ゲームちっくな異世界でゆるふわ箱庭スローライフを満喫します 〜私の作るアイテムはぜーんぶ特別らしいけどなんで?〜

ことりとりとん

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33.手作業?

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33.手作業?


「よーし、頑張っちゃうぞー」


スキル一発で完成するのも良いけど、裁縫はちまちま縫ってなんぼだよね。


「まずは、裾に1周付ける用のレースにギャザーを寄せまーす」


スピカちゃんが興味津々で見てくる。
私、また何かこの世界的には変なことしてるんだろうな。


針に糸を通そうとしたら、自動で通った。
玉結びまでされてる。


「スピカちゃん、ちゃんとスキル作用してるよ?」


「そう、ですね……? 
スキルボタンを押さずに発動するとは、どういう……?」


「たまごサンドの時と同じじゃない? 
スキルを使っても出来るけど、普通にやってたらある程度サポートしてくれる、みたいな」


「まあ……分かりませんが、続けて貰えますか?」


ギャザーを並縫いで付けようと、5針縫ったところで青い点と線が現れた。


「これ、何?」


「……私の知識にはありません」


「んー、範囲選択かな? レースの端まで付けてみよう」


点を引っ張るようにつーっと伸ばすと、青線も一緒に伸びる。
離しても消えずにちゃんと固定されてるし『OK』ボタンも現れた。ぽち。



ぽふっ


たった5針縫っただけなのに、端まで並縫いされた。すご。


「めっちゃラクだし、スキル扱いっぽいから何か効果付くかもね」


ちょっと絞ってギャザーを寄せて、ワンピースの裾に合わせた長さにして付けたい所に当てると、またサポートっぽい青い点と線の表示が出た。

スカートの裾を一周するように選択をつける。



ぽふっ


「よしっ! 一周着いたよ! かわいいー!」

「……信じられません」


冷静に考えたら現実の視界に表示されるのっておかしいんだけど、それを考え始めたら負け。

そういう便利なものがあるなー、って思ってれば良い!


「じゃあ次は袖のレースね」


正直、お人形サイズの服の袖にレースを付けるってめっちゃ面倒な作業だよ。
でも、針を持とうとしたらホロウィンドウが立ち上がった。

______________________________ 

縫い方選択
┈┈┈┈┈┈┈
----------------
―――――――
・・・・・・・・
______________________________ 



「なるほど。やったことある縫い方と、それに近い縫い目が表示して貰えるんだ。
ミシンみたいな効果だね」


ギャザー用だから、三つ目の粗めのものを選んで、また青い点と線で場所選択をする。
で、ギャザーを寄せて、袖にあてて、選択して……


「めっちゃ簡単に出来たよ!?」


右が出来上がって、次は左にしようとしたら。


ぴろん《右と同じ》


謎の表示が出てきたからタップした。


ぽふっ


たった一タップで完成した。やっぱりスキルはすごいね!








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