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4 邪神の神子
4ー2 逃げよう!
4ー2 逃げよう!
はやく、ここから出ていかなくては。
だけど、なぜかメイソン辺境伯は、僕から離れようとしないし、キーンもなんか微笑ましげに僕たちのことを見ているし。
そうこうしているうちに夜が明けてきた。
ソドルが一番近くの教会の神官を叩き起こして特別結婚許可証を手に入れたうえに、婚姻の儀式をするために神官まで連れて戻ってきた。
ほんとに、いらんところで優秀だな!
こうして僕の気持ちを無視して事態は進んでいった。
朝日の差し込むサンルームで僕とロイの婚姻の儀式が執り行われることになってしまった。
婚姻の儀式の準備のためにみんなが僕たちの部屋から出ていってくれたので、やっとキーンと二人っきりになれた。
僕は、そっとキーンに告げた。
「逃げよう」
「はい?」
キーンが信じられないものを見るような目で僕を見た。
「なんでですか?ラムダ様」
「だって」
僕は、キーンに答えた。
「助けてもらっただけでも迷惑をかけることになったのに、そのうえ、僕を守るために偽装結婚までしてもらうなんて、申し訳がないよ」
「ここから出ていってどうするつもりなんですか?ラムダ様」
キーンがはぁっとため息をついた。
「僕たち、お金ももうないし、よくってもヤマト様の追っ手に捕らえられて連れ戻されるだけです。悪ければ、奴隷にされちゃいますよ?」
マジですか?
僕は、悩んでいた。
それは、嫌だな。
「魔物の森に逃げれば」
僕がいいかけるとキーンがきっぱりと言った。
「却下です。死んじゃいますよ、ラムダ様」
「でも!」
僕がいうと、キーンが応じた。
「いいですか?ラムダ様。人は、愛のみのために生きられるわけではありません。普通に愛のない結婚をみんなしています。むしろ、ラムダ様は幸運でございますよ?お相手が、若くて見目のよいうえにお優しい方なんですから」
はいぃ?
僕は、キーンに反論しようとした。
「もちろん、それはわかっているけど。でも!これ以上、メイソン辺境伯に甘えられないよ」
「私から見れば、かなりいい線いってると思うんですが」
キーンは、僕がメイソン辺境伯との婚姻の儀式で着用することになっている礼服を用意しながら話した。
「私から見れば、ラムダ様のことメイソン辺境伯は、すごく好いておられるように思われるんですが。いったい何がお気に召さないんですか?ラムダ様」
はやく、ここから出ていかなくては。
だけど、なぜかメイソン辺境伯は、僕から離れようとしないし、キーンもなんか微笑ましげに僕たちのことを見ているし。
そうこうしているうちに夜が明けてきた。
ソドルが一番近くの教会の神官を叩き起こして特別結婚許可証を手に入れたうえに、婚姻の儀式をするために神官まで連れて戻ってきた。
ほんとに、いらんところで優秀だな!
こうして僕の気持ちを無視して事態は進んでいった。
朝日の差し込むサンルームで僕とロイの婚姻の儀式が執り行われることになってしまった。
婚姻の儀式の準備のためにみんなが僕たちの部屋から出ていってくれたので、やっとキーンと二人っきりになれた。
僕は、そっとキーンに告げた。
「逃げよう」
「はい?」
キーンが信じられないものを見るような目で僕を見た。
「なんでですか?ラムダ様」
「だって」
僕は、キーンに答えた。
「助けてもらっただけでも迷惑をかけることになったのに、そのうえ、僕を守るために偽装結婚までしてもらうなんて、申し訳がないよ」
「ここから出ていってどうするつもりなんですか?ラムダ様」
キーンがはぁっとため息をついた。
「僕たち、お金ももうないし、よくってもヤマト様の追っ手に捕らえられて連れ戻されるだけです。悪ければ、奴隷にされちゃいますよ?」
マジですか?
僕は、悩んでいた。
それは、嫌だな。
「魔物の森に逃げれば」
僕がいいかけるとキーンがきっぱりと言った。
「却下です。死んじゃいますよ、ラムダ様」
「でも!」
僕がいうと、キーンが応じた。
「いいですか?ラムダ様。人は、愛のみのために生きられるわけではありません。普通に愛のない結婚をみんなしています。むしろ、ラムダ様は幸運でございますよ?お相手が、若くて見目のよいうえにお優しい方なんですから」
はいぃ?
僕は、キーンに反論しようとした。
「もちろん、それはわかっているけど。でも!これ以上、メイソン辺境伯に甘えられないよ」
「私から見れば、かなりいい線いってると思うんですが」
キーンは、僕がメイソン辺境伯との婚姻の儀式で着用することになっている礼服を用意しながら話した。
「私から見れば、ラムダ様のことメイソン辺境伯は、すごく好いておられるように思われるんですが。いったい何がお気に召さないんですか?ラムダ様」
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