八百万の学校 其の弐

浅井 ことは

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お盆祭り

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「くっそー!なんでコイツこんなに硬いんだ?」

文句を言いながらも、目でなんとか追えるくらいのスピードで攻撃を繰り出している大国さんにだが、かなりの汗をかいていて、イライラとしているのがわかる。

「仕方ない……か」

そう言って手元が光ったと思ったら、両刃にも見える剣を握っている。

「翔平、矢を放て!」

「は、はい!」

また、迦具土と共に思いっきり引いて矢を放ち、その後続けて迦具土も炎を手から放っているが、今まで見たことも無い程の大きさの炎。

妖を丸ごと炎で包み込み、動けないようにしている間、大国さんはずっと剣を胸にあて何かを唱えている。

「そろそろだな」

「何?」

「見てろ。滅多に出さない大国様の剣技だ」

頭上に思いっきり剣を掲げ、見ていてもわかるほどの気を纏わせて相手に向かって思いっきり振り切る。

しかも、かなり離れた位置から。

振り下ろした気は蛇のように妖に向かっていき、真っ二つに引き裂く。

ジュゥゥゥ__っと嫌な匂いと共に跡形もなくなり、大国さんが持っていた剣も消えてなくなる。

「迦具土、純平が素戔嗚尊の後ろを守ってる。翔平と来てくれ」

「わかった」

走って跡をついていくと、伸び縮みのするナイフのようなものの形が変わっており、薙刀のような形のものを振り回している。

しかもかなり太い。

サバゲーじゃなかったのか!?

「兄貴!」

「よう!」

「よう!じゃないってば。大国さん、俺達は姿が見えないの?」

「そのようにしてある。思う存分戦ってくれ」

そうは言っても先の戦いで俺はヘトヘトだよ。

でも、元気なのは俺以外みんならしく、素戔嗚尊に至っては結界を破って出てくるんじゃないのかという勢い。

「翔平と迦具土は結界の外側を頼む。俺は上の妖共をなんとかしてくる」

屋根に飛び乗って行くのを見て、元気だなぁと思っていたら、「俺も外で暴れたい」等と文句を言っているが、神主さんを守るのがお役目なんじゃ……

「翔平、ボサっとしてるとやられるぞ。仮面のやつは滅多に出ない。似たようなのは出るが、やつよりも弱いものばかりだ。弓の先の矛で突け」

「わ、わかった」

わかったと言いながらも、自分の気からなのか精神力から出てるのか分からない弓がとても重く感じ、いつもの様に振り回すだけでもキツイ。

どれだけ振り回して退治したのかはわからないが、もういいぞとの大国さんの言葉に腰が抜けてへたり混んでしまう。

「大丈夫か?屋敷で休め」

そう言って何故かお姫様抱っこを素戔嗚尊にされ布団に横にさせられる。

「あの、俺……」

「力の使いすぎだ。ただの人があのように力を使えば命にも関わる。悪い事をした……」

素戔嗚尊って、もっと怖い暴れん坊かと思っていたのに意外と優しい。

そう思っていたのに、「退け!」と一言言って素戔嗚尊を邪険にする大国さん。

おいおい、義理の父だろう?

「すまん、うずめがまだ回復してなくてあんなに妖が出てしまった。今日はここに泊まっていけ」

「でも、兄貴達は?」

「隣の部屋にいる。うずめの踊りというのは、魔を祓う力もあるんだ。今回それが出来なくてこんな事になったが……」

「兄貴は大丈夫なんですか?俺より長くいたのに」

「純平の武器が変わっていたのには驚いたが、多分あれが本来の形なのだろう。それ程力は使ってなかったようだから安心していい」

「良かった……」

兄が無事だと聞いて気が抜けたのか、眠気が襲ってきたのでそのまま目を瞑る。
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