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10 ダンジョンで無双ですか?
10ー3 ラーナ
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10ー3 ラーナ
ラーナは、魔法が使えない。
魔力がないわけではない。
人は、誰でも魔力を持っている。
ただ、魔力を循環させる魔道回路があるかないかの差だけだ。
そして、ラーナは、魔道回路が使えない。
それでも魔法学園に入学したのは、将来姉と同じ魔道具師になりたいと思ったいるからだ。
姉のローナもまた、数年前まで魔法学園の生徒だった。
しかし。
優秀だった姉と比べて、ラーナは、あまり成績が良くなかった。
別に勉強が嫌いなわけではない。
ラーナは、致命的な欠陥があった。
それは、計算が苦手なこと。
いや、苦手というよりもほとんどできないのだ。
それでも、魔法学園の試験に合格できたのは、数学以外の教科が優秀だったからだ。
魔道具師になりたいのに計算ができないということは、色が識別できないのに画家を目指しているのと同じだ。
それでもラーナは、諦めなかった。
「計算は、他の人にしてもらったらいいし、あたしは、手先は、器用なんですから!」
ラーナは、俺に頭を下げた。
「同じものを作るのなら計算は、あまり関係ないと思うんです。あたしは、それとそっくり同じものを作ればいいだけなんだし」
しかし。
俺は、いまいちラーナのことが信用できなかった。
姉のローナは、それなりに名の売れた魔道具師なわけだが、妹であるラーナは、まだ魔道具師ですらない。
そんなラーナに依頼するのは、不安しかない。
だが。
ラーナは、俺の目の前に一本の針金を取り出すとそれで瞬く間に馬を作ってみせた。
うん。
確かに手先は器用なようだな。
「でも、魔道具を作るのは、工作とは違うしな」
俺がそういうと、ラーナは、少し考え込んだ。
「あたしには、魔法は使えないし、計算もできない。でも、同じものの複製を作ることは得意なんです」
俺は、どうしたものか、と思ってロタの方を見た。
ロタは、俺に頷いた。
マジか?
俺は、ラーナの熱意に負けて通信装置の複製を作ることを彼女に任せてみることにした。
というか、ロタができる、と判断しただろうところが大きかったんだがな。
ラーナは、魔法が使えない。
魔力がないわけではない。
人は、誰でも魔力を持っている。
ただ、魔力を循環させる魔道回路があるかないかの差だけだ。
そして、ラーナは、魔道回路が使えない。
それでも魔法学園に入学したのは、将来姉と同じ魔道具師になりたいと思ったいるからだ。
姉のローナもまた、数年前まで魔法学園の生徒だった。
しかし。
優秀だった姉と比べて、ラーナは、あまり成績が良くなかった。
別に勉強が嫌いなわけではない。
ラーナは、致命的な欠陥があった。
それは、計算が苦手なこと。
いや、苦手というよりもほとんどできないのだ。
それでも、魔法学園の試験に合格できたのは、数学以外の教科が優秀だったからだ。
魔道具師になりたいのに計算ができないということは、色が識別できないのに画家を目指しているのと同じだ。
それでもラーナは、諦めなかった。
「計算は、他の人にしてもらったらいいし、あたしは、手先は、器用なんですから!」
ラーナは、俺に頭を下げた。
「同じものを作るのなら計算は、あまり関係ないと思うんです。あたしは、それとそっくり同じものを作ればいいだけなんだし」
しかし。
俺は、いまいちラーナのことが信用できなかった。
姉のローナは、それなりに名の売れた魔道具師なわけだが、妹であるラーナは、まだ魔道具師ですらない。
そんなラーナに依頼するのは、不安しかない。
だが。
ラーナは、俺の目の前に一本の針金を取り出すとそれで瞬く間に馬を作ってみせた。
うん。
確かに手先は器用なようだな。
「でも、魔道具を作るのは、工作とは違うしな」
俺がそういうと、ラーナは、少し考え込んだ。
「あたしには、魔法は使えないし、計算もできない。でも、同じものの複製を作ることは得意なんです」
俺は、どうしたものか、と思ってロタの方を見た。
ロタは、俺に頷いた。
マジか?
俺は、ラーナの熱意に負けて通信装置の複製を作ることを彼女に任せてみることにした。
というか、ロタができる、と判断しただろうところが大きかったんだがな。
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