転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~

トモモト ヨシユキ

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7 王子様と俺

7ー1 魔物

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 7ー1 魔物

 俺が魔王国に来てから2ヶ月ほどが過ぎた頃。
 俺は、ルリオス王子を伴って魔王国の王都の近くにあるダンジョンに来ていた。
 そこは、比較的初心者向けのダンジョンということだったので、俺には、物足りないかもとか思ったのだが、ルリオス王子の実力がわからないためとりあえず初心者向けのダンジョンを選んだのだ。
 俺は、ルリオス王子のいびりにうんざりしていた。
 魔王国に来て2週間後には、俺は、魔道研究所に入所して魔法の研究を始めた。
 魔道研究所は、王宮の外れにあるのだが、毎日、そこに通っている俺を待ち伏せてはルリオス王子は、嫌がらせをしてきた。
 といってもそんな陰湿なものではなかったのだが。
 ちょっと足を引っ掻けるようにロープを張ってみたり、通りかかった俺を狙って頭上からバケツに入った汚水をかけてみたり、とやってることは、学生のいじめという感じで開いた口が塞がらない。
 俺は、ライナスさんの手前、何をされようが我慢していた。
 それがルリオス王子の行為を加速させてしまったのだろう。
 ある日、俺が魔道研究所に向かっていると魔物が現れた。
 いや、王宮に魔物?
 俺は、困っていた。
 これは、倒してもいい魔物なのか?
 それとも倒しちゃだめなやつ?
 魔物は、どうやら猫の巨大な魔物のようだった。
 困惑してしまった俺は、怒り狂っている魔物の攻撃を避け続けていた。
 しかし。
 俺の背後にいたディナが魔物の攻撃を受けてちょこっとだけ怪我をしてしまった。
 これで、俺は、堪忍袋の緒が切れた。
 「こい!俺が相手だ!」
 俺は、その猫の魔物を秒殺した。
 氷漬けになった魔物を見てルリオス王子が飛び出してくる。
 「ラナ!」
 ルリオス王子は、氷の中に閉じ込められたその魔物の名を呼びながら氷の壁を叩いた。
 「ラナっ!」
 氷を叩き続けていたが、そんな攻撃では、俺の氷はひびもいかないし!
 しまいにルリオス王子は、目に涙を貯めて俺に食って掛かってきた。
 「ラナを解放しろ!」
 「しかし、その魔物に襲われて俺の従者が怪我をしてしまったので」
 俺がそう言うとルリオス王子が顔を真っ赤にして叫んだ。
 「そんなのちょっとかぐられただけだろ!唾をつけといたら治るやつだろ!」
 「そうなの?」
 俺がきくとディナが唸る。
 「そうですね。でも、もしかしたら傷が残ってしまうかもしれないし。そうなったら私の価値が下がってしまいますね」
 「うぅっ……」
 泣きそうになっているルリオス王子は、その場で俺とディナに頭を下げた。
 「お願いだからラナを殺さないで!ほんとは、とっても臆病な猫なんだ。僕がけしかけなければ、こんないたづらなんてするようなこと、なかったし」
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