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7 二つの世界
7ー11 自由?
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7ー11 自由?
マスターがいうには、この『ダルダス』でも『アロアナード』でも神は、人間を支配しようとしている。
そのために人類は、共闘しているのだという。
「私は、その戦いを終結させるために『魔王』を降臨させた。神は、『魔王』を恐れてそれを殺した。だから、さらに私はお前を造ったのだ」
マスターが俺を見た。
「お前は、我々の最後の切り札だ、薫」
マジでか?
俺は、急に肩が重くなってくるのを感じていた。
マスターは、俺に話した。
「この世界においても、『アロアナード』においても神を倒せるのは『魔王』しかいない。『魔王』は、神の理の外にいる。だからこそ『魔王』は、唯一、神を殺せる存在なのだ」
俺は、いろいろ納得できなかったが、マスターは、これ以上のことを俺に語ろうとはしなかった。
なぜ、『魔王』しか神を殺せないはずなのに、たかが人造人間である俺が神を殺せたのか?
俺はそれを問おうとしたが、黒江によって邪魔された。
黒江は、俺たちを呼びにきたのだ。
「梓が晩飯だってさ」
「もう、そんな時間か」
マスターが立ち上がると俺の肩に手をおいた。
「さあ、梓きゅんを待たせたくない」
「『魔王』と俺の関係は?」
俺は、訊ねた。
マスターは、少し躊躇するがすぐに笑顔を浮かべた。
「お前と『魔王』は、兄弟のようなものだよ、薫」
「兄弟?」
「ああ」
マスターが頷いた。
「物事に表と裏があるようにお前と『魔王』は、表裏一体なんだよ」
マスターは、俺に話した。
「お前は、『魔王』の一部であり、『魔王』もまたお前の一部なんだよ」
「俺が『魔王』の一部?」
俺がきくとマスターは、こくりと頷いた。
「お前は、我々の最後の希望だ」
マスターが俺に告げた。
「いいか?薫。これから先、お前が疑問をもつこともあるだろう。そんなときは、何よりもお前自身の気持ちを優先すればいい」
「俺の気持ち?」
「ああ」
マスターが微笑んだ。
「忘れるな、薫。お前は、自由だ。何者もお前を縛ることはできない。なぜなら、お前は、この世界の、つまり、全ての世界の外に生きているからな」
自由?
俺は、首を傾げた。
俺は、自由なんかじゃないし。
ただ。
わかることは、一つだけ。
一刻もはやく魔王を復活させなくては。
マスターがいうには、この『ダルダス』でも『アロアナード』でも神は、人間を支配しようとしている。
そのために人類は、共闘しているのだという。
「私は、その戦いを終結させるために『魔王』を降臨させた。神は、『魔王』を恐れてそれを殺した。だから、さらに私はお前を造ったのだ」
マスターが俺を見た。
「お前は、我々の最後の切り札だ、薫」
マジでか?
俺は、急に肩が重くなってくるのを感じていた。
マスターは、俺に話した。
「この世界においても、『アロアナード』においても神を倒せるのは『魔王』しかいない。『魔王』は、神の理の外にいる。だからこそ『魔王』は、唯一、神を殺せる存在なのだ」
俺は、いろいろ納得できなかったが、マスターは、これ以上のことを俺に語ろうとはしなかった。
なぜ、『魔王』しか神を殺せないはずなのに、たかが人造人間である俺が神を殺せたのか?
俺はそれを問おうとしたが、黒江によって邪魔された。
黒江は、俺たちを呼びにきたのだ。
「梓が晩飯だってさ」
「もう、そんな時間か」
マスターが立ち上がると俺の肩に手をおいた。
「さあ、梓きゅんを待たせたくない」
「『魔王』と俺の関係は?」
俺は、訊ねた。
マスターは、少し躊躇するがすぐに笑顔を浮かべた。
「お前と『魔王』は、兄弟のようなものだよ、薫」
「兄弟?」
「ああ」
マスターが頷いた。
「物事に表と裏があるようにお前と『魔王』は、表裏一体なんだよ」
マスターは、俺に話した。
「お前は、『魔王』の一部であり、『魔王』もまたお前の一部なんだよ」
「俺が『魔王』の一部?」
俺がきくとマスターは、こくりと頷いた。
「お前は、我々の最後の希望だ」
マスターが俺に告げた。
「いいか?薫。これから先、お前が疑問をもつこともあるだろう。そんなときは、何よりもお前自身の気持ちを優先すればいい」
「俺の気持ち?」
「ああ」
マスターが微笑んだ。
「忘れるな、薫。お前は、自由だ。何者もお前を縛ることはできない。なぜなら、お前は、この世界の、つまり、全ての世界の外に生きているからな」
自由?
俺は、首を傾げた。
俺は、自由なんかじゃないし。
ただ。
わかることは、一つだけ。
一刻もはやく魔王を復活させなくては。
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