11 / 71
魔界
.
しおりを挟む
ブランに小さくなってもらい、シャツの前ポケットに入ってもらう。
「苦しくないか?」
「クキョッ!温かいよ」
「寒かったら頭まで入ってろよ?ノア、もう出るの?」
「そうですね、その犬も早くみたいですし、他にも買い物があるのでそろそろ行かないと……ニコルさん?」
「はい、行きましょうか。先に犬を見に行ってから、町中に戻りつつ買い物をと思ってますが、お店はおまかせ頂けますか?」
「はい。こちらの事は何もわかりませんのでよろしくお願い致します」
宿を出て道なりに奥へと進むと思っていたら、道を逸れ住宅地を抜ける。
開けた場所に農地や放牧場のようなものがあり、その一つには沢山の黒い馬並みに大きい犬がいた。
「でかい!」
「ク……キョ」
「どうした?怖いのか?」
「うん、だって大きいし……」
受付のようなところに行くと、ノアがなにか交渉していて、放犬場へと連れていかれる。
話によると、2頭は自分たちで選んでいいらしい。
「どんなのがいいの?」
「まず足腰の筋肉を見て決めるんですが、ここに居る中では四頭いいのがいますので連れてきます」
ヒョイっと柵の中に入り、慣れているのかすぐ四頭連れてきた。
「目の前に来ると怖いんだけど……顔はドーベルマンの様な顔じゃない?」
「そうですね。でも尻尾を見てください」
言われて尻尾を見ると、普通のよく見る犬の尻尾ではなく、細いムチのようになっている。
出たり入ったりしていたブランも興味津々でポケットから頭を出し、震えながらも見ている。
「奏太様お好きな犬を選んでください」
選んでと言われても、こちらを警戒しているのか近づいてもこない。
どうしようか迷っていると、ブランがおろせと言うので下におろすと久しぶりに元の姿に戻った。
犬に向かってなにか話しているのか、たまに首を振ったりしている。
ブランと四匹の犬がこちらを見るので、一瞬後ずさりしてしまう。
「奏太くん、みんないいよって言ってるよ?」
「話せるのか?」
「うん。同じ動物だからかな?」
「凄いな。触っても平気かな?」
「良いって」
そう言ってブランが元の姿になるので、またポケットに入れ、犬が頭を下げてきたので撫でてみる。
「おとなしいんだなお前達」
「本来臆病なのですが、奏太様は動物に好かれるようですね」
「天界の血でしょうか……」
「かも知れませんね。決まりましたか?」
「うん、この二頭にする」
手前二頭の頭を撫でる。
近くにいたこともあり、ブランが犬の頭に乗っている。
「いいでしょう。足腰もしっかりしてて、体の大きさも申し分ないです」
受付の男性に明日迎えに来ると伝え、金額を払う。
二頭で300000魔通貨。
「かなりの高額だけど……」
「よく働きますし、安いほうです。たまに飼い犬として買う者もいます」
「苦しくないか?」
「クキョッ!温かいよ」
「寒かったら頭まで入ってろよ?ノア、もう出るの?」
「そうですね、その犬も早くみたいですし、他にも買い物があるのでそろそろ行かないと……ニコルさん?」
「はい、行きましょうか。先に犬を見に行ってから、町中に戻りつつ買い物をと思ってますが、お店はおまかせ頂けますか?」
「はい。こちらの事は何もわかりませんのでよろしくお願い致します」
宿を出て道なりに奥へと進むと思っていたら、道を逸れ住宅地を抜ける。
開けた場所に農地や放牧場のようなものがあり、その一つには沢山の黒い馬並みに大きい犬がいた。
「でかい!」
「ク……キョ」
「どうした?怖いのか?」
「うん、だって大きいし……」
受付のようなところに行くと、ノアがなにか交渉していて、放犬場へと連れていかれる。
話によると、2頭は自分たちで選んでいいらしい。
「どんなのがいいの?」
「まず足腰の筋肉を見て決めるんですが、ここに居る中では四頭いいのがいますので連れてきます」
ヒョイっと柵の中に入り、慣れているのかすぐ四頭連れてきた。
「目の前に来ると怖いんだけど……顔はドーベルマンの様な顔じゃない?」
「そうですね。でも尻尾を見てください」
言われて尻尾を見ると、普通のよく見る犬の尻尾ではなく、細いムチのようになっている。
出たり入ったりしていたブランも興味津々でポケットから頭を出し、震えながらも見ている。
「奏太様お好きな犬を選んでください」
選んでと言われても、こちらを警戒しているのか近づいてもこない。
どうしようか迷っていると、ブランがおろせと言うので下におろすと久しぶりに元の姿に戻った。
犬に向かってなにか話しているのか、たまに首を振ったりしている。
ブランと四匹の犬がこちらを見るので、一瞬後ずさりしてしまう。
「奏太くん、みんないいよって言ってるよ?」
「話せるのか?」
「うん。同じ動物だからかな?」
「凄いな。触っても平気かな?」
「良いって」
そう言ってブランが元の姿になるので、またポケットに入れ、犬が頭を下げてきたので撫でてみる。
「おとなしいんだなお前達」
「本来臆病なのですが、奏太様は動物に好かれるようですね」
「天界の血でしょうか……」
「かも知れませんね。決まりましたか?」
「うん、この二頭にする」
手前二頭の頭を撫でる。
近くにいたこともあり、ブランが犬の頭に乗っている。
「いいでしょう。足腰もしっかりしてて、体の大きさも申し分ないです」
受付の男性に明日迎えに来ると伝え、金額を払う。
二頭で300000魔通貨。
「かなりの高額だけど……」
「よく働きますし、安いほうです。たまに飼い犬として買う者もいます」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
28
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる