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魔界城
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負傷している兵の多い方へと移動してもらい、周りの人たちに声をかけるが、動ける人が少ないので、エマやニコルが手伝ってくれても間に合わない。
「あの……」
振り向くと何人かの兵がおり、動けない人に配っていってくれると言うので、ありがたく手伝ってもらうことにした。
エマの機転で厨房からいくつものワゴンを借りてきているので、そこの上に乗せて運んでもらう。
その方が沢山運べるので行き渡るのも早いだろう。
「奏太、そっちは一人で大丈夫そうか?」
「うん、エマさんとニコルさん居るから」
「ノア、ちょっとこちらを手伝ってくれ」
「薬売りですか?」
「違う!流石にここはひどい怪我しているものが多すぎる。治療しながら薬を売り付け……薬を飲ませる」
「わかりました……が、治療費は無料ですよね?」
「勿論だ!」
「エマさんは他にどんな魔法使えるの?」
「そうねぇ。あ、王子だからちゃんと話さないとね!ですね!」
「いえ、普通でいいです。そう言うの慣れてないし、みんなにも頼んでるんだけど」
「じゃぁ、私は遠慮なく。みんなやっぱり気は使うと思うわよ?あのニコルでさえ敬語使ってるもん」
「そうなんだ」
「ルーカス様は普段はチャラチャラしてるけど、とても頼りがいのある方なの。小さい頃から一緒に居るからつい馬鹿とか言っちゃうけど、尊敬してると思う。あ、私の魔法だったね。私は補助系かな?転移とかが多いけど、姫様の補助ぐらいならできるわ」
「魔界にも治癒の人居るんだ」
「居るわよー。居なかったらどうするの?」
「ですよね。だったら……」
「わかってるわ。姫様の方手伝ってくる。ニコルは筋肉バカだから細かいことは苦手なのよ。たぶん彼も」
「ノア?」
「そう、彼も剣士でしょ?」
「良くわかったね」
「彼有名だもの。じゃぁ、ニコルお願いね」
そう言って走って結月の方へいってしまった。
「申し訳ありません、お転婆なので」
「そんな事ないよ。とても良い子だねって幾つなの?」
「姿は奏太様より少し上でしょうか。22・3位かと。ですが、生きている長さは500年ちょっとなので、奏太様よりは少し下ですね」
「何百年て言われてもピンと来ないんだよ。結月さんだって見た目は25で通してるけど、やってることなんておばちゃんみたいだし」
「聞こえてるぞ奏太!」
「ごめんなさい……」
「エマが人になつくのは珍しいのです。奏太様は気に入られたようですね」
「そうなんだ」
話ながらワゴンにスープを乗せて配っていってもらう。
大分行き渡ったとは思うが、真ん中から配り出して、真ん中・右側は配り終わっただろう。残りの左側はもう寝ているだけの人が多く、体を起こしている人は少ない。
その中を医療班の人が走り回って治していっている。
「あの……」
振り向くと何人かの兵がおり、動けない人に配っていってくれると言うので、ありがたく手伝ってもらうことにした。
エマの機転で厨房からいくつものワゴンを借りてきているので、そこの上に乗せて運んでもらう。
その方が沢山運べるので行き渡るのも早いだろう。
「奏太、そっちは一人で大丈夫そうか?」
「うん、エマさんとニコルさん居るから」
「ノア、ちょっとこちらを手伝ってくれ」
「薬売りですか?」
「違う!流石にここはひどい怪我しているものが多すぎる。治療しながら薬を売り付け……薬を飲ませる」
「わかりました……が、治療費は無料ですよね?」
「勿論だ!」
「エマさんは他にどんな魔法使えるの?」
「そうねぇ。あ、王子だからちゃんと話さないとね!ですね!」
「いえ、普通でいいです。そう言うの慣れてないし、みんなにも頼んでるんだけど」
「じゃぁ、私は遠慮なく。みんなやっぱり気は使うと思うわよ?あのニコルでさえ敬語使ってるもん」
「そうなんだ」
「ルーカス様は普段はチャラチャラしてるけど、とても頼りがいのある方なの。小さい頃から一緒に居るからつい馬鹿とか言っちゃうけど、尊敬してると思う。あ、私の魔法だったね。私は補助系かな?転移とかが多いけど、姫様の補助ぐらいならできるわ」
「魔界にも治癒の人居るんだ」
「居るわよー。居なかったらどうするの?」
「ですよね。だったら……」
「わかってるわ。姫様の方手伝ってくる。ニコルは筋肉バカだから細かいことは苦手なのよ。たぶん彼も」
「ノア?」
「そう、彼も剣士でしょ?」
「良くわかったね」
「彼有名だもの。じゃぁ、ニコルお願いね」
そう言って走って結月の方へいってしまった。
「申し訳ありません、お転婆なので」
「そんな事ないよ。とても良い子だねって幾つなの?」
「姿は奏太様より少し上でしょうか。22・3位かと。ですが、生きている長さは500年ちょっとなので、奏太様よりは少し下ですね」
「何百年て言われてもピンと来ないんだよ。結月さんだって見た目は25で通してるけど、やってることなんておばちゃんみたいだし」
「聞こえてるぞ奏太!」
「ごめんなさい……」
「エマが人になつくのは珍しいのです。奏太様は気に入られたようですね」
「そうなんだ」
話ながらワゴンにスープを乗せて配っていってもらう。
大分行き渡ったとは思うが、真ん中から配り出して、真ん中・右側は配り終わっただろう。残りの左側はもう寝ているだけの人が多く、体を起こしている人は少ない。
その中を医療班の人が走り回って治していっている。
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