悪役令息物語~呪われた悪役令息は、追放先でスパダリたちに愛欲を注がれる~

トモモト ヨシユキ

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2 お金がない!

2ー5 スライムの種

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 2ー5 スライムの種

 「いいですか?ラムダ様。今、体の中に入れたものは、スライムの種でございます」
 「スライムの、種?」
 ソドルに湯船まで運ばれてお湯に浸かっている僕は、ソドルを見上げた。
 「何?それは」
 「それは、これからあなたの体内をきれいにしてくれるものでございます。少し気持ちがお悪いかもしれませんが絶対に出してはいけませんよ」
 ソドルに言われて僕は、頭がぼんやりとしたまま頷いていた。
 お湯から出るとソドルは手早く僕の体を拭くとバスローブを着せた。
 ソドルは、僕をもとの部屋につれていくとベッドに横たわらせた。
 「では、しばらくお休みください、ラムダ様」
 ソドルが部屋から去って一人っきりになると僕は、じんじんと熱くしびれている腹の上に手をあてて吐息を漏らした。
 体が熱い。
 これは、ソドルに何かを入れられたせいなのか?
 何かが僕の腹の中で蠢いているのを感じて僕は、涙ぐんで喘いでいた。
 「はっ・・あぁっ!」
 その異物感に僕は、それを早く出してしまいたくなっていた。
 けれど。
 ソドルに絶対に出してはいけないと言われていた。
 僕は、込み上げてくる排泄感を堪えてベッドの上で身を捩った。
 今まで感じたことのないような奇妙な感覚に僕は、涙を流して身悶えていた。
 「ひっ・・あぁっ・・んぅっ!」
 何時間かがすぎていつしか夕方になった頃、街からキーンが帰ってきた。
 キーンは、ベッドでしどけなく横たわっている僕を見て取り乱した。
 「大丈夫ですか?ラムダ様?」
 「んっ・・・」
 僕は、キーンを心配させまいと弱々しく笑って見せた。
 「大丈夫、だよ、キーン」
 「しかし・・・」
 キーンは、僕の下半身を覆い隠しているバスローブの裾をめくると僕の中心を暴いた。
 僕のものは、ふるふるときざしている。
 「なぜ、ラムダ様は、その、感じておられるのですか?」
 「感じてなんて・・・」
 僕は、呼吸を見出しながらもキーンに答えた。
 「ただ、ソドルが、僕にでもできる仕事を与えてくれるって言って」
 「ラムダ様に仕事を、ですか?」
 「ああ」
 僕は、涙を目に溜めてキーンを見つめると頷いた。
 その間も腹の中では何かが蠢いていた。
 その律動にあわせて僕は、体を震わせた。
 「はぁっんぅっ・・あぅっ!」
 びくん、と体がはぜる。
 何かが!
 僕の最奥に触れている!
 「あぁんっ!」
 僕は、堪らずキーンにすがった。
 「とってっ!これ、とってぇっ!」
 
 
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