5 / 20
5.悪の大魔女は魔竜にメロメロ完敗だわ
しおりを挟む
「やっだぁ、どんだけきゃわゆいのぉ!」
やばい、顔面デレデレ崩壊しちゃったわ!
だって魔竜ってば私の顔を見た瞬間、ポン、と胸で抱きしめられるくらいのミニ魔竜ちゃんになってキュイキュイ泣きついてきたんだもの。
ホント、勝負は一瞬だったわ。
いえ、勝負にすらならなかったわ。
もちろん私の完敗ね!
なんてキュンキュンしながら私が誰か一目で理解した魔竜ちゃんをよしよしして、ついでに彼が蓄積した瘴気を浄化してあげたの。
そうしたら夢で懐かし、真っ白な聖竜ちゃんに戻っちゃった。
これで私の当初の計画は当然果たせなくなってしまったわ。
【そうだ、魔竜をぶちのめそう】計画よ。
忘れてないでしょうね。
浄化したら性格すっかり丸くなっちゃうし、ミニサイズの魔、じゃない、聖竜ちゃんたら前世の死別以来ぶりだったのか甘えん坊将軍になっちゃって、寝ても覚めてもくっついてきて可愛いのなんのって。
さすがに本来のサイズで飛びついて来た時は死の危険を感じて蹴り飛ばしてしまったのはご愛嬌よ。
あ、呼び名もあるの。
前世の時と同じくクロちゃん。
元魔竜で真っ黒だったからじゃないわよ。
この子コウモリみたいな翼があるんだけど、両翼の付け根あたりに四つ葉のクローバーみたいな色の抜けたような半透明風の痣があって、昔の私が名付けたの。
こうして私と赤と白の、偶然にも環境に優しい草繋がりの名前をつけた竜達とこの森で暮らし始めたってわけ。
そしてクロちゃんは持ち前の可愛さでお花ちゃんの心を射止めてしまったわ。
今ではお花ちゃんが姉さん女房のようにクロちゃんのお世話をしてくれてるの。
古代竜だけあって、推定数百歳のクロちゃんよりもずっと長生きしてる・・・・はず?
お花ちゃんて実際年齢幾つなのかしら?
鬱陶しかった瘴気は私とクロちゃんが浄化しつつ、森の外から誤って誰かが未浄化地帯に入らないように森の周辺には魔法で幻影と侵入防止の結界を常時発動させるようにしておいたわ。
私、魔力保持量はとんでもないので。
というか、しょっちゅう枯渇させてたら少しずつ内包する魔力量が増えてったのよね。
修行と環境の成果だわ。
そして半年ほど前かしら。
瘴気の濃さも一段落したから侵入防止の結界だけは一部解除したの。
外から見れば死の森らしい幻影はそのままにしてね。
私だってたまには街に繰り出してお酒飲んだり、美味しいお菓子食べたいんだもの。
今ではすっかり通称となった死の森を時々抜け出しては、街でストレス発散してるわ。
最近お花ちゃんとクロちゃんが本当に番って夫婦になったせいで相手してくれなくなったからじゃないわよ?
断じて寂しくも羨ましくもないんだから!
それに良い情報収集にもなるの。
本当よ?
クスン・・・・あ、涙が。
そうしたら今日、その一部からダーリンと愉快な仲間達が入って来ちゃったもんだから、私の夢ってどんだけ再現性が高いのって話よね。
まあ簡単だけどこれが私がここで悪の魔女を演じるに至るまでの経緯よ。
「それで、結局お前は何をやっている?」
あら、ダーリン(仮)のダンディボイスで現実世界に帰宅してしまったわ。
耳元で囁かれたら間違いなく腰砕けになっちゃう素敵ボイスね。
「うーん、そう、ねえ・・・・魔竜様の下僕?」
「冗談は・・・・」
「あら、冗談じゃないわよ?
だって私、昔から可愛い小動物が大好きだもの」
そう、私はすっかりミニサイズのクロちゃんの虜だもの!
ここを協力して浄化したのだって、あの子が可愛いからよ。
最近じゃお花ちゃんもミニサイズ化に成功して、赤白でお尻フリフリし合ってるのめちゃくちゃ可愛いのよ!
「はぁ」
あら、ダーリン(仮)てばこれ見よがしにため息なんて吐いてどうしたのかしら?
幸せが逃げちゃうわよ?
「ねえ、アイツ頭悪いの?
魔竜を可愛い小動物扱いしてない?」
何ですって、このシーフ。
「ええ、そう聞こえましたわ。
感性が狂ってますわね。
もしかして魔竜は魅了を使えるのでは・・・・」
ふん、私の方が良い乳してるんだからね、お嬢様もどきプリースト。
「いえ、そんなはずはないでしょう。
むしろ彼女が魔竜を操っているのではないでしょうか。
凶悪なほどの魔力を発していますから」
あなたが平凡過ぎるウィザードなだけじゃない。
あなた達ひそひそ話してるけど、ちゃんと聞こえてるわよ!
そんなあなた達には殺気と威圧に魔力を乗せてお見舞いしてやるわ!
「「「ひっ」」」
「ふふん。
あなた達、恐怖に打ち震えなさいな」
3人共短く悲鳴をあげてガタガタ震えたわ。
これがかの有名なざまあってやつね、きっと。
あら、ダーリン(仮)はやっぱり何のそのね。
さすが私や私の家族に鍛えられただけの事はあるじゃない。
「やめろ」
そう言って彼らを背に庇うようにして前に出て剣を構えた。
あぁ、そんなあなたも好き。
だけど・・・・。
「逆にあなた達は何をしにこんな所に来たのかしら?
自殺志願者?」
「俺達は国からの指名依頼により魔竜を討伐に来た。
邪魔するな、ミルティア」
夢を覆すのは難しいものね。
これから私は・・・・あなたの未来を変えるわ。
やばい、顔面デレデレ崩壊しちゃったわ!
だって魔竜ってば私の顔を見た瞬間、ポン、と胸で抱きしめられるくらいのミニ魔竜ちゃんになってキュイキュイ泣きついてきたんだもの。
ホント、勝負は一瞬だったわ。
いえ、勝負にすらならなかったわ。
もちろん私の完敗ね!
なんてキュンキュンしながら私が誰か一目で理解した魔竜ちゃんをよしよしして、ついでに彼が蓄積した瘴気を浄化してあげたの。
そうしたら夢で懐かし、真っ白な聖竜ちゃんに戻っちゃった。
これで私の当初の計画は当然果たせなくなってしまったわ。
【そうだ、魔竜をぶちのめそう】計画よ。
忘れてないでしょうね。
浄化したら性格すっかり丸くなっちゃうし、ミニサイズの魔、じゃない、聖竜ちゃんたら前世の死別以来ぶりだったのか甘えん坊将軍になっちゃって、寝ても覚めてもくっついてきて可愛いのなんのって。
さすがに本来のサイズで飛びついて来た時は死の危険を感じて蹴り飛ばしてしまったのはご愛嬌よ。
あ、呼び名もあるの。
前世の時と同じくクロちゃん。
元魔竜で真っ黒だったからじゃないわよ。
この子コウモリみたいな翼があるんだけど、両翼の付け根あたりに四つ葉のクローバーみたいな色の抜けたような半透明風の痣があって、昔の私が名付けたの。
こうして私と赤と白の、偶然にも環境に優しい草繋がりの名前をつけた竜達とこの森で暮らし始めたってわけ。
そしてクロちゃんは持ち前の可愛さでお花ちゃんの心を射止めてしまったわ。
今ではお花ちゃんが姉さん女房のようにクロちゃんのお世話をしてくれてるの。
古代竜だけあって、推定数百歳のクロちゃんよりもずっと長生きしてる・・・・はず?
お花ちゃんて実際年齢幾つなのかしら?
鬱陶しかった瘴気は私とクロちゃんが浄化しつつ、森の外から誤って誰かが未浄化地帯に入らないように森の周辺には魔法で幻影と侵入防止の結界を常時発動させるようにしておいたわ。
私、魔力保持量はとんでもないので。
というか、しょっちゅう枯渇させてたら少しずつ内包する魔力量が増えてったのよね。
修行と環境の成果だわ。
そして半年ほど前かしら。
瘴気の濃さも一段落したから侵入防止の結界だけは一部解除したの。
外から見れば死の森らしい幻影はそのままにしてね。
私だってたまには街に繰り出してお酒飲んだり、美味しいお菓子食べたいんだもの。
今ではすっかり通称となった死の森を時々抜け出しては、街でストレス発散してるわ。
最近お花ちゃんとクロちゃんが本当に番って夫婦になったせいで相手してくれなくなったからじゃないわよ?
断じて寂しくも羨ましくもないんだから!
それに良い情報収集にもなるの。
本当よ?
クスン・・・・あ、涙が。
そうしたら今日、その一部からダーリンと愉快な仲間達が入って来ちゃったもんだから、私の夢ってどんだけ再現性が高いのって話よね。
まあ簡単だけどこれが私がここで悪の魔女を演じるに至るまでの経緯よ。
「それで、結局お前は何をやっている?」
あら、ダーリン(仮)のダンディボイスで現実世界に帰宅してしまったわ。
耳元で囁かれたら間違いなく腰砕けになっちゃう素敵ボイスね。
「うーん、そう、ねえ・・・・魔竜様の下僕?」
「冗談は・・・・」
「あら、冗談じゃないわよ?
だって私、昔から可愛い小動物が大好きだもの」
そう、私はすっかりミニサイズのクロちゃんの虜だもの!
ここを協力して浄化したのだって、あの子が可愛いからよ。
最近じゃお花ちゃんもミニサイズ化に成功して、赤白でお尻フリフリし合ってるのめちゃくちゃ可愛いのよ!
「はぁ」
あら、ダーリン(仮)てばこれ見よがしにため息なんて吐いてどうしたのかしら?
幸せが逃げちゃうわよ?
「ねえ、アイツ頭悪いの?
魔竜を可愛い小動物扱いしてない?」
何ですって、このシーフ。
「ええ、そう聞こえましたわ。
感性が狂ってますわね。
もしかして魔竜は魅了を使えるのでは・・・・」
ふん、私の方が良い乳してるんだからね、お嬢様もどきプリースト。
「いえ、そんなはずはないでしょう。
むしろ彼女が魔竜を操っているのではないでしょうか。
凶悪なほどの魔力を発していますから」
あなたが平凡過ぎるウィザードなだけじゃない。
あなた達ひそひそ話してるけど、ちゃんと聞こえてるわよ!
そんなあなた達には殺気と威圧に魔力を乗せてお見舞いしてやるわ!
「「「ひっ」」」
「ふふん。
あなた達、恐怖に打ち震えなさいな」
3人共短く悲鳴をあげてガタガタ震えたわ。
これがかの有名なざまあってやつね、きっと。
あら、ダーリン(仮)はやっぱり何のそのね。
さすが私や私の家族に鍛えられただけの事はあるじゃない。
「やめろ」
そう言って彼らを背に庇うようにして前に出て剣を構えた。
あぁ、そんなあなたも好き。
だけど・・・・。
「逆にあなた達は何をしにこんな所に来たのかしら?
自殺志願者?」
「俺達は国からの指名依頼により魔竜を討伐に来た。
邪魔するな、ミルティア」
夢を覆すのは難しいものね。
これから私は・・・・あなたの未来を変えるわ。
0
あなたにおすすめの小説
【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。
ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。
彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。
婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。
そして迎えた学園卒業パーティー。
ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。
ガッツポーズを決めるリリアンヌ。
そのままアレックスに飛び込むかと思いきや――
彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。
予言姫は最後に微笑む
あんど もあ
ファンタジー
ラズロ伯爵家の娘リリアは、幼い頃に伯爵家の危機を次々と予言し『ラズロの予言姫』と呼ばれているが、実は一度殺されて死に戻りをしていた。
二度目の人生では無事に家の危機を避けて、リリアも16歳。今宵はデビュタントなのだが、そこには……。
欠席魔の公爵令嬢、冤罪断罪も欠席す 〜メイリーン戦記〜
水戸直樹
ファンタジー
王太子との婚約――それは、彼に恋したからでも、権力のためでもなかった。
魔王乱立の時代。
王も公爵も外征に出ている王都で、公爵令嬢メイリーンは“地味な婚約者”として王城に現れる。
だが、王太子は初顔合わせに現れなかった。
にもかかわらず、記録に残ったのは「公爵令嬢の欠席」。
抗議はしない。
訂正もしない。
ただ一つ、欠席という事実だけを積み上げていく。
――それが、誰にとっての不合格なのか。
まだ、誰も気づいていない。
欠席から始まる、静かなるファンタジー戦記。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる