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66.糸の採取方法
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66.糸の採取方法
「ちなみに、生地はどうやって作られてるの?」
料理と同じなら、そもそもの素材のレア度を上げないと効果が上がらないからね。
「裁縫の下位生産にあたる『機織』で作られますよ。糸をあちらの『機織機』にセットすると出来上がります。
料理でいう栽培と同じですね」
裁縫コーナーの横に置かれた木製の機械を指して教えてくれる。
「織るための糸はどうやって手に入れるの? 糸つむぎとか?」
「糸つむぎ、というのが何かは知りませんが、モンスターからのドロップで手に入りますよ」
「えっ!? 糸って、モンスタードロップなの?」
てっきり、綿や麻を栽培すると思ってたよ。
「ええ。森に現れる《綿羊》や《麻くも》、《トレント》などからのドロップが有名ですね」
「強い《綿羊》からはレア度の高い綿の素材が手に入るわけだ」
「んー、少し違いますね。《綿羊》自体が弱めの魔物なのでレア度の高い《綿糸》はそもそも存在しません」
「マジで!? じゃあレア度の高いエプロンは作れないの?」
「コットン素材にこだわらずに作ることになりますね。
《緋蜘蛛》からドロップする《炎糸》などはレア度が高いですよ。
その分お値段も高いですが、今なら手が届くと思います」
「そもそも素材によってレア度が決まってるんだね。今のところは綿素材だけで間に合ってるかな。
まだ裁縫のスキルレベルは20になってないから、レア度高いのは使えないし。
ちなみに、その《綿羊》ってどんなモンスターなの?」
「モンスターの性質については詳しくありませんが……
比較的大人しく、人間を襲うことは少ないようですね。弱い個体しかいないこともあって、素材採取用のモンスターでしかなく、幼児でもない限り脅威にはならないようです」
「じゃあ、私も見に行けるかなあ?」
「見に行く、ですか?」
そんなにびっくりしなくても良くない?ってくらいに驚いている。
「採取に自分で行かなくてもいいのは分かってるんだけどね?
裁縫も好きだからこれからも続けると思うし、素材の元々の状態も知っときたいんだよ」
「まあ、確かにそうですね。アカリさまが直接見ることによって新しい発見もあるかもしれませんし。
ですが、幾ら弱い魔物が相手とはいえ一人で行くのはお勧め出来ません。
もしものことが起こったときに対処出来ないので。
アカリさまは『夕嵐の双翼』にとても貢献していますし、彼らに頼めば連れて行ってくれるのではありませんか?」
「たしかに、私たち二人だけじゃ不安だよね。
エプロンも沢山作れたことだし、これを渡す代わりに連れて行って、って頼んでみるよ」
「ちなみに、生地はどうやって作られてるの?」
料理と同じなら、そもそもの素材のレア度を上げないと効果が上がらないからね。
「裁縫の下位生産にあたる『機織』で作られますよ。糸をあちらの『機織機』にセットすると出来上がります。
料理でいう栽培と同じですね」
裁縫コーナーの横に置かれた木製の機械を指して教えてくれる。
「織るための糸はどうやって手に入れるの? 糸つむぎとか?」
「糸つむぎ、というのが何かは知りませんが、モンスターからのドロップで手に入りますよ」
「えっ!? 糸って、モンスタードロップなの?」
てっきり、綿や麻を栽培すると思ってたよ。
「ええ。森に現れる《綿羊》や《麻くも》、《トレント》などからのドロップが有名ですね」
「強い《綿羊》からはレア度の高い綿の素材が手に入るわけだ」
「んー、少し違いますね。《綿羊》自体が弱めの魔物なのでレア度の高い《綿糸》はそもそも存在しません」
「マジで!? じゃあレア度の高いエプロンは作れないの?」
「コットン素材にこだわらずに作ることになりますね。
《緋蜘蛛》からドロップする《炎糸》などはレア度が高いですよ。
その分お値段も高いですが、今なら手が届くと思います」
「そもそも素材によってレア度が決まってるんだね。今のところは綿素材だけで間に合ってるかな。
まだ裁縫のスキルレベルは20になってないから、レア度高いのは使えないし。
ちなみに、その《綿羊》ってどんなモンスターなの?」
「モンスターの性質については詳しくありませんが……
比較的大人しく、人間を襲うことは少ないようですね。弱い個体しかいないこともあって、素材採取用のモンスターでしかなく、幼児でもない限り脅威にはならないようです」
「じゃあ、私も見に行けるかなあ?」
「見に行く、ですか?」
そんなにびっくりしなくても良くない?ってくらいに驚いている。
「採取に自分で行かなくてもいいのは分かってるんだけどね?
裁縫も好きだからこれからも続けると思うし、素材の元々の状態も知っときたいんだよ」
「まあ、確かにそうですね。アカリさまが直接見ることによって新しい発見もあるかもしれませんし。
ですが、幾ら弱い魔物が相手とはいえ一人で行くのはお勧め出来ません。
もしものことが起こったときに対処出来ないので。
アカリさまは『夕嵐の双翼』にとても貢献していますし、彼らに頼めば連れて行ってくれるのではありませんか?」
「たしかに、私たち二人だけじゃ不安だよね。
エプロンも沢山作れたことだし、これを渡す代わりに連れて行って、って頼んでみるよ」
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