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157.ピタの実
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「ダンニョルさんからカハイやヤッツを置いてると聞いてうかがいました、とここの人に伝えてくれますか?」
僕達は到着した南のブースで可愛いお手伝いさんをしてくれている子供の1人に取り次ぎをお願いする。
ブース内の商品を見渡すと、ヤッツの他にも見た事あるような、ないような調味料らしき物も陳列している。
「あんたらか、倅の紹介っつうのは」
きょろきょろと物珍しそうに見回してた僕達の後ろから明るく声をかけてきたのはカンガルー属のおじさんだった。
振り返るとニカッと豪快に笑う、年を取って貫禄が増したダンニョルさんを彷彿とさせる筋肉質なおじさんが立っている。
倅って事は、お父さんが南の商会長さんだったのか。
「初めまして!
そうなの!
ヤッツとカハイ、あとグリッゲンに使われてた香辛料も欲しいんだ!
調理方法も教えて欲しいな!」
「おう!
まかせろ!
後ろの坊っちゃん達はお仲間か?」
「知り合いだよ。
変な人にからまれてたのを助けてもらったついでに送ってもらったんだ」
「変な人?
そういや西のブースでどっかの国の王子と取り巻きがつまんねえ因縁つけて暴れた上に、王子が消えたっつってついさっきそこの商会長からも連絡が来てたな」
その言葉にどっかの国の第1王子が顔を強ばらせる。
「確か肌が小麦色っつってたが、坊っちゃん····」
ジロリと王子の顔を舐めるように見た。
「ふふふ、この人は違うよ。
僕達····あ、お化粧剥げてたんだった」
少し前に汗かいて拭ってたんだったの忘れてた。
一応令嬢のはしくれだものね。
仕方ないから口調を改めよう。
「私の事、その王子から助けてくれたのがこの人達だったの」
「そうか!
ところで嬢ちゃん、もしかしてあそこの商会長と知り合いか?
白銀髪の女の子が男装して来たらよろしくして欲しいって言伝てあったんだよ」
「そうなんですね。
本当はウィンスさんも一緒にこちらに来る予定だったんですが、誰かさん達が暴れたせいで別行動になったんです」
「なるほどな!
にしてもあのウィンスがわざわざ頼んでくるんだ。
俺も失礼のねえようにしねえとな!」
がははと豪快に笑うカンガルーおじさん。
力強く揺れる尻尾が素敵だね。
それよりもウィンスさんてば初めて会った時から素質は充分だったけど、ここ数年で気遣いのできるジェントルに成長したんだよ。
少しずつ周辺国の富裕層や貴族とのご縁が増えてきてたから、僕のお手製マナーブックをプレゼントした甲斐があったってものだよ。
カイヤさんのブースでも自然にエスコートしてくれてたし、今や押しも押されぬ西の代表を務める商会長様だね!
「ただの個人的なお買い物なので、普通に接客して下さいね!
それより色々と南国の商品を知りたいです!」
ニコニコ、ハキハキと話す。
「へへ、嬢ちゃん、こういう場所での買い物慣れしてんな!
よっしゃ!
おじさんが色々教えっから、そっち座ってくれ!
おい、冷したピタジュースがあっただろ。
それ持ってきてくれっか?」
僕達を奥の席に案内しながらお手伝いの子供に指示を出す。
小さなお手伝いさんはパタパタと奥に走っていく。
言葉は商人っぽい、少し乱暴な言葉だけど、かがんで目線合わせたり、口調は優しいから威圧感はないはずだよ。
おじさんは案内だけしたらあっちでトレーを片手に幾つか商品を見繕ってくれてる。
「お待たせしました!」
先に僕達の席に来たのは小さなお手伝いさん。
ちょっと短めの薄茶の尻尾が特徴的な猫耳の女の子だったけど、お触りはもちろん致しません!
ウィンスさんから連絡来てたなら、いつ義兄様達が登場するかわからないもの。
見られて困る事はしないに限る。
目の前に並ぶコップは全部で3つ。
コップの中身はよく冷えた甘い香りの薄黄色をした半透明のジュースで席に座る僕、王子、そして王子の後ろに立つリューイさんのだ。
ヤミーは妖精姿で王子の肩に止まってるけど、僕達以外には見えてない。
「アリーは随分とこ慣れているが、こういう場には自らよく来るのか?
てっきり商人達とのやり取りを家族の誰かがしてから、信用できる者をアリーに紹介していると思っていた」
多分こういうやり取りに慣れていなかった隣の王子がこそこそと話しかけてくる。
ずっと無言だったものね。
もしかして彼はカイヤさんやウィンスさんがある程度有名になってから僕の家族を通して仲良くなったとでも思ってたのかな?
確かに普通の貴族令嬢はそういうパターンでしか商人と仲良くなる機会がほとんどないし、取引先には僕の事をあまり口外しないようにお願いしてるから知らなくても当然か。
「商業祭には昨年以外、ほぼ毎年来てますから」
「そうか。
ここにこうしているという事は、昨年と比べて体調が安定しているのだろう?
もう動き回れるくらいに回復したのだな」
王子がほっとした顔をする。
あの誘拐事件の後辺境の地で体を鍛える事に目覚めたのか、会わなかったここ1年の間に体が逞しくなったように見える。
だけどそういうお顔するとまだまだ少年なんだなってしみじみ感じちゃうね。
確かに昨年は自分の大事なその指輪を僕に貸してくれて、ヤミーが僕に癒しの力を使ってくれたくらいには少しばかり生死をさ迷ってたものね。
ずっと心配してくれてたのかな?
「そうですね。
まだ無理はできませんが、ここに来るのを家族が実力行使で止めない程度には」
ちょっとお茶を濁す。
もちろん最初反対はされたし、予想通りとはいえこっそり監視はしてたけどね。
僕の家族は心配症だもの。
ウィンスさんやダンニョルさんのケモ耳と尻尾触らなくて良かったよ。
「待たせたな!
それ、甘くて旨い南国の果物搾ったやつだから飲んでみてくれ!」
おっと、おじさんの事忘れてた。
そう言って僕達の前に座ったのはもちろんカンガルーおじさんだよ。
商品の幾つかをトレーから机に並べていく。
お言葉に甘えて僕と王子はジュースを一口。
リューイさんは護衛中だから受け取らなかった。
後でヤミーがこっそり飲むんじゃないのかな。
「甘くて美味しい!」
「甘酸っぱくて旨いな!」
口々に絶賛する。
これ、ピーチパインジュース?!
甘い中に酸味もあって、香りがとっても芳醇!
桃とパイナップルが合わさった味がする!
でもどんな果物なんだろ?
おじさんが並べてるうちの1つ?
僕達の感想に気を良くしたおじさんもニコニコしてる。
「これがピタの実だ」
そう言って見せてくれたのは····あれ、小ぶりな卵の形をした所々緑の鱗風の葉っぱがついた赤い実····あれ、ドラゴンフルーツじゃないの?!
僕達は到着した南のブースで可愛いお手伝いさんをしてくれている子供の1人に取り次ぎをお願いする。
ブース内の商品を見渡すと、ヤッツの他にも見た事あるような、ないような調味料らしき物も陳列している。
「あんたらか、倅の紹介っつうのは」
きょろきょろと物珍しそうに見回してた僕達の後ろから明るく声をかけてきたのはカンガルー属のおじさんだった。
振り返るとニカッと豪快に笑う、年を取って貫禄が増したダンニョルさんを彷彿とさせる筋肉質なおじさんが立っている。
倅って事は、お父さんが南の商会長さんだったのか。
「初めまして!
そうなの!
ヤッツとカハイ、あとグリッゲンに使われてた香辛料も欲しいんだ!
調理方法も教えて欲しいな!」
「おう!
まかせろ!
後ろの坊っちゃん達はお仲間か?」
「知り合いだよ。
変な人にからまれてたのを助けてもらったついでに送ってもらったんだ」
「変な人?
そういや西のブースでどっかの国の王子と取り巻きがつまんねえ因縁つけて暴れた上に、王子が消えたっつってついさっきそこの商会長からも連絡が来てたな」
その言葉にどっかの国の第1王子が顔を強ばらせる。
「確か肌が小麦色っつってたが、坊っちゃん····」
ジロリと王子の顔を舐めるように見た。
「ふふふ、この人は違うよ。
僕達····あ、お化粧剥げてたんだった」
少し前に汗かいて拭ってたんだったの忘れてた。
一応令嬢のはしくれだものね。
仕方ないから口調を改めよう。
「私の事、その王子から助けてくれたのがこの人達だったの」
「そうか!
ところで嬢ちゃん、もしかしてあそこの商会長と知り合いか?
白銀髪の女の子が男装して来たらよろしくして欲しいって言伝てあったんだよ」
「そうなんですね。
本当はウィンスさんも一緒にこちらに来る予定だったんですが、誰かさん達が暴れたせいで別行動になったんです」
「なるほどな!
にしてもあのウィンスがわざわざ頼んでくるんだ。
俺も失礼のねえようにしねえとな!」
がははと豪快に笑うカンガルーおじさん。
力強く揺れる尻尾が素敵だね。
それよりもウィンスさんてば初めて会った時から素質は充分だったけど、ここ数年で気遣いのできるジェントルに成長したんだよ。
少しずつ周辺国の富裕層や貴族とのご縁が増えてきてたから、僕のお手製マナーブックをプレゼントした甲斐があったってものだよ。
カイヤさんのブースでも自然にエスコートしてくれてたし、今や押しも押されぬ西の代表を務める商会長様だね!
「ただの個人的なお買い物なので、普通に接客して下さいね!
それより色々と南国の商品を知りたいです!」
ニコニコ、ハキハキと話す。
「へへ、嬢ちゃん、こういう場所での買い物慣れしてんな!
よっしゃ!
おじさんが色々教えっから、そっち座ってくれ!
おい、冷したピタジュースがあっただろ。
それ持ってきてくれっか?」
僕達を奥の席に案内しながらお手伝いの子供に指示を出す。
小さなお手伝いさんはパタパタと奥に走っていく。
言葉は商人っぽい、少し乱暴な言葉だけど、かがんで目線合わせたり、口調は優しいから威圧感はないはずだよ。
おじさんは案内だけしたらあっちでトレーを片手に幾つか商品を見繕ってくれてる。
「お待たせしました!」
先に僕達の席に来たのは小さなお手伝いさん。
ちょっと短めの薄茶の尻尾が特徴的な猫耳の女の子だったけど、お触りはもちろん致しません!
ウィンスさんから連絡来てたなら、いつ義兄様達が登場するかわからないもの。
見られて困る事はしないに限る。
目の前に並ぶコップは全部で3つ。
コップの中身はよく冷えた甘い香りの薄黄色をした半透明のジュースで席に座る僕、王子、そして王子の後ろに立つリューイさんのだ。
ヤミーは妖精姿で王子の肩に止まってるけど、僕達以外には見えてない。
「アリーは随分とこ慣れているが、こういう場には自らよく来るのか?
てっきり商人達とのやり取りを家族の誰かがしてから、信用できる者をアリーに紹介していると思っていた」
多分こういうやり取りに慣れていなかった隣の王子がこそこそと話しかけてくる。
ずっと無言だったものね。
もしかして彼はカイヤさんやウィンスさんがある程度有名になってから僕の家族を通して仲良くなったとでも思ってたのかな?
確かに普通の貴族令嬢はそういうパターンでしか商人と仲良くなる機会がほとんどないし、取引先には僕の事をあまり口外しないようにお願いしてるから知らなくても当然か。
「商業祭には昨年以外、ほぼ毎年来てますから」
「そうか。
ここにこうしているという事は、昨年と比べて体調が安定しているのだろう?
もう動き回れるくらいに回復したのだな」
王子がほっとした顔をする。
あの誘拐事件の後辺境の地で体を鍛える事に目覚めたのか、会わなかったここ1年の間に体が逞しくなったように見える。
だけどそういうお顔するとまだまだ少年なんだなってしみじみ感じちゃうね。
確かに昨年は自分の大事なその指輪を僕に貸してくれて、ヤミーが僕に癒しの力を使ってくれたくらいには少しばかり生死をさ迷ってたものね。
ずっと心配してくれてたのかな?
「そうですね。
まだ無理はできませんが、ここに来るのを家族が実力行使で止めない程度には」
ちょっとお茶を濁す。
もちろん最初反対はされたし、予想通りとはいえこっそり監視はしてたけどね。
僕の家族は心配症だもの。
ウィンスさんやダンニョルさんのケモ耳と尻尾触らなくて良かったよ。
「待たせたな!
それ、甘くて旨い南国の果物搾ったやつだから飲んでみてくれ!」
おっと、おじさんの事忘れてた。
そう言って僕達の前に座ったのはもちろんカンガルーおじさんだよ。
商品の幾つかをトレーから机に並べていく。
お言葉に甘えて僕と王子はジュースを一口。
リューイさんは護衛中だから受け取らなかった。
後でヤミーがこっそり飲むんじゃないのかな。
「甘くて美味しい!」
「甘酸っぱくて旨いな!」
口々に絶賛する。
これ、ピーチパインジュース?!
甘い中に酸味もあって、香りがとっても芳醇!
桃とパイナップルが合わさった味がする!
でもどんな果物なんだろ?
おじさんが並べてるうちの1つ?
僕達の感想に気を良くしたおじさんもニコニコしてる。
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