら、この部屋の本棚にも何冊か増やしておいたんだ。こんなのどう?」
渡された本は陰陽師のマークについての本と書かれていた。
「ね?興味あるでしょ?」
「うん……まだないこと多くって探してたんだ」
「前にも言ってたから集めておいたんだ。私も読んだんだけど、その首にある痣との関係は分からなかったけど、雪翔君なら何かわかるかも知れないねぇ」
「はい……」
「四郎、周太郎にお茶を持ってきてくれるように言ってくれるかい?ここは大丈夫だから」
『畏まりました』
「え?居たんなら出てきてくれたらいいのに」
「基本的には陰から守ってくれる一族だからね。特別な時以外は許してやっておくれ」
その後は周太郎がお茶を二人分持ってきてくれ、いつもと同じように何かあったら呼んでくれと言われる。
本は五行の法則などが書いてあり、木火土金水で星のマークが描かれている。見たところでピンと来ないが、これは覚えておこうと頭に叩き込む。
その後、青龍・白虎・朱雀・玄武と東西南北と色が書いてあり、段々と頭の中がこんがらがってきたので、メモ用紙に書き留める。
「何か分かったかい?」
「いえ……この図形は僕の痣と同じで、この四種類の朱雀とかって洞窟で見たのと同じだから……書いておこうと思って。すぐに覚えられそうにないから」
「そうやって段々覚えていって、謎が解けるといいんだけどね」
「そうだけど、これだけじゃまだ何にも分からなくって」
「何でもすぐには分からないさ。学校の勉強でも繰り返しするだろう?それに近いんじゃないかな?」
「はい」
「焦ることは無いよ?」
「分かってるんですけど、どうして僕にあの人は執着するのかなって思って。それに本人は出てこないなんて卑怯だし」
「ほらほら、イライラしない!雪翔君がイライラすると、中の狐たちにも影響が出るよ?」
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