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144.舌鼓と戻ってから5
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「褒章は王家からすればある意味で好きに振る舞うグレインビル家への牽制でもあるのに、ギディ様は何がそんなに引っ掛かるんです?
貴族令嬢がデビュタント式に出席しない事を王家が暗に認めたのをどう取るかは意見が別れるところでしょう?」
これにはギディ様が驚く。
ついでに後ろの王子達は僕の言葉を理解するのにひそひそ話をしながら少し時間を要してる。
パキパキパキ。
あれ、ギディ様と後ろを分けるように氷の壁が····。
「騒がしいな。
鍛え足りないならまた俺の天使が喜ぶイカの生き餌にしてやろうか」
「「バルトス殿?!」」
素っ頓狂な声ってこういう声なのかな、ていう声を出して脱兎の如く王子達が走り出す。
アン様と向こうからこっそり見守ってたリューイさんも後を追った。
うん、2人共この数ヶ月で危険察知と逃げ足能力だけは高まったね。
「本当に、アリーはどこからそういう発想が生まれるんだろうね。
それも見えない何かのお導きかな」
僕の目の事を言ってるね。
「先人の知恵の詰まった本は私のバイブルです」
嘘ではないよ。
僕の趣味の1つは読書だからね。
「書簡の中身は気にならない?」
「あんなに台紙で角張ったお手紙の何を気にするんです?
未開封で父様の名前で送り返しました」
「なら口頭で伝えてもいい?」
「お断り····」
パキパキパキ。
デジャブ?
今度は僕とギディ様の間に氷の壁が····。
ついでにギディ様の姿が消えた。
と思ったら、一口焼きに手を伸ばしてた従兄様の所に転移してる。
あ、従兄様の持ってた紙袋ごと奪ってどっか行ったね。
ギディ様も大概だね。
「バルトス兄様、抱っこして。
2人共、本気の殺意は向けちゃダメ」
すぐに抱き上げてくれた金髪をよしよしする。
「アリー、僕も」
目線の位置に差し出された白金髪もよしよしだ。
「2人共、可愛い。
大好き」
ふふふ、2人がおっきくなっても僕にとっては可愛い家族だね。
「僕の所に直接来たなら正式な書簡じゃないよ。
それに5年後、2人共20才は軽く超えてる。
それまで相手がいないなんて事を周りの貴族が許すはずがないよ」
ふざけた釣書を非公式に送って来たのは誰の差し金なんだろうな。
「「そうだな(ね)」」
うんうん、2人共落ち着いてくれたみたいで何よりだ。
「それよりそろそろ従兄様をここに連れて来て?
海鮮リーベイ·リーパン、タコベイを受け取ってる!」
パラソルエリアはバルトス義兄様によって認識されにくいんだ。
「チッ、手間がかかるな」
「ほら、アリーおいで」
僕はレイヤード義兄様に移ると、バルトス義兄様はキョロキョロしてる従兄様を迎えに行った。
「アリー、帰ったら本当に家でじっとしててよ?」
「もちろんだよ、兄様。
体力が戻るのに1年はかかりそうだし、また1から体調を整え直さなきゃね。
蒔いた種が芽吹くのに数年はかかりそうだから、その間にね」
「アリー、危ない事には····」
「兄様、その為には周りがもっと強くなってくれないとね。
魔力や体力だけじゃなくて、智力も。
これから何年かすれば、次代達は何かしらの問題に直面していくよ。
彼らはまだまだ甘ちゃんだし、切り捨てる覚悟も、切り捨てない覚悟も、切り捨てられる覚悟も王族の立場にいながら足りない。
それに····見落としてる」
「教えてはくれないの?」
「僕は家族は必ず守るけど、甘やかしたいわけじゃないんだ。
それに期待してるし、何よりも家族だけは信じてる。
あと、ごめんね。
僕はどうしてもあの子を助けたい」
「だからあの熊を見逃した?」
義兄様の言葉に思わず苦笑してしまう。
気づいてたよね。
「僕達より、その子が大事?」
「同じだけ大事。
僕が狂わず····違うね。
僕はもうとっくに狂ってる。
僕には家族以外の人は盤の上の駒にしか見えない。
彼らの心情も含めて、駒をどうやって動かそうかと息をするように普通に考えそうになる。
だけど家族の側にいたいと思うから、それを外に出さないように抑えてる。
抑えられる程度で終われてるのは、あの子が300年支えてくれたからなんだ」
義兄様が顔を曇らせる。
やだなあ、そんなお顔にさせたいわけじゃないのに、言葉を続けてしまう。
「本当は今だって苦しいんだよ?
黒い感情はいつも僕を狂気に誘う。
あの子や家族がいなかったら、きっと僕はこの世界そのものを消すのすら躊躇わない。
僕は間違いなく世界を崩壊させられるくらいの力はあるんだもの」
魔力は無くても僕には前世の知識がある。
それに魔力0=魔法が使えないなんて、誰が決めたの?
神様って呼ばれてる彼はそんな事決めてないのに。
「アリー、お待たせ!」
義兄様に抱っこされたまま、爽やかなお声に振り返る。
うん、今日も義母様に似たお顔をありがとう。
従兄様は僕に笑顔を向けるバルトス義兄様を後ろに、取りに行ってくれてた物をテーブルに置いていく。
「ありがとう、従兄様!
抱っこして!」
「えっ、ちょっ、アリー?!」
その困った感じのお顔の角度が義母様みたいで大好き!
思わず従兄様に手を伸ばしたら、ちゃんと受け止めてくれた。
「「とりあえずあっちいこうか、ガウディ」」
義兄様達もお顔を近くで見たくなった?
2人共、圧のかかった笑顔も格好いいよ!
「何のとばっちり?!」
「今はダメ!
今はこのお顔は私の物だよ!」
とばっちりって、ちょっと義母様を恋しくなってひっついただけだよ。
従兄様ってばひどいなあ。
貴族令嬢がデビュタント式に出席しない事を王家が暗に認めたのをどう取るかは意見が別れるところでしょう?」
これにはギディ様が驚く。
ついでに後ろの王子達は僕の言葉を理解するのにひそひそ話をしながら少し時間を要してる。
パキパキパキ。
あれ、ギディ様と後ろを分けるように氷の壁が····。
「騒がしいな。
鍛え足りないならまた俺の天使が喜ぶイカの生き餌にしてやろうか」
「「バルトス殿?!」」
素っ頓狂な声ってこういう声なのかな、ていう声を出して脱兎の如く王子達が走り出す。
アン様と向こうからこっそり見守ってたリューイさんも後を追った。
うん、2人共この数ヶ月で危険察知と逃げ足能力だけは高まったね。
「本当に、アリーはどこからそういう発想が生まれるんだろうね。
それも見えない何かのお導きかな」
僕の目の事を言ってるね。
「先人の知恵の詰まった本は私のバイブルです」
嘘ではないよ。
僕の趣味の1つは読書だからね。
「書簡の中身は気にならない?」
「あんなに台紙で角張ったお手紙の何を気にするんです?
未開封で父様の名前で送り返しました」
「なら口頭で伝えてもいい?」
「お断り····」
パキパキパキ。
デジャブ?
今度は僕とギディ様の間に氷の壁が····。
ついでにギディ様の姿が消えた。
と思ったら、一口焼きに手を伸ばしてた従兄様の所に転移してる。
あ、従兄様の持ってた紙袋ごと奪ってどっか行ったね。
ギディ様も大概だね。
「バルトス兄様、抱っこして。
2人共、本気の殺意は向けちゃダメ」
すぐに抱き上げてくれた金髪をよしよしする。
「アリー、僕も」
目線の位置に差し出された白金髪もよしよしだ。
「2人共、可愛い。
大好き」
ふふふ、2人がおっきくなっても僕にとっては可愛い家族だね。
「僕の所に直接来たなら正式な書簡じゃないよ。
それに5年後、2人共20才は軽く超えてる。
それまで相手がいないなんて事を周りの貴族が許すはずがないよ」
ふざけた釣書を非公式に送って来たのは誰の差し金なんだろうな。
「「そうだな(ね)」」
うんうん、2人共落ち着いてくれたみたいで何よりだ。
「それよりそろそろ従兄様をここに連れて来て?
海鮮リーベイ·リーパン、タコベイを受け取ってる!」
パラソルエリアはバルトス義兄様によって認識されにくいんだ。
「チッ、手間がかかるな」
「ほら、アリーおいで」
僕はレイヤード義兄様に移ると、バルトス義兄様はキョロキョロしてる従兄様を迎えに行った。
「アリー、帰ったら本当に家でじっとしててよ?」
「もちろんだよ、兄様。
体力が戻るのに1年はかかりそうだし、また1から体調を整え直さなきゃね。
蒔いた種が芽吹くのに数年はかかりそうだから、その間にね」
「アリー、危ない事には····」
「兄様、その為には周りがもっと強くなってくれないとね。
魔力や体力だけじゃなくて、智力も。
これから何年かすれば、次代達は何かしらの問題に直面していくよ。
彼らはまだまだ甘ちゃんだし、切り捨てる覚悟も、切り捨てない覚悟も、切り捨てられる覚悟も王族の立場にいながら足りない。
それに····見落としてる」
「教えてはくれないの?」
「僕は家族は必ず守るけど、甘やかしたいわけじゃないんだ。
それに期待してるし、何よりも家族だけは信じてる。
あと、ごめんね。
僕はどうしてもあの子を助けたい」
「だからあの熊を見逃した?」
義兄様の言葉に思わず苦笑してしまう。
気づいてたよね。
「僕達より、その子が大事?」
「同じだけ大事。
僕が狂わず····違うね。
僕はもうとっくに狂ってる。
僕には家族以外の人は盤の上の駒にしか見えない。
彼らの心情も含めて、駒をどうやって動かそうかと息をするように普通に考えそうになる。
だけど家族の側にいたいと思うから、それを外に出さないように抑えてる。
抑えられる程度で終われてるのは、あの子が300年支えてくれたからなんだ」
義兄様が顔を曇らせる。
やだなあ、そんなお顔にさせたいわけじゃないのに、言葉を続けてしまう。
「本当は今だって苦しいんだよ?
黒い感情はいつも僕を狂気に誘う。
あの子や家族がいなかったら、きっと僕はこの世界そのものを消すのすら躊躇わない。
僕は間違いなく世界を崩壊させられるくらいの力はあるんだもの」
魔力は無くても僕には前世の知識がある。
それに魔力0=魔法が使えないなんて、誰が決めたの?
神様って呼ばれてる彼はそんな事決めてないのに。
「アリー、お待たせ!」
義兄様に抱っこされたまま、爽やかなお声に振り返る。
うん、今日も義母様に似たお顔をありがとう。
従兄様は僕に笑顔を向けるバルトス義兄様を後ろに、取りに行ってくれてた物をテーブルに置いていく。
「ありがとう、従兄様!
抱っこして!」
「えっ、ちょっ、アリー?!」
その困った感じのお顔の角度が義母様みたいで大好き!
思わず従兄様に手を伸ばしたら、ちゃんと受け止めてくれた。
「「とりあえずあっちいこうか、ガウディ」」
義兄様達もお顔を近くで見たくなった?
2人共、圧のかかった笑顔も格好いいよ!
「何のとばっちり?!」
「今はダメ!
今はこのお顔は私の物だよ!」
とばっちりって、ちょっと義母様を恋しくなってひっついただけだよ。
従兄様ってばひどいなあ。
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