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9 最愛の人
9ー7 祝福
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9ー7 祝福
消えようとしている俺の魂を何か、暖かいものが包み込んでいくのがわかった。
なんだか、懐かしい。
それは、父母の匂い。
かつて愛してくれた人の匂い。
そして。
もっとも俺を愛した人の匂い。
あったかくて、心地よい。
「よかった」
白い影が安堵したような声を漏らした。
「世界は、まだまだ終わらないようだね」
目を開くと赤い光が見えた。
それは、涙に濡れて輝いていて。
思わず俺は、手を伸ばして涙を脱ぐっていた。
「泣かないで」
「ミリナルダ……」
オーリは、泣いていた。
俺を抱き締めて。
オーリ
俺は、オーリを抱き締めた。
泣かないで。
ぽうっと光が俺の身体から溢れ出す。
もう、誰も泣かないで。
光が俺たちを包み込んで輝く。
目に見えない何かが俺たちを囲んで舞い踊っている?
それは、喜びに溢れていて。
『おめでとう!』
『おめでとう!』
口々に目に見えない者たちは、俺たちを祝福していた。
『愛無き世界の王が愛した!』
『こんなにも!深く!』
気がつくと俺たちは、ルぅラの花の花びらにまみれていた。
赤い血は消えて辺りは、甘い芳香に包まれていた。
「ミリナルダ!どこにもいかないでくれ。頼む」
俺を抱き締めて泣いているオーリの頭を撫でながら俺は、微笑んだ。
「大丈夫。どこにもいかないから」
どこにも行けない。
だって、俺は、この世界の柱だから。
ここから、動けない。
それほどに俺の番の愛は、深くて強い。
今まで、誰も愛さなかった凶王の愛に世界が震えているのがわかった。
「愛している、ミリナルダ」
オーリに言われて俺は、微笑んだ。
そっとオーリを引き寄せて唇にキスをした。
「俺も」
愛している。
俺のたった一人の番。
微笑み合う俺たちを見て駆けつけたのであろう神殿の神官長やら治癒師たちがぽっかんとして立ち尽くしているのが見えた。
オーリは、俺を抱き上げるとみんなの前を通りすぎて部屋から出ていく。
「どこにいくの?」
俺の問いにオーリは、にやっと笑った。
「天国へ」
ああ!
俺も笑っていた。
そうだな。
残された時間がどのくらいあるのかはわからないけれど。
限られたときを二人、楽園で過ごそう。
でも。
手加減は、して欲しいけど!
そうして、俺たちは、微笑みあって、キスを繰り返した。
どこかで。
白い影が微笑んでいるのを感じながら。
~End~
消えようとしている俺の魂を何か、暖かいものが包み込んでいくのがわかった。
なんだか、懐かしい。
それは、父母の匂い。
かつて愛してくれた人の匂い。
そして。
もっとも俺を愛した人の匂い。
あったかくて、心地よい。
「よかった」
白い影が安堵したような声を漏らした。
「世界は、まだまだ終わらないようだね」
目を開くと赤い光が見えた。
それは、涙に濡れて輝いていて。
思わず俺は、手を伸ばして涙を脱ぐっていた。
「泣かないで」
「ミリナルダ……」
オーリは、泣いていた。
俺を抱き締めて。
オーリ
俺は、オーリを抱き締めた。
泣かないで。
ぽうっと光が俺の身体から溢れ出す。
もう、誰も泣かないで。
光が俺たちを包み込んで輝く。
目に見えない何かが俺たちを囲んで舞い踊っている?
それは、喜びに溢れていて。
『おめでとう!』
『おめでとう!』
口々に目に見えない者たちは、俺たちを祝福していた。
『愛無き世界の王が愛した!』
『こんなにも!深く!』
気がつくと俺たちは、ルぅラの花の花びらにまみれていた。
赤い血は消えて辺りは、甘い芳香に包まれていた。
「ミリナルダ!どこにもいかないでくれ。頼む」
俺を抱き締めて泣いているオーリの頭を撫でながら俺は、微笑んだ。
「大丈夫。どこにもいかないから」
どこにも行けない。
だって、俺は、この世界の柱だから。
ここから、動けない。
それほどに俺の番の愛は、深くて強い。
今まで、誰も愛さなかった凶王の愛に世界が震えているのがわかった。
「愛している、ミリナルダ」
オーリに言われて俺は、微笑んだ。
そっとオーリを引き寄せて唇にキスをした。
「俺も」
愛している。
俺のたった一人の番。
微笑み合う俺たちを見て駆けつけたのであろう神殿の神官長やら治癒師たちがぽっかんとして立ち尽くしているのが見えた。
オーリは、俺を抱き上げるとみんなの前を通りすぎて部屋から出ていく。
「どこにいくの?」
俺の問いにオーリは、にやっと笑った。
「天国へ」
ああ!
俺も笑っていた。
そうだな。
残された時間がどのくらいあるのかはわからないけれど。
限られたときを二人、楽園で過ごそう。
でも。
手加減は、して欲しいけど!
そうして、俺たちは、微笑みあって、キスを繰り返した。
どこかで。
白い影が微笑んでいるのを感じながら。
~End~
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