15 / 81
2
15.照れる時の癖〜ファビアside
しおりを挟む
「気づいたら、うちの邸の下女達もウォッシュナッツを使ってたんだ。
バルハ領内で採れる木の実らしいね。
外国産のウォッシュナッツは聞いた事があったんだけど、あまり流行ってなかったみたい。
国内産は今のところ、バルハ領から流通した分だけしかないんだけど、国内外産問わず、流通量に限りがあるのが原状だ。
だけどこれ、初めは売買取り引きをしてないかったんだよ」
「へ?
まさかとは思うが、広告目的の為に無償提供したんじゃないよな?」
ヘリオスは言葉とは裏腹に、無償提供したと確信しているのが見て取れた。
「当たりだ。
だとして、どこに提供してたと思う?」
「うーん……洗濯用だから……貴族の邸……あ、宿屋か?」
ヘリオスが答えを外した事に、気を良くする。
簡単に当てられたら、面白くない。
「外れ。
飲み屋。
それも王都の。
上手くやったと思うよ」
「洗濯用なのに……飲み屋?」
そんな私の答えに、ヘリオスは訝しむ。
この辺はヘリオスが手にしている報告書には、詳しく書かれていない。
私は王都の流行を知る為、情報屋を利用している。
これは情報屋から聞いた噂話。
もちろん私は、この噂話は本当だろうと信じている。
「実はウォッシュナッツって、洗濯以外にも使えるらしい。
王都の飲み屋って、油汚れも毎日かなり出るだろう?
そういう飲み屋は、毎日の皿洗いで手荒れに悩む人間が多い。
皿洗い担当は、一番の下っ端の仕事だ。
手荒れが原因で辞めてく人間も、実はかなりの数いる」
「邸の下女と同じなんだな。
でもウォッシュナッツは、数に限りがあるんだろう?
それに一々、泡立てる手間があるんだよな?」
「それがバルハ領からお婆……いや、バルハマダム三人衆と名乗る人物達が、無料お試し期間の間だけ王都に滞在して、煮詰めたウォッシュナッツ液を卸してたんだって。
卸した店は、【知り合い】の飲み屋に限定。
初めの一ヶ月はお試し価格。
次の二ヶ月は紹介制を主軸に売ってる」
「ああ、そういう意味での【知り合い】ね」
「そう。
紹介した方も、された方もお試し価格を一ヶ月間だけ継続。
新規はお試し価格の二倍額。
これが正規料金らしいけど、使ってみた上で誰かに紹介した場合は……」
「お試し価格になるって事か。
でも王都でやったんだろ?
下手すると元締めとか、みかじめ料とかを主張する、たちの悪い奴らに狙われたんじゃないのか?」
ヘリオスは騎士になるまで、更に騎士となってから暫くは王都に住んでいた。
治安を取り締まる騎士として働いていたから、裏路地で蠢く人間の恐ろしさは私より、ヘリオスの方が知っている。
ヘリオスが危惧した通り、王都には破落戸の集団組織が複数存在する。
王都で何かしらの商いを行おうとする新顔の半分以上が、ヘリオスの言ったような被害に合うと言われている。
「そこは上手くやったみたい。
初めの知り合いというのが、王都の中でも騎士が頻繁に出入りする飲み屋【ラーク】だったんだ」
「ラークか。
あそこの飲み屋は料理の提供も早くて、美味いんだよな。
王都じゃ知らない奴の方が少ないくらい有名なんだ」
「私も王都に行った時、何度か利用した事あるよ。
美味しいよね」
「そうなんだよ。
知ってるなら話は早い。
ファビア。
今度、機会を見つけて二人でラークへ飲みに行こう」
「良いね。
コニー男爵も誘ってみようか」
そう提案した途端、ヘリオスが渋い顔になった。
「えー、何でだよ!
飯食べながら、あの臭いは嗅ぎたくない!」
「ラークの店主が、バルハ領出身だからだよ」
「え、そうだったのか!?」
「コニー男爵だけじゃなく、ラークの店主も喜びそうだ。
それに報告書を読む限り、自分への臭い対策に奮闘しているみたいだ。
臭わなくなっているかもしれないよ」
「それは無さそうだけど……ふーん、なるほどね。
王都で有名な店に、伝手を作っておくのか」
「そういう事」
なんて言いつつも、本心は少し違う。
コニー男爵の屈託ない笑顔を、何故だか見てみたいと思っているからだ。
ヘリオスは昔から、幼馴染の私に近づく者を敬遠する。
黙っておく方が無難だ。
「どうやらラークから騎士寮の専属料理人へ、ウォッシュナッツの手荒れ激減効果の話がいったらしい。
それと騎士寮に住んでる騎士達は、ウォッシュナッツで洗った寝具に使うシーツの質感が良いって喜んでたみたい。
そこでも下女の手荒れが減って、ウォッシュナッツの販路が増えた」
「なるほどな。
伝手を賢く使ってるってわけか。
でもバルハマダム三人衆ってのが、ずっと王都に滞在するのは難しいんじゃないのか?」
報告書では、バルハマダム達の年齢が書かれてある。
長期滞在には向かない。
そう判断するヘリオスの言葉は、私も正しいと感じる。
「それがね、どうやら今回はウォッシュナッツを効率良く使う方法を普及する事が目的だったみたいだ。
ここで輸入したウォッシュナッツの流通が、上手くいかなかった原因がわかったかな」
ヘリオスにいたずらっぽく笑いかければ……どうして頬を薄っすら赤くする?
あ、口元を隠した。
ヘリオスが照れる時の癖だ。
時々、ふとした時に癖を見せるけど、タイミングがわからないな。
バルハ領内で採れる木の実らしいね。
外国産のウォッシュナッツは聞いた事があったんだけど、あまり流行ってなかったみたい。
国内産は今のところ、バルハ領から流通した分だけしかないんだけど、国内外産問わず、流通量に限りがあるのが原状だ。
だけどこれ、初めは売買取り引きをしてないかったんだよ」
「へ?
まさかとは思うが、広告目的の為に無償提供したんじゃないよな?」
ヘリオスは言葉とは裏腹に、無償提供したと確信しているのが見て取れた。
「当たりだ。
だとして、どこに提供してたと思う?」
「うーん……洗濯用だから……貴族の邸……あ、宿屋か?」
ヘリオスが答えを外した事に、気を良くする。
簡単に当てられたら、面白くない。
「外れ。
飲み屋。
それも王都の。
上手くやったと思うよ」
「洗濯用なのに……飲み屋?」
そんな私の答えに、ヘリオスは訝しむ。
この辺はヘリオスが手にしている報告書には、詳しく書かれていない。
私は王都の流行を知る為、情報屋を利用している。
これは情報屋から聞いた噂話。
もちろん私は、この噂話は本当だろうと信じている。
「実はウォッシュナッツって、洗濯以外にも使えるらしい。
王都の飲み屋って、油汚れも毎日かなり出るだろう?
そういう飲み屋は、毎日の皿洗いで手荒れに悩む人間が多い。
皿洗い担当は、一番の下っ端の仕事だ。
手荒れが原因で辞めてく人間も、実はかなりの数いる」
「邸の下女と同じなんだな。
でもウォッシュナッツは、数に限りがあるんだろう?
それに一々、泡立てる手間があるんだよな?」
「それがバルハ領からお婆……いや、バルハマダム三人衆と名乗る人物達が、無料お試し期間の間だけ王都に滞在して、煮詰めたウォッシュナッツ液を卸してたんだって。
卸した店は、【知り合い】の飲み屋に限定。
初めの一ヶ月はお試し価格。
次の二ヶ月は紹介制を主軸に売ってる」
「ああ、そういう意味での【知り合い】ね」
「そう。
紹介した方も、された方もお試し価格を一ヶ月間だけ継続。
新規はお試し価格の二倍額。
これが正規料金らしいけど、使ってみた上で誰かに紹介した場合は……」
「お試し価格になるって事か。
でも王都でやったんだろ?
下手すると元締めとか、みかじめ料とかを主張する、たちの悪い奴らに狙われたんじゃないのか?」
ヘリオスは騎士になるまで、更に騎士となってから暫くは王都に住んでいた。
治安を取り締まる騎士として働いていたから、裏路地で蠢く人間の恐ろしさは私より、ヘリオスの方が知っている。
ヘリオスが危惧した通り、王都には破落戸の集団組織が複数存在する。
王都で何かしらの商いを行おうとする新顔の半分以上が、ヘリオスの言ったような被害に合うと言われている。
「そこは上手くやったみたい。
初めの知り合いというのが、王都の中でも騎士が頻繁に出入りする飲み屋【ラーク】だったんだ」
「ラークか。
あそこの飲み屋は料理の提供も早くて、美味いんだよな。
王都じゃ知らない奴の方が少ないくらい有名なんだ」
「私も王都に行った時、何度か利用した事あるよ。
美味しいよね」
「そうなんだよ。
知ってるなら話は早い。
ファビア。
今度、機会を見つけて二人でラークへ飲みに行こう」
「良いね。
コニー男爵も誘ってみようか」
そう提案した途端、ヘリオスが渋い顔になった。
「えー、何でだよ!
飯食べながら、あの臭いは嗅ぎたくない!」
「ラークの店主が、バルハ領出身だからだよ」
「え、そうだったのか!?」
「コニー男爵だけじゃなく、ラークの店主も喜びそうだ。
それに報告書を読む限り、自分への臭い対策に奮闘しているみたいだ。
臭わなくなっているかもしれないよ」
「それは無さそうだけど……ふーん、なるほどね。
王都で有名な店に、伝手を作っておくのか」
「そういう事」
なんて言いつつも、本心は少し違う。
コニー男爵の屈託ない笑顔を、何故だか見てみたいと思っているからだ。
ヘリオスは昔から、幼馴染の私に近づく者を敬遠する。
黙っておく方が無難だ。
「どうやらラークから騎士寮の専属料理人へ、ウォッシュナッツの手荒れ激減効果の話がいったらしい。
それと騎士寮に住んでる騎士達は、ウォッシュナッツで洗った寝具に使うシーツの質感が良いって喜んでたみたい。
そこでも下女の手荒れが減って、ウォッシュナッツの販路が増えた」
「なるほどな。
伝手を賢く使ってるってわけか。
でもバルハマダム三人衆ってのが、ずっと王都に滞在するのは難しいんじゃないのか?」
報告書では、バルハマダム達の年齢が書かれてある。
長期滞在には向かない。
そう判断するヘリオスの言葉は、私も正しいと感じる。
「それがね、どうやら今回はウォッシュナッツを効率良く使う方法を普及する事が目的だったみたいだ。
ここで輸入したウォッシュナッツの流通が、上手くいかなかった原因がわかったかな」
ヘリオスにいたずらっぽく笑いかければ……どうして頬を薄っすら赤くする?
あ、口元を隠した。
ヘリオスが照れる時の癖だ。
時々、ふとした時に癖を見せるけど、タイミングがわからないな。
2
あなたにおすすめの小説
追放された令嬢ですが、隣国公爵と白い結婚したら溺愛が止まりませんでした ~元婚約者? 今さら返り咲きは無理ですわ~
ふわふわ
恋愛
婚約破棄――そして追放。
完璧すぎると嘲られ、役立たず呼ばわりされた令嬢エテルナは、
家族にも見放され、王国を追われるように国境へと辿り着く。
そこで彼女を救ったのは、隣国の若き公爵アイオン。
「君を保護する名目が必要だ。干渉しない“白い結婚”をしよう」
契約だけの夫婦のはずだった。
お互いに心を乱さず、ただ穏やかに日々を過ごす――はずだったのに。
静かで優しさを隠した公爵。
無能と決めつけられていたエテルナに眠る、古代聖女の力。
二人の距離は、ゆっくり、けれど確実に近づき始める。
しかしその噂は王国へ戻り、
「エテルナを取り戻せ」という王太子の暴走が始まった。
「彼女はもうこちらの人間だ。二度と渡さない」
契約結婚は終わりを告げ、
守りたい想いはやがて恋に変わる──。
追放令嬢×隣国公爵×白い結婚から溺愛へ。
そして元婚約者ざまぁまで爽快に描く、
“追い出された令嬢が真の幸せを掴む物語”が、いま始まる。
---
『婚約破棄ありがとうございます。自由を求めて隣国へ行ったら、有能すぎて溺愛されました』
鷹 綾
恋愛
内容紹介
王太子に「可愛げがない」という理不尽な理由で婚約破棄された公爵令嬢エヴァントラ。
涙を流して見せた彼女だったが──
内心では「これで自由よ!」と小さくガッツポーズ。
実は王国の政務の大半を支えていたのは彼女だった。
エヴァントラが去った途端、王宮は大混乱に陥り、元婚約者とその恋人は国中から総スカンに。
そんな彼女を拾ったのは、隣国の宰相補佐アイオン。
彼はエヴァントラの安全と立場を守るため、
**「恋愛感情を持たない白い結婚」**を提案する。
「干渉しない? 恋愛不要? 最高ですわ」
利害一致の契約婚が始まった……はずが、
有能すぎるエヴァントラは隣国で一気に評価され、
気づけば彼女を庇い、支え、惹かれていく男がひとり。
――白い結婚、どこへ?
「君が笑ってくれるなら、それでいい」
不器用な宰相補佐の溺愛が、静かに始まっていた。
一方、王国では元婚約者が転落し、真実が暴かれていく――。
婚約破棄ざまぁから始まる、
天才令嬢の自由と恋と大逆転のラブストーリー!
---
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
答えられません、国家機密ですから
ととせ
恋愛
フェルディ男爵は「国家機密」を継承する特別な家だ。その後継であるジェシカは、伯爵邸のガゼボで令息セイルと向き合っていた。彼はジェシカを愛してると言うが、本当に欲しているのは「国家機密」であるのは明白。全てに疲れ果てていたジェシカは、一つの決断を彼に迫る。
転生した子供部屋悪役令嬢は、悠々快適溺愛ライフを満喫したい!
木風
恋愛
婚約者に裏切られ、成金伯爵令嬢の仕掛けに嵌められた私は、あっけなく「悪役令嬢」として婚約を破棄された。
胸に広がるのは、悔しさと戸惑いと、まるで物語の中に迷い込んだような不思議な感覚。
けれど、この身に宿るのは、かつて過労に倒れた29歳の女医の記憶。
勉強も社交も面倒で、ただ静かに部屋に籠もっていたかったのに……
『神に愛された強運チート』という名の不思議な加護が、私を思いもよらぬ未来へと連れ出していく。
子供部屋の安らぎを夢見たはずが、待っていたのは次期国王……王太子殿下のまなざし。
逃れられない運命と、抗いようのない溺愛に、私の物語は静かに色を変えていく。
時に笑い、時に泣き、時に振り回されながらも、私は今日を生きている。
これは、婚約破棄から始まる、転生令嬢のちぐはぐで胸の騒がしい物語。
※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」にて同時掲載しております。
表紙イラストは、Wednesday (Xアカウント:@wednesday1029)さんに描いていただきました。
※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。
©︎子供部屋悪役令嬢 / 木風 Wednesday
婚約破棄されましたが、辺境で最強の旦那様に溺愛されています
鷹 綾
恋愛
婚約者である王太子ユリウスに、
「完璧すぎて可愛げがない」という理不尽な理由で婚約破棄を告げられた
公爵令嬢アイシス・フローレス。
――しかし本人は、内心大喜びしていた。
「これで、自由な生活ができますわ!」
ところが王都を離れた彼女を待っていたのは、
“冷酷”と噂される辺境伯ライナルトとの 契約結婚 だった。
ところがこの旦那様、噂とは真逆で——
誰より不器用で、誰よりまっすぐ、そして圧倒的に強い男で……?
静かな辺境で始まったふたりの共同生活は、
やがて互いの心を少しずつ近づけていく。
そんな中、王太子が突然辺境へ乱入。
「君こそ私の真実の愛だ!」と勝手な宣言をし、
平民少女エミーラまで巻き込み、事態は大混乱に。
しかしアイシスは毅然と言い放つ。
「殿下、わたくしはもう“あなたの舞台装置”ではございません」
――婚約破棄のざまぁはここからが本番。
王都から逃げる王太子、
彼を裁く新王、
そして辺境で絆を深めるアイシスとライナルト。
契約から始まった関係は、
やがて“本物の夫婦”へと変わっていく――。
婚約破棄から始まる、
辺境スローライフ×最強旦那様の溺愛ラブストーリー!
転生公爵令嬢は2度目の人生を穏やかに送りたい〰️なぜか宿敵王子に溺愛されています〰️
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リリーはクラフト王子殿下が好きだったが
クラフト王子殿下には聖女マリナが寄り添っていた
そして殿下にリリーは殺される?
転生して2度目の人生ではクラフト王子殿下に関わらないようにするが
何故か関わってしまいその上溺愛されてしまう
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる