魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

文字の大きさ
59 / 121
6 バカンス、魔物風味

6ー7 ハウルズ侯爵

しおりを挟む
 6ー7 ハウルズ侯爵

 すぐに俺は、馬車の中の空間の異変に気づいた。
 馬車はけっこう揺れているのにルカが出したテーブルの上のものがまったく揺れていないのだ。
 テーブルの上のカップは、静止していて中のお茶も揺れていない。
 アンドレア様たちもこのことの異常さにすぐに気づいた様子だった。
 「このテーブルの上だけ違う空間にあるみたいだわ」
 アンドレア様の呟きにルカが頷く。
 「だいたいは、合っています」
 ルカは、アンドレア様たちにもお茶をすすめる。
 アンドレア様が手を出そうとするとルシリアさんが止めようとする。
 当然だな。
 この何を考えているのかもわからない魔道具の出すお茶を尊い方に飲ませたくないと思うのは、まったく理解できることだ。
 俺は、テーブルの上のカップに手を伸ばすとそれを口に運ぶ。
 みなの見守るなか、俺は、ごくっと飲んだ。
 ふわっと甘い香りがする。 
 「うん、おいしい」
 「ありがとうございます、エドワード様」
 ルカが微かに微笑むのを見てアンドレア様が驚いている?
 「魔道具のあなたにも感情があるのですね」
 アンドレア様は、お茶を見つめていたが手を伸ばしてそれを口許に運ぶ。
 こくり、と喉が上下する。
 アンドレア様が目を見開く。
 「おいしい!」
 「ありがとうございます」
 ルカが少し嬉しそう?
 それからは、俺たちは、少し打ち解けた雰囲気になった。
 まさか、ルカがそれを予想していたわけではないとは思うんだが。
 しばらく行くとハウルズ侯爵領の領都であるナナルの街についた。
 俺たちは、高台にある領主の館へと向かう。
 坂の上にある領主の屋敷は、美しい白壁の屋敷だった。
 馬車が屋敷の前の馬車どめに停車すると御者がドアを開けてくれたので俺が最初に降りて次にアンドレア様に手を貸してエスコートする。
 「アンドレア様!」
 声がして振り向くとそこには白髪の背の高いがっしりとした体格の老人が立っていた。
 「お祖父様」
 アンドレア様がふわっと駆け出してその白髪の老人の胸に飛び込んだ。
 「お久しぶりですね、アンドレア様。お変わりないようすで安心いたしました」
 ハウルズ侯爵がアンドレア様を抱き締めて囁いた後、ちらっと俺のことを睨み付ける。
 「エドワード・フォン・レイダール男爵もご苦労だったな」
 「はっ!」
 俺は、騎士の礼をとる。
 アンドレア様が老人から体を離すと俺に少し恥ずかしげに笑みを浮かべる。
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~

ファンタジー
 高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。 見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。 確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!? ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・ 気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。 誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!? 女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話 保険でR15 タイトル変更の可能性あり

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。 気付いたら、異世界に転生していた。 なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!? 物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です! ※この話は小説家になろう様へも掲載しています

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

処理中です...