6 / 25
序章〜終わり、そして始まり〜
【第六話】ありがとう【前編】
しおりを挟む
10年がたった、私の息子【ヘルク】はすくすくと育って行った。ジャックも自分の息子のように可愛がってくれている、まるで母親が二人いるようだ、私にそんな趣味はないがな、でも、もし結婚するならジャックみたいな男の人がいいなぁ、とは思う。
「おかーさん?どーしたのー」
「どうもしてないよー、なんでそんなこと聞くの?」
「おかーさん、なんか変なかおしてたから」
「嘘!どんな顔だった?」
「えーとねー、なんかいつもより赤かったの、ねつでもあったのかなって」
「そんなことないよー!大丈夫!」
私はめいっぱいの笑顔を作って言った、そんな時突然、
「なあ」
「ひゃい!!」
「、、、、どうした、変な声出して」
「驚いたの!!」
「あっそ」
興味無さそうにジャックは話を続ける、
「あいつ、来ないな」
「、、、、だから何?」
「いや、前までは週一で来てたのに最近見なくなったなぁって」
「、、、、確かにどうしてかしら、牢獄自体も前より静かになったわよね」
「表で何が起きようが知ったこっちゃないけどさ、こうも色々急に変わると、少しきになるよな」
いつになく真面目な顔で話すジャックを見て変なのと思った。
「おかーさん?」
「?どうしたの?ヘルク」
「いまむずかしいおはなししてたの?ぼく邪魔?」
「そんなことないよー!ヘルクがいてくれるだけでおかーさん達はめいっぱい幸せだからね!」
「そうだぞ~ジャック~邪魔なんて立派な言葉どこで習ったんだコノヤロー」
そう言いながらジャックはヘルクの頭をワシワシと撫でヘルクも笑っていた。
少し前、と言ってもヘルクが生まれる前まではこんな生活無理だと思っていた、なのにいまは、こんなに幸せだ、場所は牢獄なのに、とてもいい環境とは言えない場所なのに、私にとってはここは、いやこの二人がいる所は私のいる所でもあるんだ、二人ともありがとう、
「大好き!!!」
二人に抱きつきながらそう言った、
「、、、、どうしたんだよ、そんな急に」
「おかーさんどこかぐあいわるいの?」
「違わい、全く二人して失礼な奴らねー、そんなんじゃモテないわよ」
「俺はモテなくてもいいしー」
「おかーさん、もてるってなあに?」
「なんでもないよ、大人になったら分かるんじゃない?」
「わかった!!ぼくはやくおとなになる!!」
「ばーか大人にはななろうと思ってなれるもんじゃねーんだよ~、あと10年待ちな」
「わかった!!まつ!!」
「10年なんてあっという間よ~すーぐ歳とっちゃってもうやんなっちゃう!!」
「お前は俺より歳下だろ!!こっちのセリフだよ!!」
「そうだったけ!!」
そう言うと私は急に可笑しくなってきて思わず笑ってしまった、ジャックもそれにつられて大笑いしていた、ヘルクはジャックの真似をしてワハハと叫んでいた。
嗚呼、この幸せがずっと続けばいいのにと再び思った。
「おかーさん?どーしたのー」
「どうもしてないよー、なんでそんなこと聞くの?」
「おかーさん、なんか変なかおしてたから」
「嘘!どんな顔だった?」
「えーとねー、なんかいつもより赤かったの、ねつでもあったのかなって」
「そんなことないよー!大丈夫!」
私はめいっぱいの笑顔を作って言った、そんな時突然、
「なあ」
「ひゃい!!」
「、、、、どうした、変な声出して」
「驚いたの!!」
「あっそ」
興味無さそうにジャックは話を続ける、
「あいつ、来ないな」
「、、、、だから何?」
「いや、前までは週一で来てたのに最近見なくなったなぁって」
「、、、、確かにどうしてかしら、牢獄自体も前より静かになったわよね」
「表で何が起きようが知ったこっちゃないけどさ、こうも色々急に変わると、少しきになるよな」
いつになく真面目な顔で話すジャックを見て変なのと思った。
「おかーさん?」
「?どうしたの?ヘルク」
「いまむずかしいおはなししてたの?ぼく邪魔?」
「そんなことないよー!ヘルクがいてくれるだけでおかーさん達はめいっぱい幸せだからね!」
「そうだぞ~ジャック~邪魔なんて立派な言葉どこで習ったんだコノヤロー」
そう言いながらジャックはヘルクの頭をワシワシと撫でヘルクも笑っていた。
少し前、と言ってもヘルクが生まれる前まではこんな生活無理だと思っていた、なのにいまは、こんなに幸せだ、場所は牢獄なのに、とてもいい環境とは言えない場所なのに、私にとってはここは、いやこの二人がいる所は私のいる所でもあるんだ、二人ともありがとう、
「大好き!!!」
二人に抱きつきながらそう言った、
「、、、、どうしたんだよ、そんな急に」
「おかーさんどこかぐあいわるいの?」
「違わい、全く二人して失礼な奴らねー、そんなんじゃモテないわよ」
「俺はモテなくてもいいしー」
「おかーさん、もてるってなあに?」
「なんでもないよ、大人になったら分かるんじゃない?」
「わかった!!ぼくはやくおとなになる!!」
「ばーか大人にはななろうと思ってなれるもんじゃねーんだよ~、あと10年待ちな」
「わかった!!まつ!!」
「10年なんてあっという間よ~すーぐ歳とっちゃってもうやんなっちゃう!!」
「お前は俺より歳下だろ!!こっちのセリフだよ!!」
「そうだったけ!!」
そう言うと私は急に可笑しくなってきて思わず笑ってしまった、ジャックもそれにつられて大笑いしていた、ヘルクはジャックの真似をしてワハハと叫んでいた。
嗚呼、この幸せがずっと続けばいいのにと再び思った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる