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175.南国リー
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「ついでなので、南国にある香辛料を使って色と辛さの違いを出してみました。
レシピはまた後で渡しますが、グリッゲンとの大きな違いは····」
僕は3種類のグリッゲンを眺めてびっくりしてる面々にそれぞれの特徴を説明していく。
もちろん義兄様達はすでに試食済みだよ。
青唐辛子の代わりに赤唐辛子を使ったのがレッドカレーで、生のまま使ったんだ。
ヨンニョルさんは生の香辛料やハーブにこだわりがありそうだったからね。
辛みを抑えるなら乾燥させてる方がいいけど、代わりに風味は少し落ちる。
痺れる類いの辛さがあるけど、青唐辛子よりも辛みは少ない。
先に熱すると更に辛くなるから、どうするかはヨンニョルさんが決めればいいんじゃないかな。
イエローカレーはリーに似てる。
それもそのはず、使う香辛料が同じものがいくつかあるんだ。
赤唐辛子の中でも辛さがマイルドなものを少し使ってみたんだけど、こっちは乾燥させたものを使ったよ。
ターメリックを入れて色の違いを大きく出してる。
あっちの世界のタイカレーそのままだけど、こっちの食材に合わせてうちの厳つい料理人達と試行錯誤したんだ。
爽やかさをプラスするのに柑橘系の果物や葉っぱなんかも追加してみた。
もちろんそれもレシピには書いてるよ。
「赤色のグリッゲンの辛みは痺れる感じがするね。
私はこっちの方が好みだよ」
「この風味は東の諸国で栽培される辛赤カコに似てるね。
痺れる辛さが特徴なんだよ」
「俺は定番のグリッゲンの方がいいな。
爽やかな辛さが好みだ」
ギディ様とカイヤさんはレッドカレー、従兄様はグリーンカレーだね。
義兄様達もそうだし、血縁者同士で好みって似るのかな?
「俺はこの黄色のグリッゲンがいい。
リーに似てるが、このヤッツの甘みと爽やかさが合う。
それにそこまで辛くないのが安心する」
うん、ルド様とギディ様は兄弟でも好みが違うみたいだ。
「わかる!
こっちは確かにリーに似てるが、爽やかさとヤッツの甘みが南国を思い出させる。
私もこちらがいい」
(僕も黄色がいい!
アリー、美味しいね!)
ゼスト様と意気投合って事は、職種が王子だと似るのかな?
王子が職種かどうかは置いとくけど。
手の平サイズの闇の精霊さんも大絶賛してくれる。
はしゃいでピョンピョン跳んでるの可愛いね。
「これ、3色グリッゲン、いや、もう少し名前は考えた方がいいけど、南国リーってので浸透させられるかも。
うちのリーの普及にも一役買ってくれそうだし、ちょっと後で話し合わない?」
「そうだな!
味の改良はもう少し必要かもしれねえが、これなら国内でももっと流行りそうだ!
それにベイとの相性がこんなにいいとは思わなかったぜ!」
「いい話だね!
うちの商会で扱う辛カコやベイが必要だったらいつでも言っとくれよ!」
「おう!
後でちょっと3商会で話し合おうじゃねえか!」
おっと、商会長トリオが意気投合した!
「何だか笑顔に凄みを感じる····」
「時々する兄上の微笑みに似て····いや、兄上、何でもない!」
王子達がこそこそ話してれば、ギディ様の方を同時に向いてビクッとしたね。
「どうしたのかな、ルド?
私は何も言ってないよ?」
「多分今のその顔だと思うよ、ギディ様」
ギディ様と従兄様の長男組も仲いいね。
僕の義兄様達は僕を挟んで時々なでなでしてくれるけど、やっぱり会話には入らないみたい。
と思って義兄様達とにこにこ微笑み合ってたら、視界の端で僕のできる専属侍女であるニーアが角に設置してる仮の給仕台の上でシャカシャカしてた。
給仕係が出来上がった物を商会長さんの方から置いていく。
「これはあのミィだね。
アリーちゃんがあの侍女さんに指導したのかい?」
「はい。
といってもニーアは1度見ただけで覚えてくれました。
試食用のグリッゲンは皆さん食べ終わったようなので、まずはお口直ししてください」
そう、抹茶だよ。
「これはミィなのか?!
俺の知る物と違うぞ」
「甘みもあるし、あの渋みがほとんどないのだな。
私はこちらのミィもありだと思う」
(これ甘いしあわあわしてて楽しいね!)
「これ····カイヤさん!」
「ああ、アリー嬢のおめがねに叶った商品ができたみたいなんだよ!
今度このミィの話をしようじゃないか!」
ルド様とゼスト様が味に驚けば、従兄様とカイヤさんが笑い合う。
闇の精霊さんてば、緑のお髭ができてるよ。
「ミィってあの苦い茶だろ?
これは全然違うぞ?」
「うん、俺達獣人でも飲めるミィを開発したんだって。
グリッゲンを食べた後なのにさっぱりするね」
「確かにグリッゲンはリーより食べた後の口の中に残る独特の香りが強いからね。
ミィが特に苦手な獣人にもいいし、口臭を気にするご婦人方にもいい口直しになるかもね」
ヨンニョルさんもミィを飲んだ事あったんだね。
ウィンスさんもミィは苦手なんだよ。
でも確かにギディ様も言うようにグリッゲンの香辛料やフレッシュハーブは独特の香りと胃を刺激するから貴族婦人には後味が気になるところだよね。
抹茶の緑茶成分には消臭効果もあるから少しは和らぐはずだよ。
でも僕はもう少し後に出すあの黒いジュースが一番効果的だと思ってるよ。
自分が飲みたいだけだけど。
「それではそろそろお口直しのお菓子の試食に移りますね」
ひとしきり口の中が落ち着いた頃合いを見計らって声をかけた。
やっとデザートの出番だ!
レシピはまた後で渡しますが、グリッゲンとの大きな違いは····」
僕は3種類のグリッゲンを眺めてびっくりしてる面々にそれぞれの特徴を説明していく。
もちろん義兄様達はすでに試食済みだよ。
青唐辛子の代わりに赤唐辛子を使ったのがレッドカレーで、生のまま使ったんだ。
ヨンニョルさんは生の香辛料やハーブにこだわりがありそうだったからね。
辛みを抑えるなら乾燥させてる方がいいけど、代わりに風味は少し落ちる。
痺れる類いの辛さがあるけど、青唐辛子よりも辛みは少ない。
先に熱すると更に辛くなるから、どうするかはヨンニョルさんが決めればいいんじゃないかな。
イエローカレーはリーに似てる。
それもそのはず、使う香辛料が同じものがいくつかあるんだ。
赤唐辛子の中でも辛さがマイルドなものを少し使ってみたんだけど、こっちは乾燥させたものを使ったよ。
ターメリックを入れて色の違いを大きく出してる。
あっちの世界のタイカレーそのままだけど、こっちの食材に合わせてうちの厳つい料理人達と試行錯誤したんだ。
爽やかさをプラスするのに柑橘系の果物や葉っぱなんかも追加してみた。
もちろんそれもレシピには書いてるよ。
「赤色のグリッゲンの辛みは痺れる感じがするね。
私はこっちの方が好みだよ」
「この風味は東の諸国で栽培される辛赤カコに似てるね。
痺れる辛さが特徴なんだよ」
「俺は定番のグリッゲンの方がいいな。
爽やかな辛さが好みだ」
ギディ様とカイヤさんはレッドカレー、従兄様はグリーンカレーだね。
義兄様達もそうだし、血縁者同士で好みって似るのかな?
「俺はこの黄色のグリッゲンがいい。
リーに似てるが、このヤッツの甘みと爽やかさが合う。
それにそこまで辛くないのが安心する」
うん、ルド様とギディ様は兄弟でも好みが違うみたいだ。
「わかる!
こっちは確かにリーに似てるが、爽やかさとヤッツの甘みが南国を思い出させる。
私もこちらがいい」
(僕も黄色がいい!
アリー、美味しいね!)
ゼスト様と意気投合って事は、職種が王子だと似るのかな?
王子が職種かどうかは置いとくけど。
手の平サイズの闇の精霊さんも大絶賛してくれる。
はしゃいでピョンピョン跳んでるの可愛いね。
「これ、3色グリッゲン、いや、もう少し名前は考えた方がいいけど、南国リーってので浸透させられるかも。
うちのリーの普及にも一役買ってくれそうだし、ちょっと後で話し合わない?」
「そうだな!
味の改良はもう少し必要かもしれねえが、これなら国内でももっと流行りそうだ!
それにベイとの相性がこんなにいいとは思わなかったぜ!」
「いい話だね!
うちの商会で扱う辛カコやベイが必要だったらいつでも言っとくれよ!」
「おう!
後でちょっと3商会で話し合おうじゃねえか!」
おっと、商会長トリオが意気投合した!
「何だか笑顔に凄みを感じる····」
「時々する兄上の微笑みに似て····いや、兄上、何でもない!」
王子達がこそこそ話してれば、ギディ様の方を同時に向いてビクッとしたね。
「どうしたのかな、ルド?
私は何も言ってないよ?」
「多分今のその顔だと思うよ、ギディ様」
ギディ様と従兄様の長男組も仲いいね。
僕の義兄様達は僕を挟んで時々なでなでしてくれるけど、やっぱり会話には入らないみたい。
と思って義兄様達とにこにこ微笑み合ってたら、視界の端で僕のできる専属侍女であるニーアが角に設置してる仮の給仕台の上でシャカシャカしてた。
給仕係が出来上がった物を商会長さんの方から置いていく。
「これはあのミィだね。
アリーちゃんがあの侍女さんに指導したのかい?」
「はい。
といってもニーアは1度見ただけで覚えてくれました。
試食用のグリッゲンは皆さん食べ終わったようなので、まずはお口直ししてください」
そう、抹茶だよ。
「これはミィなのか?!
俺の知る物と違うぞ」
「甘みもあるし、あの渋みがほとんどないのだな。
私はこちらのミィもありだと思う」
(これ甘いしあわあわしてて楽しいね!)
「これ····カイヤさん!」
「ああ、アリー嬢のおめがねに叶った商品ができたみたいなんだよ!
今度このミィの話をしようじゃないか!」
ルド様とゼスト様が味に驚けば、従兄様とカイヤさんが笑い合う。
闇の精霊さんてば、緑のお髭ができてるよ。
「ミィってあの苦い茶だろ?
これは全然違うぞ?」
「うん、俺達獣人でも飲めるミィを開発したんだって。
グリッゲンを食べた後なのにさっぱりするね」
「確かにグリッゲンはリーより食べた後の口の中に残る独特の香りが強いからね。
ミィが特に苦手な獣人にもいいし、口臭を気にするご婦人方にもいい口直しになるかもね」
ヨンニョルさんもミィを飲んだ事あったんだね。
ウィンスさんもミィは苦手なんだよ。
でも確かにギディ様も言うようにグリッゲンの香辛料やフレッシュハーブは独特の香りと胃を刺激するから貴族婦人には後味が気になるところだよね。
抹茶の緑茶成分には消臭効果もあるから少しは和らぐはずだよ。
でも僕はもう少し後に出すあの黒いジュースが一番効果的だと思ってるよ。
自分が飲みたいだけだけど。
「それではそろそろお口直しのお菓子の試食に移りますね」
ひとしきり口の中が落ち着いた頃合いを見計らって声をかけた。
やっとデザートの出番だ!
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