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36 結婚式は、盛大に
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「暇だ」
俺は、部屋でソファに浅く腰かけて呟いた。
「死にそうだ」
「仕方ないです」
ククルがハーブティーの入ったカップを俺に手渡した。
「農園で作られた新しいお茶です。ラベンダーのお茶だそうです」
そうだった。
俺は、いろんな薬効のあるハーブの栽培をするために何種類かのハーブを創造したのだ。
最近、新しい能力が付与された。
それは、『異世界図鑑』という能力で異世界のものを検索して調べることができる能力だった。
それでハーブを検索して、とりあえず何種類かを栽培してみることにした。
そういうものはこの世界にも幾つかはあるのだが、いまいち、煎じ薬的な域を出ないのだ。
もっと美味しくて、飲みやすいものを作ろうと思い立って始めたのだった。
というのも、アイリが妊婦にいいと言われる薬草をたくさん煎じて俺に飲ませるものだから。
それの不味いことときたら。
絶対に、もっと、飲みやすいものの方がいいじゃないか。
この世界のそういうものは、なんか、薬薬してて飲みにくいんだよ。
俺は、ラベンダーの香りのお茶を一口飲んでホッと吐息をついた。
うん。
安らぐなぁ。
突然、ばん、とドアが開いてイグドールが現れた。
「ハジメ!」
「えっ?イグドール?」
俺は、驚いてイグドールを見つめてきいた。
「どうしたの?」
「どうしたも、こうしたもないだろう」
イグドールが俺の側に歩み寄り俺の隣に腰かけると手を握ってきた。
「結婚してくれ」
「何?それ」
俺は、お茶のカップをテーブルに戻して、イグドールの方を見た。イグドールは、真剣な表情で俺の手を握たまま、言った。
「これは、本当の本当に本気で言っているんだ。頼む、俺と結婚してくれ、ハジメ」
嫌だ、と言いかけて、俺は、言葉を飲んだ。それほどイグドールは、真摯な瞳をしていた。
「お前も、その腹の子もまとめて幸せにしてみせる」
「イグドール」
俺は、少し、俯いた。
「ちょっと、考えさせて」
子供を産んで育てるのなら、俺だけでも充分だ。
けど。
子供には、父親も必要なのかもしれない。
それは、父の記憶を持たない俺の願望なのかもしれない。
だけど。
産まれてくるなら、うんと幸せになって欲しい。
「なんだ。先を越されたのか」
ドアのところにひっそりとクローゼがたっているのに俺は、気づいた。
クローゼ。
俺のお腹の奥がきゅうっとなった。
俺は、覚えていないけど、体は、彼のことを覚えている。
彼の、ミハイルのことを。
指を。
温もりを。
クローゼは、俺とイグドールに近づいてくると俺たちの前のソファに座った。
「何をしにきた?」
イグドールがクローゼを睨み付けた。
クローゼは、微笑んだ。
「あなたと同じ。ハジメにプロポーズするために来たんですよ」
「なら、遅かったな」
イグドールが俺を抱き締めて手でしっしっとクローゼを追い払った。
「ハジメは、私のものだ」
「まだ、返事は、してないじゃないか!」
俺は、イグドールを押しやった。イグドールは、涙目になった。
「そんな・・ハジメぇ・・」
「ハジメ」
クローゼが俺に向き合って言った。
「その腹の子は、私の子でもある。私と君が結婚することが最も正しいことだと、私は、思うんだが」
「それは、そうかもしれないけど」
俺は、俯いた。
クローゼが聞く。
「忘れられない人がいるのか?」
俺の頭にあの人の面影がよぎる。
俺は、苦笑した。
我ながら未練がましいな。
「もし、誰を選ぶか悩んでいるのなら、いい解決法があるぞ、ハジメ」
クローゼが笑みを浮かべた。
「全員と結婚すればいい」
そう。
俺は、唸った。
この世界は、妻が何人も夫を持ってもいいし、夫も何人も妻を持ってもいいのだ。
でも、それは、なんか嫌だし。
だけど、あの人以外の誰かと結婚するなら、俺は、それでもいいような気がしていた。
「とにかく」
俺は、2人に言った。
「少し、考えさせてもらいたい」
2人は、俺に同意して、それから、しばらく俺の側にいて話し相手になってくれていた。
本当に、いい奴等なんだよな。
ルファスの兄弟だけどな。
「はいはい、診察の時間ですよ」
アイリがやってきて、二人を追い出した。
「ハジメさま、お疲れではないですか?」
「大丈夫、だよ、アイリ」
俺は、心配そうなアイリに微笑みかけた。
俺は、当分、ここに泊まり込むつもりのイグドールたちに部屋を手配するように、ククルに頼んだ。
「本当に、男って、仕方ない生き物ですね」
アイリが俺の診察をしながら、呆れたように言った。
「ちょっとハジメ様が隙を見せたら、すぐにこんな群がって」
「群がるって」
俺は、笑った。
「みんな、俺を心配してくれてるんだよ」
「そうかもしれないけど」
アイリは、怒ったように言った。
「なにしろ、ハジメ様は、私のこの世界でのお母さんなんだから」
はい?
俺は、ハトマメ状態だった。
俺がお母さん?
アイリは、続けた。
「私のこと、救ってくれた。いろんなことも教えてくれたし。何より、私に居場所をくれました」
「そんなたいしたことじゃ」
言いかけた俺に、アイリは、言った。
「たいしたことです。私にとっては、ハジメ様は、神様みたいなものなんです」
いや。
俺は、なんだか恥ずかしくなってきた。
そんなすごいもんじゃないし。
「アイリは、ここで俺たちみんなの役にたってくれてるし、それは、アイリの努力の賜物だよ」
「それでも」
アイリは、言った。
「あなたは、私の恩人にかわりはないです」
俺は、イグドールとクローゼ、2人を夫とすることに決めた。
結婚式は、しないつもりだったけど、イグドールが絶対にやると言い張ったので、仕方なくやることにした。
でも、教会には行かずに、ダンジョンへ神父を招いて式を挙げることにした。
だって、あきらかに魔王だってことみんな知ってるのに、教会で式なんて変じゃね?
俺たちの結婚式は、1か月後に決まった。
「最高の衣装を用意してみせる」
ビザークがすごくやる気になってて、俺は、驚いた。
いったい、どんな衣装を着せられるのやら。
侑真とイオルグが主に中心になって動いてくれていた。
侑真とイオルグは、近隣の各国やら付き合いのある商人やらに招待状を送ったり、式場の手配をしたりと忙しそうにしていた。
俺は、部屋でゆっくりと過ごしていた。
なんだか、置いてかれてるみたいで、複雑だった。
俺は、招待客のリストに目を通していた。
あれ?
俺は、はっと気づいた。
リストにヴィスコンティの名がなかった。
きっと、彼は、来るのを拒んだのに違いない。
もう、俺の顔を見るのも嫌なんだろう。
俺は、泣きそうになるのをグッと堪えた。
「どうしたんですか?ハジメ様」
ククルが心配して俺の肩にそっと触れた。俺は、ククルに優しく笑ってみせた。
「なんでもない、よ、ククル」
結婚式は、盛大なものになる予感だった。
へたすれば、王族より大きな式になるかも。
「今をときめく、大ダンジョンシティの支配者の結婚式だぜ。当然だろう」
イオルグは、式のあとのパーティーで提供する料理のリストを持ってきて俺に見せながら言った。
「今や、ここが世界の中心なんだからな」
「そんなことは」
「あるよ、ハジメ」
侑真が頷いた。
「ここは、今、世界を動かす新しい力になってるんだ。そして、ここのリーダーは、お前だ、ハジメ」
そうなの?
俺は、きょとんとしていた。
マジで?
「とにかく、だ。ここの支配者である魔王として恥ずかしくない結婚式にしなきゃな、ハジメ」
イオルグがにやっと笑った。
「世界中が注目してるんだからな」
ええっ?
俺は、ひきつった笑みを浮かべていた。
俺は、部屋でソファに浅く腰かけて呟いた。
「死にそうだ」
「仕方ないです」
ククルがハーブティーの入ったカップを俺に手渡した。
「農園で作られた新しいお茶です。ラベンダーのお茶だそうです」
そうだった。
俺は、いろんな薬効のあるハーブの栽培をするために何種類かのハーブを創造したのだ。
最近、新しい能力が付与された。
それは、『異世界図鑑』という能力で異世界のものを検索して調べることができる能力だった。
それでハーブを検索して、とりあえず何種類かを栽培してみることにした。
そういうものはこの世界にも幾つかはあるのだが、いまいち、煎じ薬的な域を出ないのだ。
もっと美味しくて、飲みやすいものを作ろうと思い立って始めたのだった。
というのも、アイリが妊婦にいいと言われる薬草をたくさん煎じて俺に飲ませるものだから。
それの不味いことときたら。
絶対に、もっと、飲みやすいものの方がいいじゃないか。
この世界のそういうものは、なんか、薬薬してて飲みにくいんだよ。
俺は、ラベンダーの香りのお茶を一口飲んでホッと吐息をついた。
うん。
安らぐなぁ。
突然、ばん、とドアが開いてイグドールが現れた。
「ハジメ!」
「えっ?イグドール?」
俺は、驚いてイグドールを見つめてきいた。
「どうしたの?」
「どうしたも、こうしたもないだろう」
イグドールが俺の側に歩み寄り俺の隣に腰かけると手を握ってきた。
「結婚してくれ」
「何?それ」
俺は、お茶のカップをテーブルに戻して、イグドールの方を見た。イグドールは、真剣な表情で俺の手を握たまま、言った。
「これは、本当の本当に本気で言っているんだ。頼む、俺と結婚してくれ、ハジメ」
嫌だ、と言いかけて、俺は、言葉を飲んだ。それほどイグドールは、真摯な瞳をしていた。
「お前も、その腹の子もまとめて幸せにしてみせる」
「イグドール」
俺は、少し、俯いた。
「ちょっと、考えさせて」
子供を産んで育てるのなら、俺だけでも充分だ。
けど。
子供には、父親も必要なのかもしれない。
それは、父の記憶を持たない俺の願望なのかもしれない。
だけど。
産まれてくるなら、うんと幸せになって欲しい。
「なんだ。先を越されたのか」
ドアのところにひっそりとクローゼがたっているのに俺は、気づいた。
クローゼ。
俺のお腹の奥がきゅうっとなった。
俺は、覚えていないけど、体は、彼のことを覚えている。
彼の、ミハイルのことを。
指を。
温もりを。
クローゼは、俺とイグドールに近づいてくると俺たちの前のソファに座った。
「何をしにきた?」
イグドールがクローゼを睨み付けた。
クローゼは、微笑んだ。
「あなたと同じ。ハジメにプロポーズするために来たんですよ」
「なら、遅かったな」
イグドールが俺を抱き締めて手でしっしっとクローゼを追い払った。
「ハジメは、私のものだ」
「まだ、返事は、してないじゃないか!」
俺は、イグドールを押しやった。イグドールは、涙目になった。
「そんな・・ハジメぇ・・」
「ハジメ」
クローゼが俺に向き合って言った。
「その腹の子は、私の子でもある。私と君が結婚することが最も正しいことだと、私は、思うんだが」
「それは、そうかもしれないけど」
俺は、俯いた。
クローゼが聞く。
「忘れられない人がいるのか?」
俺の頭にあの人の面影がよぎる。
俺は、苦笑した。
我ながら未練がましいな。
「もし、誰を選ぶか悩んでいるのなら、いい解決法があるぞ、ハジメ」
クローゼが笑みを浮かべた。
「全員と結婚すればいい」
そう。
俺は、唸った。
この世界は、妻が何人も夫を持ってもいいし、夫も何人も妻を持ってもいいのだ。
でも、それは、なんか嫌だし。
だけど、あの人以外の誰かと結婚するなら、俺は、それでもいいような気がしていた。
「とにかく」
俺は、2人に言った。
「少し、考えさせてもらいたい」
2人は、俺に同意して、それから、しばらく俺の側にいて話し相手になってくれていた。
本当に、いい奴等なんだよな。
ルファスの兄弟だけどな。
「はいはい、診察の時間ですよ」
アイリがやってきて、二人を追い出した。
「ハジメさま、お疲れではないですか?」
「大丈夫、だよ、アイリ」
俺は、心配そうなアイリに微笑みかけた。
俺は、当分、ここに泊まり込むつもりのイグドールたちに部屋を手配するように、ククルに頼んだ。
「本当に、男って、仕方ない生き物ですね」
アイリが俺の診察をしながら、呆れたように言った。
「ちょっとハジメ様が隙を見せたら、すぐにこんな群がって」
「群がるって」
俺は、笑った。
「みんな、俺を心配してくれてるんだよ」
「そうかもしれないけど」
アイリは、怒ったように言った。
「なにしろ、ハジメ様は、私のこの世界でのお母さんなんだから」
はい?
俺は、ハトマメ状態だった。
俺がお母さん?
アイリは、続けた。
「私のこと、救ってくれた。いろんなことも教えてくれたし。何より、私に居場所をくれました」
「そんなたいしたことじゃ」
言いかけた俺に、アイリは、言った。
「たいしたことです。私にとっては、ハジメ様は、神様みたいなものなんです」
いや。
俺は、なんだか恥ずかしくなってきた。
そんなすごいもんじゃないし。
「アイリは、ここで俺たちみんなの役にたってくれてるし、それは、アイリの努力の賜物だよ」
「それでも」
アイリは、言った。
「あなたは、私の恩人にかわりはないです」
俺は、イグドールとクローゼ、2人を夫とすることに決めた。
結婚式は、しないつもりだったけど、イグドールが絶対にやると言い張ったので、仕方なくやることにした。
でも、教会には行かずに、ダンジョンへ神父を招いて式を挙げることにした。
だって、あきらかに魔王だってことみんな知ってるのに、教会で式なんて変じゃね?
俺たちの結婚式は、1か月後に決まった。
「最高の衣装を用意してみせる」
ビザークがすごくやる気になってて、俺は、驚いた。
いったい、どんな衣装を着せられるのやら。
侑真とイオルグが主に中心になって動いてくれていた。
侑真とイオルグは、近隣の各国やら付き合いのある商人やらに招待状を送ったり、式場の手配をしたりと忙しそうにしていた。
俺は、部屋でゆっくりと過ごしていた。
なんだか、置いてかれてるみたいで、複雑だった。
俺は、招待客のリストに目を通していた。
あれ?
俺は、はっと気づいた。
リストにヴィスコンティの名がなかった。
きっと、彼は、来るのを拒んだのに違いない。
もう、俺の顔を見るのも嫌なんだろう。
俺は、泣きそうになるのをグッと堪えた。
「どうしたんですか?ハジメ様」
ククルが心配して俺の肩にそっと触れた。俺は、ククルに優しく笑ってみせた。
「なんでもない、よ、ククル」
結婚式は、盛大なものになる予感だった。
へたすれば、王族より大きな式になるかも。
「今をときめく、大ダンジョンシティの支配者の結婚式だぜ。当然だろう」
イオルグは、式のあとのパーティーで提供する料理のリストを持ってきて俺に見せながら言った。
「今や、ここが世界の中心なんだからな」
「そんなことは」
「あるよ、ハジメ」
侑真が頷いた。
「ここは、今、世界を動かす新しい力になってるんだ。そして、ここのリーダーは、お前だ、ハジメ」
そうなの?
俺は、きょとんとしていた。
マジで?
「とにかく、だ。ここの支配者である魔王として恥ずかしくない結婚式にしなきゃな、ハジメ」
イオルグがにやっと笑った。
「世界中が注目してるんだからな」
ええっ?
俺は、ひきつった笑みを浮かべていた。
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