転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~

トモモト ヨシユキ

文字の大きさ
36 / 67
4 舞踏会の夜

4ー5 話し合い?

しおりを挟む
 4ー5 話し合い?

 「すまない。サハード公爵が暴走したこと、私も謝るよ」
 ラナン殿下が俺に頭を下げた。
 「だけど、これは、いい機会じゃないかと思うんだ。この際、君とサハード公爵は、話し合った方がいいよ」
 「はぁ……」
 俺は、頷いた。
 確かに、俺とサハード公爵は、話し合いが必要かも。
 あの人は、そんなに悪い魔族じゃない。
 俺の気持ちを話したら案外わかりあえるかもしれないし!
 俺たちは、寮を出ると二手に別れた。
 「じゃあ、しっかり話し合ってね、シャル」
 ラナン殿下とちょっと不満げなディナが魔法演習のために闘技場へと向かうのを俺は、見送ってから露店の会場へと向かった。
 俺たちの露店の場所に向かうとそこにはすでに人影があった。
 ええっ?
 俺が焦って屋台の方へと向かうとそこには、サハード公爵とサフィラス王太子殿下の姿があった。
 「おはよう、シャル」
 なぜか、露店用のエプロンをつけた王太子殿下が爽やかな笑顔を向けてくる。
 「いい朝だね」
 「はぁ」
 俺は、露店の奥へと目をやった。
 店では、サハード公爵がなにやら必死に格闘している?
 「2人とも、どうしたんですか?」
 「今日は、君が一人になるからってラナン王子に頼まれたんだよ」
 なんてこともないという風にあっさりと言ってくれるが王太子様にウェイターなんてさせるわけにはいかないし!
 「お気持ちは嬉しいのですが」
 俺が貴族として当然のことを言うと王太子殿下が眉をよせた。
 「私も別に来たくはなかったが、君がサハード公爵と2人きりになるっていうから心配で」
 不機嫌そうな王太子殿下に俺は、戸惑っていた。
 この人、もしかして露店をしてみたかったとか?
 王太子殿下は、俺をちらっとうかがった。
 「別に君が彼と2人きりで平気ならいいんだ」
 「ぐっ!」
 俺は、言葉に詰まっていた。
 確かに、昨日のこともあるし2人っきりっていうのは辛い。
 しかし、王太子殿下をこんなところで働かしていいものか?
 まあ、他国の王族を働かしていたことを思えばいいのかな?
 「どうか、お願いします。手伝ってください」
 俺は、神妙に頭を下げた。
 王太子殿下は、口許に笑みを浮かべると俺の頭をすりっと撫でた。
 「最初から素直にそう言ってくれたらいいんだよ?シャル」
 俺は、露店の調理場へと向かうと粉をボウルに入れて卵を割ろうとして派手に撃沈していたサハード公爵を見て唖然としてしまった。
 うん。
 サハード公爵の手にはちょっと卵は小さいのかな?
 うまく割ることができなくてイライラしている様子のサハード公爵に俺は、思わず吹き出してしまった。
 「わ、笑わないでくれ、シャル」
 情けない顔のサハード公爵がしょぼんとしている。
 なんか。
 ほんとにこの人、大型犬みたいだな!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

すべてを奪われた英雄は、

さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。 隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。 それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。 すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

第十王子は天然侍従には敵わない。

きっせつ
BL
「婚約破棄させて頂きます。」 学園の卒業パーティーで始まった九人の令嬢による兄王子達の断罪を頭が痛くなる思いで第十王子ツェーンは見ていた。突如、その断罪により九人の王子が失脚し、ツェーンは王太子へと位が引き上げになったが……。どうしても王になりたくない王子とそんな王子を慕うド天然ワンコな侍従の偽装婚約から始まる勘違いとすれ違い(考え方の)のボーイズラブコメディ…の予定。※R 15。本番なし。

前世が俺の友人で、いまだに俺のことが好きだって本当ですか

Bee
BL
半年前に別れた元恋人だった男の結婚式で、ユウジはそこではじめて二股をかけられていたことを知る。8年も一緒にいた相手に裏切られていたことを知り、ショックを受けたユウジは式場を飛び出してしまう。 無我夢中で車を走らせて、気がつくとユウジは見知らぬ場所にいることに気がつく。そこはまるで天国のようで、そばには7年前に死んだ友人の黒木が。黒木はユウジのことが好きだったと言い出して―― 最初は主人公が別れた男の結婚式に参加しているところから始まります。 死んだ友人との再会と、その友人の生まれ変わりと思われる青年との出会いへと話が続きます。 生まれ変わり(?)21歳大学生×きれいめな48歳おっさんの話です。 ※軽い性的表現あり 短編から長編に変更しています

【8話完結】強制力に負けて死に戻ったら、幼馴染の様子がおかしいのですが、バグですか?

キノア9g
BL
目が覚めたら、大好きだったRPGの世界に転生していた。 知識チートでなんとか死亡フラグを回避した……はずだったのに、あっさり死んで、気づけば一年前に逆戻り。 今度こそ生き残ってみせる。そう思っていたんだけど—— 「お前、ちょっと俺に執着しすぎじゃない……?」 幼馴染が、なんかおかしい。妙に優しいし、距離が近いし、俺の行動にやたら詳しい。 しかも、その笑顔の奥に見える“何か”が、最近ちょっと怖い。 これは、運命を変えようと足掻く俺と、俺だけを見つめ続ける幼馴染の、ちょっと(だいぶ?)危険な異世界BL。 全8話。

前世が教師だった少年は辺境で愛される

結衣可
BL
雪深い帝国北端の地で、傷つき行き倒れていた少年ミカを拾ったのは、寡黙な辺境伯ダリウスだった。妻を亡くし、幼い息子リアムと静かに暮らしていた彼は、ミカの知識と優しさに驚きつつも、次第にその穏やかな笑顔に心を癒されていく。 ミカは実は異世界からの転生者。前世の記憶を抱え、この世界でどう生きるべきか迷っていたが、リアムの教育係として過ごすうちに、“誰かに必要とされる”温もりを思い出していく。 雪の館で共に過ごす日々は、やがてお互いにとってかけがえのない時間となり、新しい日々へと続いていく――。

【完結】僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました

楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。 ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。 喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。   「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」 契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。 エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。 ⭐︎表紙イラストは針山糸様に描いていただきました

この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!

ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。 ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。 これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。 ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!? ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19) 公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年の乙女ゲー転生BLです。

処理中です...