転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~

トモモト ヨシユキ

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6 魔王国での新婚生活

6ー1 再会

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 6ー1 再会

 夜半過ぎのことだ。
 隣の部屋と繋がる扉がぎちぎちと妙な音をたてた。
 たぶん、フィオールが扉を開けようとしているんだろう。
 でも、扉は開くことはない。
 なぜなら、昼間にディナに頼んで扉をこちらから開かないように釘で打ち付けてあるから。
 俺は、フィオールが扉を開こうと押したり引いたりしているのを見ながらふぁっとあくびをした。
 もう、風呂にも入ったし夜着にも着替えた。
 そろそろ休むかな。
 ディナは、さっきまで俺に付き添っていたがもう、休むようにと言って部屋に下がらせたし。
 俺がソファから立ち上がって寝室へと向かおうとしたとき、突然、隣の部屋と繋がる扉が爆ぜ飛んだ。
 「何?」
 振り向くとそこには、二年ぶりに見るフィオールの姿があった。
 相変わらずのイケメンっぷり。
 だが、どうやら機嫌が悪いようで俺のことを燃えるような赤い瞳で睨み付けている。
 俺は、フィオールの怒気にはっと息を飲む。
 「シャル」
 フィオールが俺に歩み寄ってくるとすっと俺の方へと手を伸ばしたので、俺は、びくっと体を強ばらせた。
 殴られる?
 俺がぎゅっと目を閉じたとき、フィオールの手が俺の髪をぐしゃっとかき回した。
 「背が伸びたな、シャル」
 優しいフィオールの声に俺は、ゆっくりと目を開く。
 目の前に褐色の肌のイケメンオーガさんの顔があって一瞬、びびる。
 「それに少し大人びたか?」
 フィオールの低い響きのいい声が耳元で聞こえて俺は、小さく呻いて体を震わせる。
 「こっちを向いて顔をよく見せてくれ、シャル」
 フィオールの指が俺の顎をとらえて自分の方を向かせると、その赤い瞳が俺を覗き込んだ。
 「ああ、思い描いていたとおりだ。お前は、変わらず美しい」
 ふわっと微笑むフィオールに俺は、魅入っていた。
 変わらず美しいのは、そっちの方じゃん!
 さっきまでフィオールのことなんて、蹴飛ばして無視してやるつもりでいたのに!
 裏切り者の俺の心臓が早鐘を打つ。
 何か言わなくては、と思いながらも言葉が出ない。
 口をはくはくさせている俺を見てフィオールが顔を近づけてキスしてくるが、とっさに避けることができなかった。
 「う、ぐっ!」
 ちゅっと軽いついばむようなキスをされて俺の頬が熱くなる。
 間髪いれずにぎゅっと抱き寄せられる。
 「会いたかったぞ、シャル」
 耳元で囁かれて脳が侵される!
 もう、頭がくらくらしてきて。
 俺は、思わずフィオールの腕にしがみついていた。
 「お、俺は、会いたくなんて!」
 なんとか口を開いた俺を抱き締めたまま、フィオールがため息を漏らした。
 「怒っているんだな?」
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