11 / 11
1 東京だと思ったら異世界でした!
1ー11 約束
しおりを挟む
1ー11 約束
あたしたちは、屋敷のサンルームに場所を移して話し合うことになった。
ミランダさんは、ずぶ濡れの服を着替えて燃えちゃった髪も整えているが、不機嫌極まりない。
あたしももとのワンピースに着替えて叔父さんの座っているソファの横に腰を下ろしているがなんとも居心地が悪くて。
「説明してくださいます?ジークナー公爵閣下」
「まあ、落ち着いて。椅子にかけて話しましょう、ミランダ嬢」
叔父さんが言うとミランダさんは、どすっと叔父さんの正面にあった椅子に腰を下ろした。
「で?」
「実は、この子は、この世界の者ではありません」
叔父さんがいきなり話し出したのであたしは、ぎょっとしてしまう。
ミランダさんは、眉をひそめる。
「続けてください」
「はい」
叔父さんは、あたしをちらっとうかがってから話を続けた。
「私と私の母が以前、この国を追われていたことはご存知でしょう?」
「ええ」
ミランダさんが頷く。
「確か、前公爵様が謀反の疑いをかけられて。でも、それは、疑いが晴れて今では、公爵家を再興なさっているのですよね?」
「その、追放されていた間に異世界で世話になったのがこの子の家族なのです」
叔父さんが優しい眼差しをあたしに向けるのでくすぐったくなってしまう。
「要するに、母は、謀反の疑いをかけられた父が獄死した後、この子の祖父と再婚しました。そして、私たちは、叔父と姪になったのです」
叔父さんがそっとあたしの手に手を重ねる。
「血は繋がっておりませんが、私は、この子を本当の家族と思っていますし、この子も私を叔父と慕ってくれています」
「事情はだいたいわかりました」
ミランダさんがじっとあたしと叔父さんを見つめる。
「しかし、なぜ、異世界の者がここにいるのですか?」
「私が呼び寄せたからです」
叔父さんがあっさりと話してしまったのであたしは、ちょっとびっくりしていた。
「なぜ、そんな無茶を?」
ミランダさんも驚きを隠せない。
叔父さんは、平然と続ける。
「あなた方も異世界から『幻獣の女王』を召喚するつもりなのでしょう?なら、私が姪を召喚してもいいのではないかと思いまして」
叔父さんの話をきいていたミランダさんが目を細める。
「どこでその話を?」
「蛇の道は蛇ですよ」
叔父さんが口角を上げる。
「ご安心ください。姪のことを秘密にしてくださるなら、あなた方の『幻獣の女王』の召喚のことは私の胸の内にとどめましょう」
「ちっ!」
ミランダさんが短く舌打ちをする。
「しかし、異世界からの渡り人の管轄は、教会では?私には、何も力にはなれませんわ」
「そんなことはない」
叔父さんは、ミランダさんに破壊的に魅力がある笑みを浮かべてみせた。
「あなたには、これからこの子の師となり導く役割をお願いしたいのです」
叔父さんは、ミランダさんに話す。
「この子が魔法学園で困ったことに巻き込まれないように守ってやって欲しいのです」
叔父さんとミランダさんは、しばらく見つめあった。
そして。
ミランダさんは、叔父さんの微笑みに一瞬言葉を失いちょっと頬を赤く染めて視線をそらした。
「わかりました。もしも、無事に入学できた時は、私の庇護下に置きましょう。それでよろしいかしら?」
「ええ」
叔父さんは、にっこりと微笑んだ。
「感謝いたします、ミランダ先生」
あたしたちは、屋敷のサンルームに場所を移して話し合うことになった。
ミランダさんは、ずぶ濡れの服を着替えて燃えちゃった髪も整えているが、不機嫌極まりない。
あたしももとのワンピースに着替えて叔父さんの座っているソファの横に腰を下ろしているがなんとも居心地が悪くて。
「説明してくださいます?ジークナー公爵閣下」
「まあ、落ち着いて。椅子にかけて話しましょう、ミランダ嬢」
叔父さんが言うとミランダさんは、どすっと叔父さんの正面にあった椅子に腰を下ろした。
「で?」
「実は、この子は、この世界の者ではありません」
叔父さんがいきなり話し出したのであたしは、ぎょっとしてしまう。
ミランダさんは、眉をひそめる。
「続けてください」
「はい」
叔父さんは、あたしをちらっとうかがってから話を続けた。
「私と私の母が以前、この国を追われていたことはご存知でしょう?」
「ええ」
ミランダさんが頷く。
「確か、前公爵様が謀反の疑いをかけられて。でも、それは、疑いが晴れて今では、公爵家を再興なさっているのですよね?」
「その、追放されていた間に異世界で世話になったのがこの子の家族なのです」
叔父さんが優しい眼差しをあたしに向けるのでくすぐったくなってしまう。
「要するに、母は、謀反の疑いをかけられた父が獄死した後、この子の祖父と再婚しました。そして、私たちは、叔父と姪になったのです」
叔父さんがそっとあたしの手に手を重ねる。
「血は繋がっておりませんが、私は、この子を本当の家族と思っていますし、この子も私を叔父と慕ってくれています」
「事情はだいたいわかりました」
ミランダさんがじっとあたしと叔父さんを見つめる。
「しかし、なぜ、異世界の者がここにいるのですか?」
「私が呼び寄せたからです」
叔父さんがあっさりと話してしまったのであたしは、ちょっとびっくりしていた。
「なぜ、そんな無茶を?」
ミランダさんも驚きを隠せない。
叔父さんは、平然と続ける。
「あなた方も異世界から『幻獣の女王』を召喚するつもりなのでしょう?なら、私が姪を召喚してもいいのではないかと思いまして」
叔父さんの話をきいていたミランダさんが目を細める。
「どこでその話を?」
「蛇の道は蛇ですよ」
叔父さんが口角を上げる。
「ご安心ください。姪のことを秘密にしてくださるなら、あなた方の『幻獣の女王』の召喚のことは私の胸の内にとどめましょう」
「ちっ!」
ミランダさんが短く舌打ちをする。
「しかし、異世界からの渡り人の管轄は、教会では?私には、何も力にはなれませんわ」
「そんなことはない」
叔父さんは、ミランダさんに破壊的に魅力がある笑みを浮かべてみせた。
「あなたには、これからこの子の師となり導く役割をお願いしたいのです」
叔父さんは、ミランダさんに話す。
「この子が魔法学園で困ったことに巻き込まれないように守ってやって欲しいのです」
叔父さんとミランダさんは、しばらく見つめあった。
そして。
ミランダさんは、叔父さんの微笑みに一瞬言葉を失いちょっと頬を赤く染めて視線をそらした。
「わかりました。もしも、無事に入学できた時は、私の庇護下に置きましょう。それでよろしいかしら?」
「ええ」
叔父さんは、にっこりと微笑んだ。
「感謝いたします、ミランダ先生」
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる