八百万の学校 其の弐

浅井 ことは

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奈良へ__

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最後のお代わりはカレーを食べるらしく、この家に入ってくる大国さんからのお金というのは、大国さん達の食費なのではないかと最近疑うほどに誰かが食べに来る。

それでも構わないのだが、『空』と聞いてからは、ずっと頭から離れず、写真集を見ながらみんなが食事が終わるのを待つ。

「待たせたかの?」

「ジジイ何しに来た!」

来たのは八意さん。

しっかりとカレーにチーズインハンバーグ……の上からチーズをのせ、頂きますと手を合わせている。

「八意さん……?」

「おお、話は聞いたかね?」

「まぁ……。あの、八意さんもカレー食べに?」

「いや?ずるいハンバーグを食べに」

「ジジイ共いい加減にしやがれ!!!」

「そんなに怒るでない。先程使いが来たのでな、ついでにと思って来たのじゃ」

「それなら飯は要らんだろうがっ!」

「しかし大国が美味いぞと散々言うてくるで……」と頭を指す。

何だよ、テレパシーかなんかなのか?

祖母が八意さんのご飯を持ってきて、食事を始めたので、一旦話を聞くのをやめて待っていると、「実はのぅ、石ちゃんが捕まったのじゃ」とチーズインハンバーグを頬張りながら呑気なことを言う。

「はぁぁぁ?」

「ジジイ!食いながら話すことじゃねーぞ?」

「そうじゃのぅ。じゃが、これはまた美味しいハンバーグよの。ずるい味が沢山する……」

「八意さん!捕まったって?無事なんですか?」

「ふむ……」

だから、ふむ!じゃない!!!

「聞いてます?今どこにいるんですか?このこと兄貴は知ってるんですか?連絡って誰から来たんですか?」

「そう一度に言わんでも一つずつ話すから、まずは食事じゃ」

のんびりと食べている八意さんに聞いても無駄だと、食事を終えてオレンジジュースを飲んでいる大国さんに聞くも、「俺の頭にも連絡は入った。石長からだ」

「でも、捕まったんじゃ……」

「ギリギリしてきたんだろ。単語でしか聞き取れなかったくらいだ」

「なんて?石長さんはなんて?」

「それが要領を得ないんだ。『黒い影、飲み込む……?奈良』その後に悲鳴が聞こえてプツリと途絶えたからよく分からんが、想像ならつく」

「その、飲み込むってのは何ですか?って呑気にお茶を啜らない!」

そう言って大国さんと八意さんに言うものの、「ふむ!」としか返ってこない。

「翔平、石長を助けたいか?」

「大国さん!当たり前じゃないですか!!!」

「分かった。明日、茅葺きの家に来てくれ。道真に会ってから行ったほうがいい」

「え?なんで道真さん?それに、想像がつくって言ってたのは?」

「ただの想像だから、俺も道真の意見を聞きに行ってくる。祖母殿美味いハンバーグであった。源三郎、純平に一応連絡をしておいてくれないか?」

「そのままでよろしいので?」

「そうだ。無理にとは言わんと言っておいてくれるか?今の当主は翔平だからな」

「畏まりまして」
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