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313.怪我の経緯に東の商会長に悪魔達の妹〜ガウディードside
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『どうやって怪我したか?
そんなの恥ずかしいから秘密!』
グレインビルの悪魔達が、溺愛する家族に怪我をさせるのは絶対に良しとしない。
にも関わらず怪我をしたんだから、理由を知りたくなるのは当然だろ?
帰国したアリーに聞いたら怪我は自爆。
こればっかりはあのグレインビルも予想外だったみたいだ。
さすがアリーだね。
でも状況を詳しく聞いても、こんな風に可愛らしく断られてしまう。
義兄達にも秘密で通したらしいよ。
俺のこのあざとい角度の顔でのお願いにも絆されてくれなかった。
まあ今ほど親密では無かったけど、赤子の時から定期的に見てきたからこそ察するものはあるけどね。
うちの従妹は時々妙にそそっかしいんだ。
それにあり得ないアクシデントに見舞われる事も多い。
何だろう····良くも悪くも引きが強いって言うのかな?
つまり照れるって事は、そういう事なんじゃないかと勝手に推察してる。
アリー誘拐の発端となったヒュイルグ国の元王太子の起こした反乱は、早い段階でヒュイルグ国が大々的に粛清を行うと公表していた。
国として揺らぎかねない事態は、しかし最短で鎮圧された。
その上あの国周辺の国々との連携を見せつけ、更に強固にしたような印象を与えたから、むしろプラスに働いたんじゃないかな。
海を挟んだ隣国となるわが国の次期公爵である俺も、当然その情報は早くに掴んでいたよ。
だからこそ大した問題もなく、レイヤードもいるしアリーは何事もなくあの国で過ごしていると思いこんでいたんだ。
ちょうどうちの国の第2王子まで渡航したし、滞在延長はそのせいだろうくらいにしか考えていなかった。
何なら新しい商品を作ったり発見したりしているのかもしれないと期待すらしていた自分が今では痛い男に思えて何だかいたたまれない。
まったく、この子が赤子の頃から虚弱体質なのを目の当たりにしている従兄様としては、死にかけたって情報が入ってきた時から帰国して顔を直接見るまで安心できなかったんだからね。
ちなみにアリー自身に関した情報源は東の商会長のカイヤだ。
俺に教えてくれたのは、従弟のバルトスがあの国に渡航する直前だったかな。
カイヤがアリーの了承を受けてからだった。
でもカイヤがその情報を掴んだのはアリーが誘拐されて数日しか経っていなかった頃なんじゃないかと疑っている。
何せあの冬の最北端の国に、普通に商団引き連れて入国しようとしてたのがちょうどその時期だ。
結局はこれまたアリーの義父である叔父上が止めて断念したみたいだけど。
カイヤの情報収集力といざっていう時の思い切りの良さが怖すぎる。
あと、どんだけアリーを気に入ってるんだ。
カイヤの母国である東の国、ジャガンダ国は遠国という事もあったし、元々は10年ほど前まで鎖国政策を取っていた。
その名残りで今でも国主、まあこっちで言えば国王の事なんだけど、諸外国で顔を知る者はいないらしい。
謁見しても御簾って呼ばれるカーテンや衝立で姿を隠しているんだ。
とにかく国の中枢に潜れば潜るほど秘密主義で、あの国の影は他国より一歩抜きん出た実力者揃いだってのは有名な話だったりする。
秘密事にはとにかく口が固いし、慎重な国民性が特徴で、カイヤも肝っ玉母さんみたいな印象を与えておきながら、実は隙がない。
『従姉様にはジャガンダ国で東の商会のカイヤ会長と共同でしていただきたい事があるの。
執念深くて諦めの悪い従姉様にぴったりのお仕事だよ』
母上、いや、フォンデアス公爵夫人がクラウディア=フォンデアスの正真正銘の放逐を了承した時、初めてアリーは教えてくれた。
うちが縁を切って行方不明扱いとしてその存在を消すのに同意するような、性格の捻くれた猪突猛進タイプのドン引き令嬢だった妹をカイヤが引き取ってくれたという事だ。
いくらアリーの口利きがあったからとは言っても、カイヤはこの時アリーに次ぐフォンデアス公爵家の恩人となったのは言うまでもない。
もし引き取り手がカイヤでなければ、きっとフォンデアス公爵家が、いや、公爵夫人がクラウディア=フォンデアスを言葉そのままに抹消した可能性は十分にある。
娘への母の愛情より公爵夫人としての非情を取るのが母上だ。
口利きしてくれたアリーからの情報ではカイヤ直々に色々と矯正してくれ、恐らく何かしらの後見役も担ってくれている。
兄としては感謝しかない。
そんなカイヤからもたらされた、アリーに関わる情報を疑う理由は俺にはない。
正直妹の事もカイヤに直接聞いてみたいけど、妹が表舞台に戻ってきたとしても俺達フォンデアス公爵家が関わる事は2度とない。
分家筋とはいえ他領にあたるコード伯爵と絡めて書類でそう約束した以上、自分から聞くつもりは今後もない。
何よりグレインビル家の悪魔達が溺愛する悪魔使いとの直接の約束だ。
決して反故にはできない。
恐ろし過ぎる。
アリーだって義理家族が自分を大切にするのと同様かそれ以上に、自分の家族を何よりも大切にし、重く溺愛している。
家族が絡むと特に強かさと腹黒さが際立つ従妹は、血が繋がっていなくともグレインビルの悪魔達の正真正銘の妹だと思っている。
そんなの恥ずかしいから秘密!』
グレインビルの悪魔達が、溺愛する家族に怪我をさせるのは絶対に良しとしない。
にも関わらず怪我をしたんだから、理由を知りたくなるのは当然だろ?
帰国したアリーに聞いたら怪我は自爆。
こればっかりはあのグレインビルも予想外だったみたいだ。
さすがアリーだね。
でも状況を詳しく聞いても、こんな風に可愛らしく断られてしまう。
義兄達にも秘密で通したらしいよ。
俺のこのあざとい角度の顔でのお願いにも絆されてくれなかった。
まあ今ほど親密では無かったけど、赤子の時から定期的に見てきたからこそ察するものはあるけどね。
うちの従妹は時々妙にそそっかしいんだ。
それにあり得ないアクシデントに見舞われる事も多い。
何だろう····良くも悪くも引きが強いって言うのかな?
つまり照れるって事は、そういう事なんじゃないかと勝手に推察してる。
アリー誘拐の発端となったヒュイルグ国の元王太子の起こした反乱は、早い段階でヒュイルグ国が大々的に粛清を行うと公表していた。
国として揺らぎかねない事態は、しかし最短で鎮圧された。
その上あの国周辺の国々との連携を見せつけ、更に強固にしたような印象を与えたから、むしろプラスに働いたんじゃないかな。
海を挟んだ隣国となるわが国の次期公爵である俺も、当然その情報は早くに掴んでいたよ。
だからこそ大した問題もなく、レイヤードもいるしアリーは何事もなくあの国で過ごしていると思いこんでいたんだ。
ちょうどうちの国の第2王子まで渡航したし、滞在延長はそのせいだろうくらいにしか考えていなかった。
何なら新しい商品を作ったり発見したりしているのかもしれないと期待すらしていた自分が今では痛い男に思えて何だかいたたまれない。
まったく、この子が赤子の頃から虚弱体質なのを目の当たりにしている従兄様としては、死にかけたって情報が入ってきた時から帰国して顔を直接見るまで安心できなかったんだからね。
ちなみにアリー自身に関した情報源は東の商会長のカイヤだ。
俺に教えてくれたのは、従弟のバルトスがあの国に渡航する直前だったかな。
カイヤがアリーの了承を受けてからだった。
でもカイヤがその情報を掴んだのはアリーが誘拐されて数日しか経っていなかった頃なんじゃないかと疑っている。
何せあの冬の最北端の国に、普通に商団引き連れて入国しようとしてたのがちょうどその時期だ。
結局はこれまたアリーの義父である叔父上が止めて断念したみたいだけど。
カイヤの情報収集力といざっていう時の思い切りの良さが怖すぎる。
あと、どんだけアリーを気に入ってるんだ。
カイヤの母国である東の国、ジャガンダ国は遠国という事もあったし、元々は10年ほど前まで鎖国政策を取っていた。
その名残りで今でも国主、まあこっちで言えば国王の事なんだけど、諸外国で顔を知る者はいないらしい。
謁見しても御簾って呼ばれるカーテンや衝立で姿を隠しているんだ。
とにかく国の中枢に潜れば潜るほど秘密主義で、あの国の影は他国より一歩抜きん出た実力者揃いだってのは有名な話だったりする。
秘密事にはとにかく口が固いし、慎重な国民性が特徴で、カイヤも肝っ玉母さんみたいな印象を与えておきながら、実は隙がない。
『従姉様にはジャガンダ国で東の商会のカイヤ会長と共同でしていただきたい事があるの。
執念深くて諦めの悪い従姉様にぴったりのお仕事だよ』
母上、いや、フォンデアス公爵夫人がクラウディア=フォンデアスの正真正銘の放逐を了承した時、初めてアリーは教えてくれた。
うちが縁を切って行方不明扱いとしてその存在を消すのに同意するような、性格の捻くれた猪突猛進タイプのドン引き令嬢だった妹をカイヤが引き取ってくれたという事だ。
いくらアリーの口利きがあったからとは言っても、カイヤはこの時アリーに次ぐフォンデアス公爵家の恩人となったのは言うまでもない。
もし引き取り手がカイヤでなければ、きっとフォンデアス公爵家が、いや、公爵夫人がクラウディア=フォンデアスを言葉そのままに抹消した可能性は十分にある。
娘への母の愛情より公爵夫人としての非情を取るのが母上だ。
口利きしてくれたアリーからの情報ではカイヤ直々に色々と矯正してくれ、恐らく何かしらの後見役も担ってくれている。
兄としては感謝しかない。
そんなカイヤからもたらされた、アリーに関わる情報を疑う理由は俺にはない。
正直妹の事もカイヤに直接聞いてみたいけど、妹が表舞台に戻ってきたとしても俺達フォンデアス公爵家が関わる事は2度とない。
分家筋とはいえ他領にあたるコード伯爵と絡めて書類でそう約束した以上、自分から聞くつもりは今後もない。
何よりグレインビル家の悪魔達が溺愛する悪魔使いとの直接の約束だ。
決して反故にはできない。
恐ろし過ぎる。
アリーだって義理家族が自分を大切にするのと同様かそれ以上に、自分の家族を何よりも大切にし、重く溺愛している。
家族が絡むと特に強かさと腹黒さが際立つ従妹は、血が繋がっていなくともグレインビルの悪魔達の正真正銘の妹だと思っている。
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