下宿屋 東風荘 8

浅井 ことは

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南での三日間

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その後、ご飯ができたと言うので、夏樹と冬弥と一緒に、侑弥を車椅子に座った自分の膝の上に乗せて食堂へと行くと、栞にいきなり抱きつかれる。


「く、苦しい……侑弥が潰れる……」

「あ、ごめんなさい。やっぱり心配で。今はなんともない?」

「うん。平気だよ。何かあったらちゃんと言うし相談するから」


「そう、そうよね?そうしてね?私、お母さんなんだから」

「頼りにしてるねママ」

「ゆーきーとー!パパは?パパは無いんですか?」

「えーと、夏樹おじ様。僕どうしよう?」

おどけてみせると、祖母が笑いながら「冬弥の負け」と言って侑弥を赤ちゃん用の椅子に座らせてくれる。


「にーにー!」

「ご飯待ってね。ちゃんとあげるから」

「ぶー!」

「ほら、怒ったら大好きなにんじんさんが泣いちゃうぞ?」

「やっ!」

「雪翔、何かすごい会話してないか?」

「夏樹さんも分かるでしょ?」

「全然?ま、この子は言葉が早いから、やはり天狐の力が強く出てるんだと思うが」

「それなんですけどねぇ……」


困ったような冬弥にみんなの視線が集まり、話の続きをと言うと、「皆さんで浮遊城に来ませんか?」と言われる。


行けるには行けるのだが、のんびりと浮遊城に住むことは出来ないのにどうしたのだろう?

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