16 / 170
2 聖女は、隠されたい?
2ー2 他に行くところがないから
しおりを挟む
2ー2 他に行くところがないから
聖女。
それは、聖なる女。
ルキエルの説明によるとそれは、異世界から召喚されてくるものらしい。
様々な能力を持つ者がいるが、共通しているのは、この世界の常識を越えたチートな力。
そして、聖女には、1人づつにそれぞれの守護天使がいる。
どんな天使が守護につくかによってその聖女の力が表されるらしい。
私についた天使は、ルキエル。
13番目の天使。
別名『忘却の天使』
「君は、聖女なんだろう?タザキ」
エリクさんにきかれて私は、言葉に詰まった。
ここで認めてしまっていいの?
私は、何者かに暗殺されかけたせいでルキエルの手でここに飛ばされたらしい。
らしいというのは、私にその記憶が欠片も残っていないからだ。
正直にいえば私には、この世界に召喚されてからの記憶がない。
それは、ルキエルのせいだ。
天使は、聖女のために力を使う度、聖女から対価を得る。
ルキエルが私を転移させた結果、私は、この世界に召喚された前後の記憶を奪われた。
そこまでは、昨夜、ルキエルからきいていたのだが。
しかし、ここで私が聖女だと認めてしまうのはまずいんじゃない?
だって、聖女がここにいますよって認めちゃったら隠れてる意味がないし。
私は、すいっと視線をそらせる。
「なんのことです?私は、ただの通りすがりの旅人。聖女なんかじゃありませんけど」
私の返答にエリクさんが黙り込む。視線をそらしていてもエリクさんにまじまじと見つめられているのがわかった。
「もし、君が聖女ならこの力も納得ができる。だが、聖女がここに降臨するわけがない」
エリクさんは、ふっと笑みを浮かべる。
「君が聖女じゃないというなら、たぶん、その通りなんだろう」
「でも!」
ルシアさんがエリクさんに詰め寄る。
「この力は、聖女としか思えません!」
「だが、本人が違うといってるからね」
エリクさんがにこっと微笑む。
「なんにせよ、本人の意思は大切だし。私は、聖女でなかったとしてもタザキのここで暮らしたいという意思を尊重するつもりだ」
いや!
私は、心の中で叫んでいた。
ここで暮らしたいなんて微塵も思ってないし!
ただ、 仕方ないから!
他に行くところがないから、ここにいるだけだし!
聖女。
それは、聖なる女。
ルキエルの説明によるとそれは、異世界から召喚されてくるものらしい。
様々な能力を持つ者がいるが、共通しているのは、この世界の常識を越えたチートな力。
そして、聖女には、1人づつにそれぞれの守護天使がいる。
どんな天使が守護につくかによってその聖女の力が表されるらしい。
私についた天使は、ルキエル。
13番目の天使。
別名『忘却の天使』
「君は、聖女なんだろう?タザキ」
エリクさんにきかれて私は、言葉に詰まった。
ここで認めてしまっていいの?
私は、何者かに暗殺されかけたせいでルキエルの手でここに飛ばされたらしい。
らしいというのは、私にその記憶が欠片も残っていないからだ。
正直にいえば私には、この世界に召喚されてからの記憶がない。
それは、ルキエルのせいだ。
天使は、聖女のために力を使う度、聖女から対価を得る。
ルキエルが私を転移させた結果、私は、この世界に召喚された前後の記憶を奪われた。
そこまでは、昨夜、ルキエルからきいていたのだが。
しかし、ここで私が聖女だと認めてしまうのはまずいんじゃない?
だって、聖女がここにいますよって認めちゃったら隠れてる意味がないし。
私は、すいっと視線をそらせる。
「なんのことです?私は、ただの通りすがりの旅人。聖女なんかじゃありませんけど」
私の返答にエリクさんが黙り込む。視線をそらしていてもエリクさんにまじまじと見つめられているのがわかった。
「もし、君が聖女ならこの力も納得ができる。だが、聖女がここに降臨するわけがない」
エリクさんは、ふっと笑みを浮かべる。
「君が聖女じゃないというなら、たぶん、その通りなんだろう」
「でも!」
ルシアさんがエリクさんに詰め寄る。
「この力は、聖女としか思えません!」
「だが、本人が違うといってるからね」
エリクさんがにこっと微笑む。
「なんにせよ、本人の意思は大切だし。私は、聖女でなかったとしてもタザキのここで暮らしたいという意思を尊重するつもりだ」
いや!
私は、心の中で叫んでいた。
ここで暮らしたいなんて微塵も思ってないし!
ただ、 仕方ないから!
他に行くところがないから、ここにいるだけだし!
52
あなたにおすすめの小説
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる