八百万の学校 其の弐

浅井 ことは

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平穏な日々

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お前は子供か!と突っ込みたかったが、人数分どうぞと書いてあったからと一つくれる。

それも祖母が教えたらしいのだが、今度は回転寿司に行きたいという。

「何で?」

「皿の上に乗った寿司がくるくると回ってるのだろう?」

「皿が回るってより、流れていく感じかな?」

「とにかく、面白そうなものは行ってみたいんだが」

「いいけど、みんなで行く?その方が楽しいよ?」

「分かった。家に着く前に、みりんを買ってきてくれと言われてるんだが、酒屋か?」

「そうだね、寄ってから帰ろっか」

こうしていると、本当に兄弟なのかもしれないと錯覚するほど今では人間くさい迦具土。

ただ、どことなくピリピリとしていると感じるのは俺だけだろうか?

「ただいまー」

玄関を開けて声を掛けると、祖母ではなく祖父が出迎えてくれる。

「婆ちゃんは?」

「今、お隣さんの家に回覧板を持って行ってるから、そろそろ帰ってくると思うが、楽しかったか?」

「うん。今度みんなで回転寿司行こうって話してたんだ」

そう言いながら靴を脱いで上がると、迦具土はみりんを置きに台所へ。

手を洗ってから、着替えてくると言うと、先に風呂に入ってしまえと言われたので、そうする事にしたが、最近みんながコソコソしているようにも思える。

風呂にゆっくり浸かってから出て、迦具土にも入るように言うと、「あの、ぼてー何とかってやつの詰替が……」と主婦のように言っている。

「爺ちゃん、迦具土って最近主婦みたいじゃない?」

「そうかもしれんな。婆さんがかなり教えこんでるし、今の人の暮らしにもだいぶ慣れてきたように思えるから。で、どうだった?」

焼肉屋での出来事を話、やはり火が強いものは嫌いなようだと話をすると、「まだまだ時間がかかるかもなぁ」と腕を組んで考えている。

「ところでさ、大国さんの話ってなんだったの?」

「まぁ、昔話だったんだが、祭りで鈴を振れと言われていないか?」

「振りまくれって」

「私が昔、そういったものを祓っていたのは知ってるだろう?」

「うん」

「そのやり方を翔平に教えろって話だったんだ。迦具土君は祓えはできるものの、力を使うところを見られるわけにも行かないし、純平は多分もう術は解けているだろうと……」

「え?じゃあ、わかってて……」

「だろうな。あいつも細かいことは気にしないタイプだから、いいとは思うんだが……まずは翔平、明日学校が終わってから、夜公園に行くぞ」

何故か修行と言う名の鈴振り練習が始まるらしい。

しかも、祭りまで時間が無いのに、使えるようにならないといけないらしい。

兄は元々、術にかかりにくいとは聞いていたが、今後どう話せばいいのかとも悩む。
しかも、わかってて神様の石長さんと遊びに行くとか……ある意味すごい。
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