68 / 90
浮遊城の水盆
.
しおりを挟む
慌ただしく荷物をまとめて送り、夏樹が持ってきた材料も、日持ちするものは持っていくと冬弥が言うので、台所の使用人達も必要であろうものを纏めて庭においては戻りと繰り返している。
「周太郎、大きめの……ほら、外で魚を焼く時に使う石。あれってまだありましたっけ?」
「はい。新しいのならば。前のはかなり使い込んだので、裏に閉まってあります」
「古いのでいいですよ。布に包んで庭に置いておいてください。網もお願いします」
「はい」
周太郎が石を取りに行ったので、何に使うのかと聞いたら、普通に魚を焼くとだけ言われ、みんながいるからBBQみたいなのでもするのかな?とだけ思い、荷物の山を次々と送っている冬弥を見る。
ツンツンと袖を引っ張られてみると、珍しく紫狐と変わらない大きさになっている水狐が、「那智様はもう少しでこちらに到着されます」と教えてくれる。
「冬弥さんに言わなくていいの?」
「もうお伝えしました。神気の欠片を貰ったので、離れていても意思疎通はできるようになりましたから。それで、航平さんからこれを預かってきました」と、一冊の本を渡されたので中を見るが、何が書いてあるのかさっぱりわからない。
「周太郎、大きめの……ほら、外で魚を焼く時に使う石。あれってまだありましたっけ?」
「はい。新しいのならば。前のはかなり使い込んだので、裏に閉まってあります」
「古いのでいいですよ。布に包んで庭に置いておいてください。網もお願いします」
「はい」
周太郎が石を取りに行ったので、何に使うのかと聞いたら、普通に魚を焼くとだけ言われ、みんながいるからBBQみたいなのでもするのかな?とだけ思い、荷物の山を次々と送っている冬弥を見る。
ツンツンと袖を引っ張られてみると、珍しく紫狐と変わらない大きさになっている水狐が、「那智様はもう少しでこちらに到着されます」と教えてくれる。
「冬弥さんに言わなくていいの?」
「もうお伝えしました。神気の欠片を貰ったので、離れていても意思疎通はできるようになりましたから。それで、航平さんからこれを預かってきました」と、一冊の本を渡されたので中を見るが、何が書いてあるのかさっぱりわからない。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
48
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる