58 / 76
6 ゲートを開け!敵は、クリスティア王国にあり!!
6ー1 女の勘は、侮れない!
しおりを挟む冬が来る前に、俺は、クリスティア王国へと旅立つつもりだった。
だが、俺が出発しようとする度にアズミちゃんがついてきてしまうものだから、俺は、なかなかエレクシア王国から出発できずにいた。
うん。
もしかして何か感ずいてる?
女の勘、恐るべし。
こんなに幼くっても侮れない。
俺は、仕方なくアズミちゃんが寝入った深夜にこっそりと家を出ることにした。
なんか。
夜逃げみたいだな。
俺が街を出たところで転移ゲートの魔法のこもった弾丸を魔導銃に装填して足元の地面を打とうとしたとき、何かが闇の中で動いた。
「誰だ?」
「カナメ様」
ホリィの姿が闇の中から浮かび上がった。
ホリィは、エレクシア王国に来てからはエリオスの師団の一員となって働いていた。
そのホリィがなぜか、こんなところに現れたのだ。
俺は、驚いて息を飲んだ。
「ホリィ?」
「リゲル様に何も言わずに出掛けられるおつもりですか?」
咎めるようなホリィの言葉に、俺は、どきっとしていたが、同時に、思っていた。
リゲル様?
魔界に行ったことのない筈のホリィが、なぜ、アズミちゃんの本名を知っているんだ?
俺は、ホリィの方を振り向いた。
「ちょっとやんごとない用事があってな。すぐに戻るから」
「クリスティア王国に行くの?カナメ」
ええっ?
ホリィの背後から夜着姿のアズミちゃんが顔を覗かせた。
「アズミちゃん?」 俺は、アズミちゃんに訊ねた。
「なんで、それを?」
「ホリィは、僕が、エリオスに頼んで派遣してもらった魔界の騎士団の騎士だよ」
マジで?
俺は、妙に納得していた。
どうりで強いわけだ。
「カナメのことが心配で。本当は、僕がついていきたい。でも、僕が絡むとややこしくなっちゃって、カナメに迷惑をかけちゃうかもれないから」
「アズミちゃん」
俺は、ホリィとアズミちゃんの方へと歩み寄った。
「なんで?どうして俺がクリスティア王国へ行くって思うの?」
「それは・・」
アズミちゃんが口ごもった。
「ホリィの報告の中に奇妙に辻褄が合わないところがあったんだ。だから、僕は、直接ホリィの頭の中を覗気見ることにした。そしたら、記憶操作の魔法が使われた形跡があった」
「・・すまない」
俺は、ホリィとアズミちゃんに頭を下げた。
「だけど、このことは、俺とバサラティ王の2人だけしか知らない方がよかったんだ」
「このことって?」
アズミちゃんが訊ねた。
「姫が人間じゃないってこと?」
「ああ、まあ」
俺は、小声で頷いた。
「そうだな」
「なんで?」
アズミちゃんが俺の方へと駆け寄ってきた。
「なんで、カナメがあんな女のためにそこまでしなくっちゃいけないの?カナメは、もう充分過ぎる ぐらい、あの人や、この国のために働いているのに」
5
あなたにおすすめの小説
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜
夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。
不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。
その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。
彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。
異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!?
*小説家になろうでも公開しております。
社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル
14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった
とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり
奥さんも少女もいなくなっていた
若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました
いや~自炊をしていてよかったです
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる