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二章〜未来〜
【第二話】リィズの思い
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あれから数週間の時が流れた、ビルマとかいう魔導師からはまだ連絡は無い、最近ではやはり連合会議襲撃が痛手となったのか、【魔法連合】には目立った動きは見られない、そしてなぜか【科学連合】の方も目立った動きはない、【魔法連合】はともかく、【科学連合】の方は不思議だ、そして【主人】の腕が直ったのだが、何故か右腕は切れたままにしてある、【主人】に詳しく聞いても「その時が来たら教える」といつもはぐらかされる、まぁ【主人】がそれでいいのなら、それでいいのだが自分はアンドロイドなのに、この胸の支えた感覚…いや感覚ではなく、正確には擬似感覚という、私が心を持つために必要だった機関が働いているに過ぎない、そう思った、思った?私はアンドロイド、心はあれど自分で自分の物事を考える脳は持ち合わせていないはず、そもそも思うとはなんなのであろう?思うという事柄は心で起こる現象なのだろうか?それとも人の心を理解していくうちに、AIにバグでも起きたのだろうか?バグなら修理をしなきゃと思った、だが…踏みとどまった、私はもう少しこのままでいいと思ってしまった、この胸の支えた感覚がどこか心地よいと思ってしまった、この思いすらもバグなのだろうか?だとしたら…私たちアンドロイドは…とても…とても悲しい…生き物だ…自分の体が異常でないと、自分の意見すら無いのだから…私はそう強く、強く思った
そしてそんなことを考えていたら、日が昇っていた、一晩中外にいたからだろうか、腕のジョイントが軋む、足もだ
「……つくづく嫌な音を…自分の体に不満は無い…はずですが…何故でしょう…機械音だけは、どうにも好きに…なれません」
握りこぶしを作りながら思わず口に出ていた一言の意味すら理解出来ないまま、あの男が急にやってきた
「…何の用だ?【主人】は今取り込み中だ」
奴を睨みつけながらそう言った、すると奴は頭を掻きむしりながら
「いやぁ?今日はてめぇに用があって来たんだぁ」
奴はそう言いながら、私に対して指を刺し不適に笑ってみせた
「私に?何の冗談だ!言っておくが【主人】はああ言ったが、私はお前を全く信頼していない、わかったら帰れ!」
「おぉ~怖ぇ怖ぇ、と言われても引き下がるわけにもいかねぇからなぁ…仕方ねぇかぁ」
奴はそう言いながら手のひらから玉状の【部屋】を生成し、広げ始めた
「力づくでも連れてくぜぇ」
私も、背中の翼を広げながら
「やってみろ!前とは違うところを見せてやる!」
奴が【部屋】を広げるのと同時に私は翼を使って、空高く飛んだ
「この距離なら…」
「おせぇよ」
声がした方に振り向くとそこには拳を振り上げた奴がいた、そしてそのままモロに拳をくらってしまい、地面に叩き落とされた
「いくら重力を操ろうがぁ!その中じゃあ!意味ねぇからなぁ!」
120…いや130キロは出てるだろうかというスピードで私に向かってくる、すぐさま足の装備を緊急脱出用のジェットパックに切り替えて、【部屋】から出た、その時気づいたことがあった、奴は【部屋】を展開したまま【部屋】を移動させることは出来ない、移動させるには1度【部屋】を解除しなければならない、だがその隙を逃すほど私も馬鹿じゃない、そしてその隙を見せるほど奴も馬鹿じゃない、だが移動できないならこっちに分がある!そう思いった私は腕や肩からレーザー射出装置を展開しそのまま全照射した、だが
「この程度でよぉ、俺が死ぬと思うかよぉ!」
次の瞬間、レーザーが全て奴をすり抜けたように見えた、どういうことだ?前は
「『前はそんなこと出来なかったのにどうして』こう思ってんじゃあねぇかぁ?出来なかったんじゃねぇよぉ、やらなかっただけだぜぇ?元から壊した方が楽だからなぁ?なぁに簡単な仕組みだぁ、レーザーなんてもんはいわば熱の塊みたいなもんだぁ、熱程度なら難なく曲げられるんだぜぇ?」
ありえない…レーザーを曲げるなんて、確かにレーザーは熱の塊の様なものだ、でも熱と同じ様に曲げるなんて…無敵だ…奴の【部屋】の中では…あいつに勝てる奴は…いない!
「おい、ようやく力の差がわかった様だなぁ?じゃあ俺と一緒に来てもらうぜぇ?なぁに別にお前を取って食おうってわけじゃねぇんだぁ、そんなに警戒しなくても」
「黙れ!私は…絶対に…」
「はぁ~俺ってそんなに信頼ないかねぇ?」
「…ある方がおかしいだろう…ついこの前まで敵だったのだからな…」
私がそう言ったら、奴がキョトンとした顔をしたと思ったら、急に高らかに笑い出した
「ハハハハ!!!そうかそうかぁ!そりゃあそうだよなぁ!?ついこの前まで敵でお前を殺しかけた男のことなんざ信用できねぇよなぁ!?そりゃあそうだぁ!!」
「……何をしているんだ?」
少し…いやかなり気になったので聞いてみた、なぜ今の話で笑うのだろう?頭のネジが十本くらい抜けているのだろうか?そう思ってしまった
「さぁねぇ?自分でもよくわかんねぇなぁ?」
まだ笑っている…やはりこいつは本当に意味がわからない
「ふぅー今日はもういいかぁ」
「え?」
「今日はひとまず帰ることにするぜぇ、また今度出直すからよぉ」
そう言いながら、手を振り奴は帰っていった
「……なんだったんだろう」
その疑問は胸の奥にしまい、ひとまず壊れた所の修理のために、研究所に入った、あぁそうだ、緊急用のジェットパックの付け替えもしなければ…やることが多すぎるなぁ…とふと思った別に苦ではないが、ただただ面倒くさいと思ってしまった。
そしてそんなことを考えていたら、日が昇っていた、一晩中外にいたからだろうか、腕のジョイントが軋む、足もだ
「……つくづく嫌な音を…自分の体に不満は無い…はずですが…何故でしょう…機械音だけは、どうにも好きに…なれません」
握りこぶしを作りながら思わず口に出ていた一言の意味すら理解出来ないまま、あの男が急にやってきた
「…何の用だ?【主人】は今取り込み中だ」
奴を睨みつけながらそう言った、すると奴は頭を掻きむしりながら
「いやぁ?今日はてめぇに用があって来たんだぁ」
奴はそう言いながら、私に対して指を刺し不適に笑ってみせた
「私に?何の冗談だ!言っておくが【主人】はああ言ったが、私はお前を全く信頼していない、わかったら帰れ!」
「おぉ~怖ぇ怖ぇ、と言われても引き下がるわけにもいかねぇからなぁ…仕方ねぇかぁ」
奴はそう言いながら手のひらから玉状の【部屋】を生成し、広げ始めた
「力づくでも連れてくぜぇ」
私も、背中の翼を広げながら
「やってみろ!前とは違うところを見せてやる!」
奴が【部屋】を広げるのと同時に私は翼を使って、空高く飛んだ
「この距離なら…」
「おせぇよ」
声がした方に振り向くとそこには拳を振り上げた奴がいた、そしてそのままモロに拳をくらってしまい、地面に叩き落とされた
「いくら重力を操ろうがぁ!その中じゃあ!意味ねぇからなぁ!」
120…いや130キロは出てるだろうかというスピードで私に向かってくる、すぐさま足の装備を緊急脱出用のジェットパックに切り替えて、【部屋】から出た、その時気づいたことがあった、奴は【部屋】を展開したまま【部屋】を移動させることは出来ない、移動させるには1度【部屋】を解除しなければならない、だがその隙を逃すほど私も馬鹿じゃない、そしてその隙を見せるほど奴も馬鹿じゃない、だが移動できないならこっちに分がある!そう思いった私は腕や肩からレーザー射出装置を展開しそのまま全照射した、だが
「この程度でよぉ、俺が死ぬと思うかよぉ!」
次の瞬間、レーザーが全て奴をすり抜けたように見えた、どういうことだ?前は
「『前はそんなこと出来なかったのにどうして』こう思ってんじゃあねぇかぁ?出来なかったんじゃねぇよぉ、やらなかっただけだぜぇ?元から壊した方が楽だからなぁ?なぁに簡単な仕組みだぁ、レーザーなんてもんはいわば熱の塊みたいなもんだぁ、熱程度なら難なく曲げられるんだぜぇ?」
ありえない…レーザーを曲げるなんて、確かにレーザーは熱の塊の様なものだ、でも熱と同じ様に曲げるなんて…無敵だ…奴の【部屋】の中では…あいつに勝てる奴は…いない!
「おい、ようやく力の差がわかった様だなぁ?じゃあ俺と一緒に来てもらうぜぇ?なぁに別にお前を取って食おうってわけじゃねぇんだぁ、そんなに警戒しなくても」
「黙れ!私は…絶対に…」
「はぁ~俺ってそんなに信頼ないかねぇ?」
「…ある方がおかしいだろう…ついこの前まで敵だったのだからな…」
私がそう言ったら、奴がキョトンとした顔をしたと思ったら、急に高らかに笑い出した
「ハハハハ!!!そうかそうかぁ!そりゃあそうだよなぁ!?ついこの前まで敵でお前を殺しかけた男のことなんざ信用できねぇよなぁ!?そりゃあそうだぁ!!」
「……何をしているんだ?」
少し…いやかなり気になったので聞いてみた、なぜ今の話で笑うのだろう?頭のネジが十本くらい抜けているのだろうか?そう思ってしまった
「さぁねぇ?自分でもよくわかんねぇなぁ?」
まだ笑っている…やはりこいつは本当に意味がわからない
「ふぅー今日はもういいかぁ」
「え?」
「今日はひとまず帰ることにするぜぇ、また今度出直すからよぉ」
そう言いながら、手を振り奴は帰っていった
「……なんだったんだろう」
その疑問は胸の奥にしまい、ひとまず壊れた所の修理のために、研究所に入った、あぁそうだ、緊急用のジェットパックの付け替えもしなければ…やることが多すぎるなぁ…とふと思った別に苦ではないが、ただただ面倒くさいと思ってしまった。
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