転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~

トモモト ヨシユキ

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1 努力は、俺を裏切らない!

1ー1 決意

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 1ー1 決意

 思えばシャル・アニマという少年は、影が薄い子供だった。
 それは、母親であるマイア・アルマ・ラディハがコンティーヌ公爵の正妻ではなかったからかもしれない。
 11人いるコンティーヌ公爵の子供たちの内、正妻の子でないのはシャルだけだった。
 だから、魔族との婚約を押し付けられたのだということはなかった。
 正妻であるフレイ・ララ・コンティーヌ侯爵夫人と第二夫人であるシャルの母の関係は良好で、別によくある話のようにシャルがいじめられているというようなことはない。
 それどころか体の弱かった末っ子のシャルは、一家の人々から大変可愛がられていた。
 なんなら甘やかされていた。
 だから、父であるクレスト・ラファ・コンティーヌ公爵から魔族との婚約の話を聞かされたとき、シャルは、耐えられずに意識を手放した。
 そして、気がついたら俺がここにいたわけだ。
 家族たちは、末っ子の一大事に右往左往していたが、目覚めた俺が泣きも喚きもしないものだから少し驚いているようだった。
 まあ、8歳児というわけではないし。
 前世の俺は、確か、17歳ぐらいだった筈。
 転生の記憶はあるんだが、前世の詳しい話となると頭がぼんやりしていてはっきりしない。
 それでも自分がかなりの有名進学校に通う男子高校生だったことは覚えている。
 だが、それ以外のこととなると霞に包まれたように曖昧だ。
 よほど、自分が有名進学校の生徒であることが自慢だったのか?
 前世の自分の小ささに驚かずにはいられない。
 まあ、そういうわけで中身は、それなりに成長しているから8歳児にくらべたら落ち着いているわけで。
 寝室で横たわっている俺のもとにわあわあ言って集まってくる家族たちに「しばらく一人になりたい」といったときのみんなの表情ときたら!
 もう、父親であるコンティーヌ公爵なんて泣き出しそうだったし!
 ともかく一人になって俺は、考えた。
 もちろん、このままおとなしく嫁に行くつもりは俺にはなかった。
 だが、国と国のお約束だ。
 婚約破棄するわけにもいかない。
 となれば、もう、答えは一つしかない!
 俺が嫁いですぐに実家に戻されればいいのだ。
 つまり、お相手のオーガさんにこんな嫁は嫌だと思わせればいいわけで。
 俺には、十分勝算があった。
 男が嫌がる嫁なんて古今東西決まっているわけで。
 それは、夫より強い妻だ。
 ましてやお相手は、魔族。
 武に重きを置く魔族のオーガさんならきっと自分を負かすような嫁は嫌なのに違いない!
 ならば、俺がするべきなのは、武を鍛えること。
 幸いなことにこの世界には、魔法もある。
 俺は、ベッドから起き上がるとにやりと笑った。
 「待ってろよ、旦那様!必ず、俺がお前を負かしてやる!」
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