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南の島のおじいちゃん
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あれが遺言だったのか、ほっとしたような顔で目を瞑ったので驚いたが、疲れたのだろうと祖父に止められ、三郎や重次が布団に寝かせに行った後で、BBQの用意がされる。
「だから!こう真っ直ぐに切れ!」
「やってるよ!やってるけど魚が……」
「航平、下手ですねぇ……」
「生きた魚は初めてなんですっ!」
「また釣れたよー!」
「網でえびを捕まえてきてくださいね」
「はーい」
ワイワイとみんなが料理をする中、書物などの運び出しをしていた祖父たちを見つけ、ハンモックでは侑弥がぐっすりとお昼寝をしており、栞とバアバはその横でパンを焼いている。
「夏樹さん、狐の国ってみんなこうなの?」
「何が?」
「だって、僕達は病院で亡くなるのを待ってるしか出来なくて。でも、ここではみんなが楽しそうにしてるし……」
「雪翔、じい様の遺言聞いたろ?」
「う、うん」
「この中で、那智が一番辛いと思う。懐いてたからな。その那智がこうするって決めたんだ。思うようにやらせてあげてくれないか?」
「分かってるんだけど」
「じい様はこの島を大切にしてた。俺と親父に残された文献は長い年月をかけてじい様が見つけて来たものだ。きっと、島のことや、狐の国のこと、いろんなことを調べてたんだと思う。俺はそれを継いでさらに調べていく。那智はこの島を継いでいく。それでいいじゃないか?」
「だから!こう真っ直ぐに切れ!」
「やってるよ!やってるけど魚が……」
「航平、下手ですねぇ……」
「生きた魚は初めてなんですっ!」
「また釣れたよー!」
「網でえびを捕まえてきてくださいね」
「はーい」
ワイワイとみんなが料理をする中、書物などの運び出しをしていた祖父たちを見つけ、ハンモックでは侑弥がぐっすりとお昼寝をしており、栞とバアバはその横でパンを焼いている。
「夏樹さん、狐の国ってみんなこうなの?」
「何が?」
「だって、僕達は病院で亡くなるのを待ってるしか出来なくて。でも、ここではみんなが楽しそうにしてるし……」
「雪翔、じい様の遺言聞いたろ?」
「う、うん」
「この中で、那智が一番辛いと思う。懐いてたからな。その那智がこうするって決めたんだ。思うようにやらせてあげてくれないか?」
「分かってるんだけど」
「じい様はこの島を大切にしてた。俺と親父に残された文献は長い年月をかけてじい様が見つけて来たものだ。きっと、島のことや、狐の国のこと、いろんなことを調べてたんだと思う。俺はそれを継いでさらに調べていく。那智はこの島を継いでいく。それでいいじゃないか?」
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