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第一章
第一話 目覚め3
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少女が眠りにつき、しばらくすると扉がノックされる。その音に少女は目を覚まし体を起こす。
扉が開き一人の男性が入ってくる。男性は五十代後半ぐらいの見た目をしており、白髪に、顎に髭を生やしている。そして、左手には箱を持っていた。
「すまない、起こしてしまったか」
男性は少女を起こしてしまったことに申し訳なさそうな表情を浮かべる。
ベットの横に椅子を用意して男性が腰をおろす。
「さて、君のことを聞きたいが、まずは怪我の手当をしようか。足を見せてくれないか」
少女はそう言われると、布団をめくりベットから両足を出す。そのまま男性は簡単な処置のために巻いていた布を外す。布の下の足には、裸足で森を歩いたせいか切り傷ができており、血が滲んていた。
男性は持ってきた箱を開ける。中には小物と包帯、数本の液体が入った小瓶が入っていた。男性は滲んでいた血を軽く拭き取ると小瓶を一本取り出す。
「消毒のためじゃが染みるとは思うが、ちと我慢してくれの」
足首を押さえると、小瓶の蓋を開け中身を足に少し垂らす。
「――――ッ」
液体が傷口に染みる。少女は自分の手を強く握りしめ、体が震え、目には涙が浮かび溢れかけていた。足を逃がそうとするが押さえつけられておりどうすることもできなかった。
男性が別の小瓶を取り出すと、少し厚みのある布に垂らし片面に染み込ませる。その布を傷口に貼り付け包帯を取り出し、足に巻いていく。
「お、おわった……?」
「そうじゃ、終わりじゃよ」
染みた時のことが堪えたようで、その言葉を聞くと少女は安心した表情を浮かべる。
「さて、もう片方やるかの」
男性は素早い動きで別の方の足首を掴む。
「まっ――」
「大丈夫じゃ、痛いのは少しだけじゃからのう」
瞬く間に少女の表情が絶望に変わる。部屋には声にならない悲鳴が響く。
「よし、これで両足とも終わりじゃよ」
治療が終わると少女はぐったりしており、頬には一粒の涙が流れた跡ができていた。
「治療も終わったし、自己紹介をしようかの。わしはアルグレードじゃ。顔は合わせたようじゃかさっきの兄妹は、兄の方がベイジ、妹の方がレインじゃ」
にこやかな表情を浮かべアルグレードは自己紹介をする。
「二人には訳あって親がいないからのう、わしが親代わりをしているのじゃ」
視線が下を向き、表情が少し暗くなるがすぐににこやかな表情に戻し、再び少女の方に視線を向ける。
「さて次は、お前さんの事を教えてもらいたいのう。名前はなんというのじゃ?」
「な……まえ……」
少女は名前を聞かれると頭を抱え思い出そうと考え込む。しばらくすると。
「……り……お……?」
小さな声が少女の口から漏れ出す。
「そうか、そうか。リオと言うのか」
少女はハッとするとアルグレードに視線を戻す。
「もう一つ聞きたいのじゃが、なぜ森の中に一人でいたのじゃ?」
「……わからない」
「ふむ……」
アルグレードは自分のヒゲを弄ると、小さくため息をすると腰を上げる。
「とりあえず事情は後にして、まずは怪我を治すことに専念するとしようかのう」
箱を持って、部屋を出ていく。
それからは毎日のようにアルグレードはリオの両足を手当を続ける。日によってはベイジとレインが手当の手助けをする日があった。
それから数日後、手当のおかげでリオの足が歩けるほどまで回復する。
リオはベットから体を出すと、自分の足で部屋の扉に向かい開ける。部屋の外には廊下があり、右側に続いていた。そのまま道なりに歩いていくと、階段があり一段、一段ゆっくりと降りていく。
「あ、リオちゃん、おはよう」
レインがリオを見つけると挨拶をする。手には数枚のお皿を抱えていた。
「もうすこし、まってて」
お皿を近くのテーブルに置いていく。奥にある台所のような場所にはアルグレードとベイジがいた。料理の準備が終わると次々とテーブルに用意していく。用意が終わると、テーブルの上には4人分の料理が。三人はテーブルの周りの椅子に腰を下ろす。
「ほら、リオちゃんもすわって」
レインは隣の椅子をポンポンと叩く。リオは少しオドオドとした様子でテーブルに近づき椅子に座る。三人は座った事を確認すると。
「「「いただきます」」」
と言うと、食事を始める。リオも小さく。
「いただきます」
リオも食事を始める。テーブルにはパンと卵焼きに小さなベーコンのようなもの、さらに初日に食べたスープがあった。しばらくして四人とも食べ終える。食べ終わったお皿を重ねてアルグレードは台所に持っていく。そして、コップを三つ持ってきて子供たち三人の前に置いていく。中には少しとろみのある液体が入っていた。リオとレインは美味しそうに飲みだす。リオもコップを持ち上げ口に運ぶ。
「おいしい!」
リオの顔から笑顔が溢れる。かなり気に入ったのか一気に飲み干す。お皿を片付け終わったアルグレードが再び椅子に腰を下ろす。
「リオ、君が良ければでいいのじゃが、このままわしの子供としてこの家に住まぬか。年の近いベイジやレインも居ることだし。特にレインが君に懐いているようじゃし」
しばらく、リオは考え込む。そして、笑顔を浮かべ口が開く。
「うん、よろしくお願いしますアルおじさん」
一緒に住むことに了承したリオ。それを聞いたレインが横から抱きついてくる。
「やったぁ、これからもよろしくねリオちゃん!」
この時から、リオの新たな生活が始まっていく。
扉が開き一人の男性が入ってくる。男性は五十代後半ぐらいの見た目をしており、白髪に、顎に髭を生やしている。そして、左手には箱を持っていた。
「すまない、起こしてしまったか」
男性は少女を起こしてしまったことに申し訳なさそうな表情を浮かべる。
ベットの横に椅子を用意して男性が腰をおろす。
「さて、君のことを聞きたいが、まずは怪我の手当をしようか。足を見せてくれないか」
少女はそう言われると、布団をめくりベットから両足を出す。そのまま男性は簡単な処置のために巻いていた布を外す。布の下の足には、裸足で森を歩いたせいか切り傷ができており、血が滲んていた。
男性は持ってきた箱を開ける。中には小物と包帯、数本の液体が入った小瓶が入っていた。男性は滲んでいた血を軽く拭き取ると小瓶を一本取り出す。
「消毒のためじゃが染みるとは思うが、ちと我慢してくれの」
足首を押さえると、小瓶の蓋を開け中身を足に少し垂らす。
「――――ッ」
液体が傷口に染みる。少女は自分の手を強く握りしめ、体が震え、目には涙が浮かび溢れかけていた。足を逃がそうとするが押さえつけられておりどうすることもできなかった。
男性が別の小瓶を取り出すと、少し厚みのある布に垂らし片面に染み込ませる。その布を傷口に貼り付け包帯を取り出し、足に巻いていく。
「お、おわった……?」
「そうじゃ、終わりじゃよ」
染みた時のことが堪えたようで、その言葉を聞くと少女は安心した表情を浮かべる。
「さて、もう片方やるかの」
男性は素早い動きで別の方の足首を掴む。
「まっ――」
「大丈夫じゃ、痛いのは少しだけじゃからのう」
瞬く間に少女の表情が絶望に変わる。部屋には声にならない悲鳴が響く。
「よし、これで両足とも終わりじゃよ」
治療が終わると少女はぐったりしており、頬には一粒の涙が流れた跡ができていた。
「治療も終わったし、自己紹介をしようかの。わしはアルグレードじゃ。顔は合わせたようじゃかさっきの兄妹は、兄の方がベイジ、妹の方がレインじゃ」
にこやかな表情を浮かべアルグレードは自己紹介をする。
「二人には訳あって親がいないからのう、わしが親代わりをしているのじゃ」
視線が下を向き、表情が少し暗くなるがすぐににこやかな表情に戻し、再び少女の方に視線を向ける。
「さて次は、お前さんの事を教えてもらいたいのう。名前はなんというのじゃ?」
「な……まえ……」
少女は名前を聞かれると頭を抱え思い出そうと考え込む。しばらくすると。
「……り……お……?」
小さな声が少女の口から漏れ出す。
「そうか、そうか。リオと言うのか」
少女はハッとするとアルグレードに視線を戻す。
「もう一つ聞きたいのじゃが、なぜ森の中に一人でいたのじゃ?」
「……わからない」
「ふむ……」
アルグレードは自分のヒゲを弄ると、小さくため息をすると腰を上げる。
「とりあえず事情は後にして、まずは怪我を治すことに専念するとしようかのう」
箱を持って、部屋を出ていく。
それからは毎日のようにアルグレードはリオの両足を手当を続ける。日によってはベイジとレインが手当の手助けをする日があった。
それから数日後、手当のおかげでリオの足が歩けるほどまで回復する。
リオはベットから体を出すと、自分の足で部屋の扉に向かい開ける。部屋の外には廊下があり、右側に続いていた。そのまま道なりに歩いていくと、階段があり一段、一段ゆっくりと降りていく。
「あ、リオちゃん、おはよう」
レインがリオを見つけると挨拶をする。手には数枚のお皿を抱えていた。
「もうすこし、まってて」
お皿を近くのテーブルに置いていく。奥にある台所のような場所にはアルグレードとベイジがいた。料理の準備が終わると次々とテーブルに用意していく。用意が終わると、テーブルの上には4人分の料理が。三人はテーブルの周りの椅子に腰を下ろす。
「ほら、リオちゃんもすわって」
レインは隣の椅子をポンポンと叩く。リオは少しオドオドとした様子でテーブルに近づき椅子に座る。三人は座った事を確認すると。
「「「いただきます」」」
と言うと、食事を始める。リオも小さく。
「いただきます」
リオも食事を始める。テーブルにはパンと卵焼きに小さなベーコンのようなもの、さらに初日に食べたスープがあった。しばらくして四人とも食べ終える。食べ終わったお皿を重ねてアルグレードは台所に持っていく。そして、コップを三つ持ってきて子供たち三人の前に置いていく。中には少しとろみのある液体が入っていた。リオとレインは美味しそうに飲みだす。リオもコップを持ち上げ口に運ぶ。
「おいしい!」
リオの顔から笑顔が溢れる。かなり気に入ったのか一気に飲み干す。お皿を片付け終わったアルグレードが再び椅子に腰を下ろす。
「リオ、君が良ければでいいのじゃが、このままわしの子供としてこの家に住まぬか。年の近いベイジやレインも居ることだし。特にレインが君に懐いているようじゃし」
しばらく、リオは考え込む。そして、笑顔を浮かべ口が開く。
「うん、よろしくお願いしますアルおじさん」
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この時から、リオの新たな生活が始まっていく。
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