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BAR TENMAN
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「今からくるお客様はご自身を売りに来られます」
「え?ダメじゃんそれ!」
「いえ、体液をなのですが……」
「あの2人組か?」
「馬鹿にしては珍しい!大当たりですのでグラスを差し上げます」
「最初から渡せ」とグラスを受け取る。
「で、だれ?」
「バジリスクと大蜘蛛です」
「あの有名な……ですか?」
「危ないの?」
「よく怖がられるのですが、彼等は臆病でして。ですので定期的に溜まった毒を売りにこられるのです」
「どうやって取るの?」
「それは私も分かりませんが……」
「だから連れ出したんだよ。バケツにな、牙を刺してダラダラーっと……」
「あー、いい。想像してしまうから」
カランカランと入口のベルがなり入ってきたのは、服は来ているが毛むくじゃらの大男と、帽子をかぶった細すぎるくらい細い男。
じーっと見られ、臭いを嗅がれているような感覚に襲われながらもニコルを見る。
「今お通しします」
そう言ってベルを鳴らしてから扉を開け中へと2人を入れる。
「時間がかかるでしょうから、お昼になにか作りますか?」
「いいの?」
「俺の分もな!」
「残り物でいいですか?」
「お前なぁ!」
「何をお召し上がりになりますか?」
「んー。オムライスできる?」
「はい。ノアさんも一緒で良いですか?」
「宜しいので?」
「えぇ、もちろん。ルーカス様は残飯で十分ですので」
そう言って小さなキッチンながらも、手際よく野菜を切り炒めていき、バターの溶ける良い香りがしてくる。
「お手伝いさせていただきますね」とノアがキッチンへ行き、お皿をだしサラダを作っていく。
「二人って以外と気が合いそうだね」
「そうだろ?同じ臭いがするんだよなぁ。どことなくだけどさ」
「良かったねノア、友達できたじゃん」
「はぁ……」
そういってニコルの方を見る。
「な、奏太は素直なやつだろ?」と肩に手を置かれる。
「ルーカス様も素直になれば良いのに……
ノアさんもうできますので、サラダの方運んでもらえますか?手伝っていただいてありがとうございます」
「いえ、奏太様ケチャップは?」
「何か書いてよ」
そういって出てきたオムライスの上には、器用に小さい字でよろしくお願い致しますと俺とノアのには書いてあり、ルーカスの方にはバカ王子と書かれていた。
それでもちゃんと丁寧に作ってあるので本当は仲が良いんだなと思って安心した。
「ニコルさんこれ美味しい!」
「えぇ、とても。なにか隠し味が?」
「醤油です」
「オムライスに?」
「そうです。前に食べたものがそうだったので真似しただけなんですが、お口にあったようで何よりです。バカ王子も一言なにか言わないと本当に残飯にしますよ?」
「あーうまいうまい」
ガン!と音と共にフライパンで殴られたルーカスは、いきなりだったためかテーブルに頭を打ち付け涙目になっている。
ちらりと横を見、俺にはしないよね?とノアについ確認してしまう。
「え?ダメじゃんそれ!」
「いえ、体液をなのですが……」
「あの2人組か?」
「馬鹿にしては珍しい!大当たりですのでグラスを差し上げます」
「最初から渡せ」とグラスを受け取る。
「で、だれ?」
「バジリスクと大蜘蛛です」
「あの有名な……ですか?」
「危ないの?」
「よく怖がられるのですが、彼等は臆病でして。ですので定期的に溜まった毒を売りにこられるのです」
「どうやって取るの?」
「それは私も分かりませんが……」
「だから連れ出したんだよ。バケツにな、牙を刺してダラダラーっと……」
「あー、いい。想像してしまうから」
カランカランと入口のベルがなり入ってきたのは、服は来ているが毛むくじゃらの大男と、帽子をかぶった細すぎるくらい細い男。
じーっと見られ、臭いを嗅がれているような感覚に襲われながらもニコルを見る。
「今お通しします」
そう言ってベルを鳴らしてから扉を開け中へと2人を入れる。
「時間がかかるでしょうから、お昼になにか作りますか?」
「いいの?」
「俺の分もな!」
「残り物でいいですか?」
「お前なぁ!」
「何をお召し上がりになりますか?」
「んー。オムライスできる?」
「はい。ノアさんも一緒で良いですか?」
「宜しいので?」
「えぇ、もちろん。ルーカス様は残飯で十分ですので」
そう言って小さなキッチンながらも、手際よく野菜を切り炒めていき、バターの溶ける良い香りがしてくる。
「お手伝いさせていただきますね」とノアがキッチンへ行き、お皿をだしサラダを作っていく。
「二人って以外と気が合いそうだね」
「そうだろ?同じ臭いがするんだよなぁ。どことなくだけどさ」
「良かったねノア、友達できたじゃん」
「はぁ……」
そういってニコルの方を見る。
「な、奏太は素直なやつだろ?」と肩に手を置かれる。
「ルーカス様も素直になれば良いのに……
ノアさんもうできますので、サラダの方運んでもらえますか?手伝っていただいてありがとうございます」
「いえ、奏太様ケチャップは?」
「何か書いてよ」
そういって出てきたオムライスの上には、器用に小さい字でよろしくお願い致しますと俺とノアのには書いてあり、ルーカスの方にはバカ王子と書かれていた。
それでもちゃんと丁寧に作ってあるので本当は仲が良いんだなと思って安心した。
「ニコルさんこれ美味しい!」
「えぇ、とても。なにか隠し味が?」
「醤油です」
「オムライスに?」
「そうです。前に食べたものがそうだったので真似しただけなんですが、お口にあったようで何よりです。バカ王子も一言なにか言わないと本当に残飯にしますよ?」
「あーうまいうまい」
ガン!と音と共にフライパンで殴られたルーカスは、いきなりだったためかテーブルに頭を打ち付け涙目になっている。
ちらりと横を見、俺にはしないよね?とノアについ確認してしまう。
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