下宿屋 東風荘 8

浅井 ことは

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南での三日間

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「坊ちゃん、これ全部刻みましたけど」


周太郎に支えてもらい、熱したフライパンに油を入れ、みじん切りにした材料を全部入れてもらう。

それを炒めて取り出したいところだが、フライパンではないので、軽く塩コショウをしてから、そのまま溶き卵とご飯を投入し、鶏がらスープの素を軽く振り掛けて細かく刻むように炒め、酒・塩コショウ・最後に醤油を回しいれ、軽く混ぜてチャーハンのできあがり。


小皿に今いる人たちの分も取り分けて、味見をしてもらうが、こちらではない食べ物なのでやはり美味しくなかっただろうか?


「ぼ、坊っちゃま。これとは味が違うのですが、イカやエビなどを入れた炒め物がありまして、それに味がよく似ております。米を入れて炒めるとこのようになるのでしょうか?」


そう、女中に聞かれるので、多分作り方が同じなんだと思うと言って、そのイカやエビ等も食べやすい大きさに切って炒めたら、味付けをコンソメに変えればピラフ、同じようにすればチャーハンになると思うと言い、お昼は海鮮も入れて、海鮮チャーハンをみんなで作ることになった。

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