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3 冬の魔法演出会
3ー7 秘密のカフェテリア
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3ー7 秘密のカフェテリア
俺の手を引くサハード公爵は、図書館を出ると寮に向かって歩き出した。
公爵に比べるとずっと小柄な俺は、引きずられるようにして歩いていた。
「あ、あの!」
俺が声を出すとようやくサハード公爵が足を止める。
俺は、図書館の側にある小さなカフェテリアを指差した。
「ちょっと休んでいきません?」
そのカフェテリアは、開いていることの方が珍しいことで有名だ。
エルフと人のハーフである薬草学の教師がたまに開いている店で王都で唯一、コーヒーを出す店だった。
なんでもエルフの里に伝わる気付け用の飲み物だとか。
俺とサハード公爵を見て店主は、ちょっと驚いた顔をした。
「これは、珍しい取り合わせだな」
小さな店の隅のテーブルについた俺たちに店主は、ホットコーヒーを出してくれた。
まあ、この店は、コーヒー以外ないんだけど。
俺は、この飲み物の正式名を知らない。
サハード公爵は、黒い液体をじっと見つめていたがやがて一口飲んで顔をしかめる。
「苦い」
「こっちにある砂糖とミルクを入れたらちょうどよくなります」
俺は、砂糖入れから固形の砂糖を摘まんで自分のコーヒーのカップへと入れ、ミルクも加える。
ぐるぐるスプーンでかき混ぜている俺を不思議そうに見ていたサハード公爵は、自分も同じようにするともう一度コーヒーを飲んだ。
「ん」
サハード公爵が微笑んだ。
「旨い」
うん。
どこまでも顔がいいってことはずるい!
いつも無表情な感じがする公爵がちょっと微笑んだだけで周囲がぱあっと明るくなるようだ。
俺は、ちょっと納得できないものを感じながらもコーヒーを一口飲む。
コーヒーの香り。
それと森の香りがする。
ここは、俺のお気に入りの場所だ。
入学してしばらくして発見した。
それ以来、ディナにも秘密にしていたのに。
なんで、この人に教えちゃったんだろう?
俺は、ぶんぶん、と頭を振った。
別に教えたわけじゃないし!
たまたま通りかかっただけだ!
不意に前に座っているサハード公爵がふっと笑った。
顔を上げると視線があった。
サハード公爵は、目を細める。
「君は、見ていて飽きないな」
はいっ?
俺は、キョトンとしてしまった。
何、言ってるんですか?
「ほんとに、面白い」
サハード公爵は、手に持ったコーヒーカップ越しに俺を見つめた。
「弱々しい子供かと思えば、この前の試合のように鬼神のごとく荒々しい。かと思えば、こんなにも無防備だ」
サハード公爵は、カップを置くと俺の手にそっと触れた。
冷たい指先が心地よい。
「守ってやる必要など微塵もないのだろうが」
サハード公爵の聞き心地のよい声に思わず体が震える。
「守ってやりたくなる」
俺の手を引くサハード公爵は、図書館を出ると寮に向かって歩き出した。
公爵に比べるとずっと小柄な俺は、引きずられるようにして歩いていた。
「あ、あの!」
俺が声を出すとようやくサハード公爵が足を止める。
俺は、図書館の側にある小さなカフェテリアを指差した。
「ちょっと休んでいきません?」
そのカフェテリアは、開いていることの方が珍しいことで有名だ。
エルフと人のハーフである薬草学の教師がたまに開いている店で王都で唯一、コーヒーを出す店だった。
なんでもエルフの里に伝わる気付け用の飲み物だとか。
俺とサハード公爵を見て店主は、ちょっと驚いた顔をした。
「これは、珍しい取り合わせだな」
小さな店の隅のテーブルについた俺たちに店主は、ホットコーヒーを出してくれた。
まあ、この店は、コーヒー以外ないんだけど。
俺は、この飲み物の正式名を知らない。
サハード公爵は、黒い液体をじっと見つめていたがやがて一口飲んで顔をしかめる。
「苦い」
「こっちにある砂糖とミルクを入れたらちょうどよくなります」
俺は、砂糖入れから固形の砂糖を摘まんで自分のコーヒーのカップへと入れ、ミルクも加える。
ぐるぐるスプーンでかき混ぜている俺を不思議そうに見ていたサハード公爵は、自分も同じようにするともう一度コーヒーを飲んだ。
「ん」
サハード公爵が微笑んだ。
「旨い」
うん。
どこまでも顔がいいってことはずるい!
いつも無表情な感じがする公爵がちょっと微笑んだだけで周囲がぱあっと明るくなるようだ。
俺は、ちょっと納得できないものを感じながらもコーヒーを一口飲む。
コーヒーの香り。
それと森の香りがする。
ここは、俺のお気に入りの場所だ。
入学してしばらくして発見した。
それ以来、ディナにも秘密にしていたのに。
なんで、この人に教えちゃったんだろう?
俺は、ぶんぶん、と頭を振った。
別に教えたわけじゃないし!
たまたま通りかかっただけだ!
不意に前に座っているサハード公爵がふっと笑った。
顔を上げると視線があった。
サハード公爵は、目を細める。
「君は、見ていて飽きないな」
はいっ?
俺は、キョトンとしてしまった。
何、言ってるんですか?
「ほんとに、面白い」
サハード公爵は、手に持ったコーヒーカップ越しに俺を見つめた。
「弱々しい子供かと思えば、この前の試合のように鬼神のごとく荒々しい。かと思えば、こんなにも無防備だ」
サハード公爵は、カップを置くと俺の手にそっと触れた。
冷たい指先が心地よい。
「守ってやる必要など微塵もないのだろうが」
サハード公爵の聞き心地のよい声に思わず体が震える。
「守ってやりたくなる」
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